名古屋市の業務上過失往来危険事件で逮捕 面会の弁護士

2015-03-24

名古屋市の業務上過失往来危険事件で逮捕 面会の弁護士

名古屋市港区在住60代男性漁師Aさんは、愛知県警港警察署により業務上過失往来危険の容疑で書類送検されました。
同署によると、愛知県沖で、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」(8900トン)とAさんの釣り船が衝突したそうです。
海上保安部は、両船とも見張りが不十分だったなどとしています。

今回の事件は、平成26年6月5日の琉球新報の記事を基に作成しています。
ただし、地名、警察署名は変えてあります。

~業務上過失往来危険罪とは~

業務上過失往来危険罪とは、
■汽車・電車・艦船の交通に関して直接又は間接的に関係のある業務に従事する者が、
■過失往来危険罪(刑法129条1項)に当たる行為をしたとき
に成立する罪です(刑法129条2項)。

法定刑は、3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金です。

~判例の紹介~

紹介する判例は、平成20年9月22日、静岡地方裁判所沼津支部で開かれた業務上過失往来危険業務上過失致死傷被告事件です。

【事実の概要】
被告人は、汽船A(小型兼用船,総トン数16トン)の船舶所有者兼船長として同船の操船等の業務に従事していたものである。
a岸壁において、Bら旅客14名を同船に乗船させ、同人らをして東京都神津島村周辺海域において遊漁をさせるべく、僚船5隻と相前後して同岸壁を出港した。
その後、b所在のC灯台から真方位145.5度、距離8.1海里付近海上において、僚船から航行予定海域の荒天が予想される旨の無線連絡を受けた。

なお、それまでの真針路160度から真針路125度に変針して速力約14ノットで航行するに当たり、当時の状況は以下の通りであった。
・天候晴れ
・月明かりによる視程約160ないし170メートル
・西ないし北西の風約12メートル毎秒
・西方からの追い波を受けて航行中であり、かつ、自船右後方から高さ約5ないし6メートルの波が3つ連続して迫ってきていた。

そのため、追い波の状態を絶えず監視し、高波が来襲した場合、これを早期に発見して回避すべく操船を行い、波により船体が横転、転覆するのを未然に防止すべき業務上の注意義務があった。
にもかかわらず、これを怠り、C灯台から真方位142度、距離9.9海里付近海上において、自船右後方から3つ連続して来襲した高波を直近に迫ってようやく認めた。
高波を認識後、波に自船を追い越させて乗り切ろうとしたが及ばなかった。
その結果、3つ目の高さ約6メートルの波により船体を著しく前傾させた上、船首を海中に没入させて船体を左舷側に横転させて転覆させた。
よって、そのころ、同所付近海域において、前記旅客Bほか6名を溺死等により死亡させた(うち5名は死亡認定)。
また、同Dに入院加療約13日間を要する溺水の傷害を負わせたものである。

【判決】
禁錮3年
執行猶予4年(求刑 禁錮4年)

【量刑の理由】
被告人に有利な事情
・死亡した被害者1名の遺族を除いて、示談が成立したこと
・示談金のほかに見舞金も支払ったこと
・被告人が慰霊の集いを開催し、慰霊碑を建立したこと
・被告人が海難審判で業務停止3か月の処分を受けていること
・被告人の反省の情、更生の決意がある

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なお、愛知県警港警察署で初回接見する場合、初回接見費用は3万6900円です。