強盗罪と自首

2020-11-06

強盗罪と自首について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。 

名古屋市天白区に住むAさんは,ある日の夜中,人通りの少ない路上を歩いていたVさんの背後から,Vさんに対し,左手に持っていた刃物を突き付け,「金を出せ,騒ぐと殺すぞ」などと言いました。Aさんはそのまま刃物を突き付けながら,Vさんから現金2万円入りの財布を右手で受け取り,その場から逃走しました。その後、Aさんは逮捕が怖くなって自首しようかどうか悩んでいます。
(フィクションです)

~ 強盗罪 ~

強盗罪は刑法236条に規定されています。

刑法236条
1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は,強盗の罪とし,5年以上の有期懲役に処する。
2項 前項の方法により,財産上不法の利益を得,又は他人にこれを得させた者も,前項と同様とする。

一般に,「暴行」とは人の身体に対する有形力の行使,「脅迫」とは人に畏怖させるに足りる害悪の告知のことをいいますが,強盗罪の「暴行」「脅迫」の程度は,

相手方の反抗を抑圧する程度

に強いものでなければならないとされています。そして,程度であるか否かは,

・犯行の時刻・場所その他周囲の状況
・凶器使用の有無
・凶器の形状性質
・凶器の用い方など犯行の手段方法
・犯人,相手方の性別,年齢,体力

などを総合的に考慮して判断されます。

「強取」とは,上記の「暴行」「脅迫」により,相手方の反抗を抑圧して財物を自己又は第三者に移すことをいいます。
通常は,犯人が被害者自身から直接財物を奪取することが多いと思いますが,必ずしもその必要はなく,反抗を抑圧された被害者から交付を受けてもよいとされています。

~自首とは~

一般に、罪を犯した者が、捜査機関に犯罪、犯人が発覚する前に、自ら捜査機関へ出向くことを自首、出頭といいます。
このうち、自首については刑法に明文の規定があります。
ここで言う「自首」とは、捜査機関に自らの犯罪事実を申告し、その処分を委ねる意思表示を指します。
自首は任意的減軽事由として考慮されます。
つまり、裁判官が量刑を判断するにあたり、裁量で刑の減軽をするかしないか、減軽するとしてどの程度減軽するか決めることができるということです。

自首による刑の減軽を目指すに当たっては、ぜひとも留意しておくべき点が1つあります。
それは、事件が知られていないか、事件の被疑者が特定されていない状態で捜査機関へ出向かなければ「自首」として扱われないということです。
たとえば、被疑者が誰か分かっているものの居場所が掴めないというケースでは、被疑者が特定できている以上「自首」にはならないと考えられます。
ただし、この場合であっても、自ら捜査機関へ出向くことが反省の態度を示す一事情として量刑上考慮されることはあります。

単に自首すればOKという話ではないことは肝に銘じておくべきでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、強盗罪をはじめとする刑事事件、少年事件専門の法律事務所です。刑事事件、少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談,初回接見サービスを24時間受け付けております。