髪の毛を切ると傷害罪?暴行罪?中学生女児が逮捕

15歳の女子中学生らが、13歳の中学生の髪の毛をはさみで切ったり、火の付いたたばこを手に押しつけたりするなどの暴行を加えけがをさせたとして傷害の疑いで逮捕された事件を参考に、髪の毛を切ると傷害罪になるのか、それとも暴行罪になるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

参考事件

令和5年11月、名古屋市東区の路上において、13歳の女子中学生の髪の毛を切ったり、火の付いたタバコの押しつける等の暴行をはたらき、被害者に全治3週間の傷害を負わせた容疑で15歳の女子中学生2人が逮捕されました。
「中学生の髪切りたばこ押しつけた疑い 女子中学生ら2人逮捕」を引用

傷害罪

刑法第204条には、傷害罪について「人を傷害した者は(以下省略)」と規定されています。
つまり傷害罪は、故意的に人に怪我をさせたら成立するのです。
ここでいう故意とは、2種類考えられます。
怪我をさせる気でわざと怪我をさせる場合と、怪我をさせる気まではなかったが、わざと暴行をはたらき、結果的に怪我をさせた場合です。
暴行をともなう場合は後者が選択されますが、暴行をともなわない、例えばわざと騒音を繰り返して精神疾患を負わせるなどした傷害事件は、前者の故意が必要となります。

髪の毛を切るのは傷害罪?暴行罪?

傷害罪でいうところの「傷害」についてはいくつかの説がありますが、刑事事件においては、人の生理機能に障害を与えたり、人の健康状態を不良に陥らせる『生理機能障害説』だとされています。
それでは髪の毛を切る行為は傷害罪なのでしょうか?暴行罪なのでしょうか?
判例では、暴行罪とした判例と、傷害罪とした判例が混在していますので、髪の毛を切る=暴行罪、髪の毛を切る=傷害罪とはどちらも言い難いでしょう。
被害者の性別や、切断した髪の毛の長さ、そして切断方法等が総合的に考慮されて判断されるものと思われます。

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