【お客様の声】愛知県の覚せい剤使用事件 早期保釈を獲得する弁護士
■事件概要
依頼者の娘(20代女性、主婦、前科なし)が、自宅において夫とともに覚せい剤を使用した覚せい剤取締法違反事件。依頼者には幼い子供がおり、長期の身柄拘束による子供の生育への悪影響が心配されました。
■事件経過と弁護活動
警察官からの連絡で娘が逮捕されたことを知った父(依頼者)から、当事務所の弁護士に刑事弁護活動の依頼がありました。弁護士が直ちに警察署に赴き被疑者である娘と接見することで、娘本人は覚せい剤の使用を認めていること、娘は夫からDVを受けており覚せい剤の使用も夫の主導で行われたこと、使用した覚せい剤は同夫が売人からどこからか購入してきたこと、娘には覚せい剤取締法違反につき前科はないことが確認できました。
本件覚せい剤使用事件は、夫婦が共同して行ったものであり罪証隠滅が強く疑われ身柄拘束が長期化する可能性が大きい事件でした。依頼者は、被疑者である娘の幼い子供を預かっており、勾留による身柄拘束が長期化することや、懲役の実刑判決を受けて刑務所に収監されることにより子供の成育へ悪影響が生じかねないことを強く心配されていました。
依頼を受けた担当の弁護士は、刑事手続きの流れや取調べ対応をアドバイスすることで警察署の留置場に身柄拘束されている被疑者の不安を少しでも取り除くよう努めました。また、早期保釈及び刑事裁判に向けて、依頼者である父の協力のもと、夫や売人を含む薬物関係者とのつながりを断って更生に向けた生活環境の調整に取り掛かりました。
取調べ対応の結果、勾留延長されることなく起訴されることとなりました。また、起訴後すぐに保釈請求を申請し、裁判所に対して、被告人が犯罪を認めて反省していること、夫や売人を含む薬物関係者とのつながりを断って医療機関の治療による更生プログラムが準備されていること、両親による身元引受及び出廷確保の誓約があること、子供の成育への悪影響など身柄拘束の長期化による不利益が大きいことを訴えました。弁護士による保釈請求の結果、裁判所から保釈が許可され、被告人は裁判中は両親の自宅で生活することが許されました。
刑事裁判の公判では、裁判官に対して、被告人が覚せい剤使用を認めて反省していること及び再犯可能性がないことなどを主張して執行猶予付きの判決を訴えました。具体的には、被告人は夫とは縁を切るなどして売人を含む薬物関係者とのつながりを断って医療機関に通院して治療更生プログラムを受けていること、被告人には幼い子供がおり、懲役刑を受けてしまうと子供の成育に甚大な悪影響を及ぼしかねないこと、依頼者である被告人の両親が二度と違法薬物に手を染めることがないよう日常生活を厳しく監督する旨の誓約があることなど被告人に有利な事情を主張して、刑務所ではなく執行猶予による社会内での更生が望ましいことを裁判官に訴えました。
弁護人の公判弁護活動の結果、判決では、執行猶予付き判決を獲得することができました。保釈による身体拘束からの早期釈放及び執行猶予付き判決によって刑務所収監を回避できたことで、子供の成育への悪影響は最小限にとどめることができました。