【お客様の声】岐阜県の自動車死亡事故 不起訴処分で過失運転致死罪の前科を防ぐ弁護士

2016-06-09

【お客様の声】岐阜県の自動車死亡事故 不起訴処分で過失運転致死罪の前科を防ぐ弁護士 

■事件概要

 依頼者の夫(50代男性、公務員、前科なし)が、岐阜県内の道路を普通乗用自動車を運転して走行していたところ、信号及び横断歩道のない交差点において、自転車に乗って道路を横断していた被害者と衝突して被害者を死亡させてしまった過失運転致死事件です。事故後、被害者は、救急車で病院へ搬送され、依頼者の夫は、自身の通報によって駆け付けた警察官に警察署に連れて行かれました。

■弁護活動

 依頼者の夫は,連行された警察署で事故状況についての取り調べを受けた後、当日は妻が身元引受人となって釈放されました。その後は、複数回、警察署に呼ばれて取り調べを受けました。死亡事故を起こした後の依頼者の夫は、被害者への謝罪の念から、事故現場で手を合わせて被害者の冥福を祈ることを繰り返し行うことで少しでも被害者や遺族に対して慰謝の気持ちを伝えようとしていました。また、対人無制限の任意保険に加入していたことから、保険会社の指示に従って、保険会社担当員を通じて遺族への謝罪と賠償も行っていました。しかし、保険会社の対応の遅れなどから、謝罪・慰謝の気持ちが十分に伝わることなく被害者の遺族の処罰感情を強めてしまいました。
 死亡事故発生から約1年が経過して事件が検察庁に送致(書類送検)され、検察庁で取り調べを受けた際に、検察官から「なぜ被害者遺族への対応をきちんとしないのか。」「このままでは公判請求による刑事裁判にする予定である」旨を告げられました。依頼者夫婦は、被害者遺族への対応方法及び刑事裁判で前科が付くことによって職場である官公庁を懲戒免職処分になることを心配されて,当事務所の弁護士に刑事弁護活動の依頼をされました。
 依頼を受けた弁護士による保険会社及び依頼者の夫の事情聴取によって、被害者遺族は加害者である依頼者の夫に対して厳罰を望んでおられ、謝罪や慰謝の気持ちを伝えることが困難な状況であることが確認できました。担当弁護士は,依頼者に対して,交通死亡事故による刑事手続きの流れや取調べ対応をアドバイスして依頼者の不安を少しでも取り除くよう努めるとともに,被害者遺族に対して、速やかに謝罪と賠償による示談交渉をすべく奔走しました。
 被害者遺族の方々は、事故直後に依頼者の夫から直接謝罪と慰謝の連絡がなかったこと及び保険会社の対応の遅さから、非常に強い処罰感情をお持ちでした。本件交通死亡事故により被害者の方の死亡という重大な結果が生じていることを考えれば、ご遺族の怒りや悲嘆や苦しみは察するに余りある状況でした。弁護士は被害者遺族の気持ちに少しでも寄り添えるように丁寧に、そして粘り強く依頼者の夫の謝罪と慰謝の気持ちを伝え続けました。依頼者の夫も、謝罪と贖罪の気持ちから、事故現場での献花や祈祷を絶やしませんでした。
 事件の経過と誠実な対応の積み重ねによって、示談及び保険会社からの保険金支払い前にもかかわらず、当初は厳罰希望であった被害者遺族の方々に被疑者の謝罪と慰謝の気持ちを受け入れていただくことができました。遺族の方々からは、被疑者(加害者)に対する刑事処分を望まない旨の嘆願書を書いていただくこともできました。
 担当弁護士は、検察官に対して、被害者遺族の方々が加害者である依頼人の夫を許して嘆願書を作成していること、依頼人の夫は任意保険に加入しており被害者遺族に対して相応の賠償がなされる見込みであること、死亡事故当時被疑者である依頼人の夫は法定速度を守って安全運転しており事故を避けることが困難だったことを主張して、刑事処罰の必要性がないことを訴えました。
 弁護活動の結果、本件自動車死亡事故による過失運転致死被疑事件は不起訴処分となりました。依頼人の夫は前科がつくことなく無事に事件を終えることができました。また、不起訴処分によって過失運転致死罪の刑事裁判を回避できたことで、ご依頼者様は懲戒免職や退職処分を受けることなく公務復帰を果たされました。

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