上告

上告

 

上告の概要

上告とは、上訴の一種で、高等裁判所がした第1審又は控訴審判決に対して不服がある場合に、最高裁判所の司法的救済を求める不服申し立ての制度です(刑事訴訟法第351条、405条、裁判所法第7条)。

当事者が申し立てることのできる適法な上告理由は、厳しく限定されていて、違反、憲法解釈の誤り、判例違反のみに限られています
ただ、最高裁判所は、適法な上告理由がない場合でも、法令違反、量刑不当、事実誤認など刑事訴訟法第411条所定の事由があり、原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときは、職権で破棄判決をすることができます。

上告の申し立てをした後は、上告理由の指摘を具体的に記載した上告趣意書を上告審裁判所(最高裁判所)に提出することになります。

上告審(最高裁判所)の審理は、1・2審の訴訟記録の調査を中心とした書面審理によって行われます。
最高裁判所で公判期日が開かれて弁論が行われるのは、原審の量刑が死刑の事件や原判決破棄判決の可能性がある事件などの限られた事件のみです。

上告審裁判所(最高裁判所)における審理の結果、上告審判決は大きく上告棄却決定、上告棄却判決、原判決破棄判決に分かれます。
上告棄却決定、上告棄却判決の場合には、原裁判所の判決がそのまま維持される判決です。
破棄判決とは、原判決が誤っていたとしてこれを破棄する判決です。

破棄判決は、事件を高等裁判所又は1審裁判所に差し戻す破棄差戻し判決と、上告審裁判所(最高裁判所)が自ら判決主文を言い渡す破棄自判判決に分かれます。

上告審(最高裁判所)は、法律上の問題のみを審理する法律審だと言われることがありますが、上述したように事実審理することもあります。
ただ、上告審の破棄率はきわめて低く、せいぜい数%程度です。
 

上告の流れ

控訴審(高等裁判所)の判決に不服のある当事者(被告人や弁護人、検察官)は、判決宣告日の翌日から14日以内に、上告申立書を原裁判所(高等裁判所)に提出することで、上告を行います。

原裁判所(高等裁判所)は、上告申し立てが明らかに上告権の消滅後になされたものであるときは上告棄却決定をしますが、そうでない限り訴訟記録を上告審裁判所(最高裁判所)に送付します。
上告申立人は、上告審裁判所(最高裁判所)から通知される上告趣意書の提出期限までに、上告理由を具体的に記載した上告趣意書を上告裁判所(最高裁判所)に提出します。

その後、最高裁判所の審理を経て上告審判決となりますが、ほとんどが書面審理のみで弁論期日が開かれることは極めて稀です。

上告審(最高裁判所)で弁論期日が開かれる場合でも、被告人は出頭しない扱いとなっています。
 

上告審の最適弁護プラン

<1> 上告審(最高裁判所)で控訴審(高等裁判所)の判決を覆して有利な判決を獲得するためには、控訴審及び第1審の裁判記録を詳細に検討して、説得力ある上告趣意書を作成することが不可欠です。

法定の上告理由は憲法違反と判例違反だけですが、具体的事件における適正な救済を図るために、最高裁判所の職権による破棄判決を求める趣旨の上告理由も丁寧に論じていくことが大切になります。

 
<2> また、事実関係を争う場合には、新たな証言や、新たな鑑定結果などを効果的に使って上告趣意書の上告理由を補強することが必要です。

 
<3> 逮捕・勾留されてしまった被告人の場合、上告審でも身柄拘束が継続することがほとんどであるため、事案に応じて、釈放や保釈による身柄拘束を解くための弁護活動を行います。

 

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