【逮捕】名古屋市で盗難事件 懲役刑の弁護士

2016-04-26

【逮捕】名古屋市で盗難事件 懲役刑の弁護士

Aは友人のVから,少しの間だけとして,中に貴金属を入れて施錠された手提げ金庫を預かっていた。
ところが金策に窮したAは,貴金属を売り払って自己の債務の返済に充てようと考え,金庫を開けて中の貴金属を持ち逃げしようとした。
しかし,想像以上に開錠が難しかったことから,後日時間をかけて開錠すればよいと考え,金庫ごと持ち逃げすることにした。
Aは,窃盗の容疑で愛知県警西警察署逮捕された。
(フィクションです。)

~窃盗罪と横領罪の区別~

上記の盗難事件を基に,以下の問題について考えてみましょう。
Aのように,委託された封緘物を持ち逃げした場合に窃盗罪横領罪のどちらが成立するのでしょうか。
窃盗罪は法定刑が10年以下の懲役又は50万円以下の罰金であるのに対し(刑法235条),横領罪の法定刑は5年以下の懲役です(刑法252条1項)。
このように,両罪にはその法定刑に差があるため,どちらが成立するかは重要な関心ごとになります。

この点について,主要な見解は,封緘物の全体の占有は受託者に帰属し,中身は委託者に帰属するとしています。
つまり,この見解によれば,封緘物全体を持ち逃げした場合には横領罪が成立します。
一方,中身を持ち逃げした場合には窃盗罪が成立すると考えます。
また,このような見解に立つと考えられている最高裁の判例も存在します。
しかし,これによれば,封緘物全体を持ち逃げすると上記のように法定刑の軽い横領罪が成立します。
他方,封緘物の中身を持ち逃げすると法定刑の重い窃盗罪が成立するという,一見奇妙な結論になります。

この問題は,封緘委託物についての占有が,委託者と受託者のいずれに帰するかによって結論が異なります。
本件で言えば,封緘委託物たる手提げ金庫についての占有,つまり事実上支配し管理している状態が,AとVのいずれに帰するのかという点が問題になります。
Aの弁護人としては,不当な認定がされないように,施錠された手提げ金庫が本件では誰に占有が認められるのかについて,適切な弁護活動を行うことが望まれます。

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窃盗罪が成立するか、横領罪が成立するかは、決して小さくない差異を生じさせます。
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