高校生の少年(15歳)が男性の首を刺しました。
刺した少年は犯行後逃走していましたが、自ら110番通報して警察に緊急逮捕されたようです。
(5月29日付けの宮崎日日新聞を引用)
本日のコラムでは、高校生による殺人未牛事件のニュースを、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部の弁護士が解説します。

15歳の少年を逮捕できるのですか?
犯行時14歳から刑事手続きの対象となるので何か犯罪を犯せば警察に逮捕されてしまいます。
ただ少年法が適用されるので逮捕後は、成人とは少し異なる手続きとなります。
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刑事罰を受けるのですか?
基本的に15歳の少年が何か犯罪を犯しても原則は刑事罰の対象とはなりません。
少年審判よって決まった、少年院送致等の保護処分を受けるのが基本ですが、これはあくまでも原則で、殺人などの重い犯罪を犯した場合は、逆送されて刑事裁判によって裁かれ刑事罰を言い渡されることもあります。
15歳は死刑になるの?
18歳未満の時に犯した事件で死刑判決を言い渡されることはありません。
成人であれば死刑となるような場合でも、18歳未満の場合は無期、または有期刑となります。
少年は実名報道されるのですか?
15歳の少年が実名報道されることはありません。
ただ18歳と19歳の特定少年と言われるような年齢の少年については、逆走された事件で起訴された場合に実名報道される可能性があります。
しかし全ての逆送された特定少年が実名報道されるとは限らず、最終的に報道機関の判断に委ねられています。
この規定は、2022年の少年法改定から運用されており、実際に実名報道された特定少年も実在します。
今回の事件はどうなりそうですか?
少年は自ら110番通報して緊急逮捕されたようです。
これは自首となる可能性が高いでしょう。
今後の捜査で、被害者との関係性や、犯行動機が明らかにされていき、その後家庭裁判所に送致されて、少年鑑別所に収容されながら心身鑑別が行われます。
さいわいにも被害者の男性は生きており少年に適用されているのは殺人未遂罪なので逆送されることはなく、少年審判によって何らかの保護処分となると思われます。
お子様が何か刑事事件を起こして警察に逮捕されてしまった親御さんは、まずはお近くの弁護士に相談することをお勧めします。

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交通事故、性犯罪、薬物事件、暴力事件、財産事件など、多岐にわたる案件を手掛けており、示談交渉や早期釈放に向けた活動を行っています。また、裁判員裁判対象事件にも対応し、執行猶予判決の獲得実績もあります。依頼者様とのコミュニケーションを大切にし、丁寧な説明と報告を心掛けています。
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