名古屋市守山区の殺人未遂事件で逮捕 刑の減軽について詳しい弁護士

名古屋市守山区の殺人未遂事件で逮捕 刑の減軽について詳しい弁護士

30代男性Aさんは名古屋市守山区に住む交際相手のVさんと別れ話の最中に激しい口論になり、Vさんを殺して自分も死のうと考え、Vさんの胸部を包丁で突き刺しました。
しかし、その場に倒れたVさんから「病院に連れて行って」と等懇願されたことで、我に返ったAさんはすぐに救急車を呼び、その結果病院に搬送されたVさんは救命措置を受けて一命をとりとめました。
Aさんは殺人未遂の容疑で愛知県警察守山警察署に逮捕され、逮捕の連絡を受けたAさんの両親は、刑事事件専門の法律事務所へ問い合わせをしました。
(フィクションです。)

~殺人罪・殺人未遂罪~

殺人罪とは、故意に人の生命を侵害する犯罪です。
刑法第199条は「人を殺した者は,死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。」と規定し殺人罪について定めています。

そのうち加害者が殺意を持って人を殺そうとしたものの、被害者が死亡しなかった場合には、殺人未遂罪が成立します。

~未遂犯・中止未遂~

今回の事例に関連して、未遂犯と中止未遂について解説します。

未遂犯とは、犯罪の結果が生じなかった場合に成立する犯罪です。
今回であれば、Aさんが救急車を呼ぶなどしたことでVさんは死亡せず一命をとりとめているため、殺人罪における「人の死亡」という結果が生じていません。
ですので、Aさんは、殺人罪ではなく、殺人未遂罪となるのです。

刑法第43条は、未遂罪について定めており、43条本文で未遂犯について「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。」と規定されています。
「できる」という規定なので、必ずしも減軽されるわけではなく、減軽されない場合もあります。

刑法43条には本文の後ろに但書があり、「自己の意思により犯罪を中止した」場合には、刑が減免されるのです。
これは、上述の未遂犯と区別して、中止犯とか中止未遂と呼ばれています。
なお、中止未遂も未遂犯の中の一つですので、中止未遂ではない未遂犯を区別するために、中止未遂以外の未遂犯を「障害未遂」と呼ぶこともあります。
中止未遂の場合には、障害未遂の場合と異なり、刑が必ず減軽又は免除されます。

障害未遂となるのか中止未遂となるのかが刑の減軽に大きくかかわってきますが、では、「自己の意思により犯罪を中止した」とはどのような場合なのでしょうか。
1つの基準として、「犯罪を続けようと思えばできたが、続けなかった」場合に中止犯になる可能性があると言われています。

しかし、個々の事件において、「犯罪を続けようと思えばできたが、続けなかった」と判断されるかどうかは、刑法についての専門家でなければ大変難しい問題でしょう。
もし、ご自身や身内の方が、刑事事件に巻き込まれて、中止未遂についてお困りの場合、ぜひ刑事事件専門の弁護士にご相談されることをお勧めします。
あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の法律事務所であり、中止犯の成否の判断もご相談いただけます。
殺人未遂罪などで刑の減軽や免除を望む方は、すぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までお問い合わせください。
(愛知県警察守山警察署への初回接見費用:38,200円)

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