愛知県安城市の器物損壊罪の少年事件で逮捕 少年院送致を回避する弁護士
ミニバイクで軽乗用車の進路を妨害し、その車を壊したとして、愛知県警安城署は9日、器物損壊の疑いで、同県豊田市の男子高校生(18)と作業員少年(15)を逮捕した。
逮捕容疑では、昨年9月2日午前4時15分から同23分ごろにかけ、同県安城市の路上で、作業員少年が運転するミニバイクの後部座席に高校生が乗り、同県小牧市の男子大学生(20)の軽乗用車の前方で蛇行運転をして進路を妨害。高校生が、停車した軽乗用車の両側のドアを蹴るなどして壊したとされる。
(2018年1月10日中日新聞の記事より抜粋。)
~少年院送致回避のために~
上記事例のAくんのような20歳未満の未成年者は、最終的に、通常の成人が受ける刑事事件のような「刑罰」が与えられるのではなく、家庭裁判所が、少年の健全な育成・更生のためという色合いが強い保護処分をすることが原則とされています。
最終的に家庭裁判所が行う判断の結果は、以下のように分類されます。
・審判不開始:調査の結果、審判に付することができない、または相当ではない場合に行われ、審判を開始しないこと。
・不処分:保護処分に付さないこと。
・保護観察:少年院などの施設には収容せず、保護監査官の指導観察の下で、更生を図ること。
・少年院送致:少年に対する強制施設に収容され、そこで更生を図っていくこと。
・児童自立支援施設等送致
・知事又は児童相談所長送致
・検察官送致
少年事件の処分を決める際に最も重要視されることは、少年を保護処分にする必要性(=再び非行に陥らないようにするための改善教育の必要性)が有るか否かです。
そのためには、審判期日までに、少年の周囲の環境と少年の内部の環境(内面)を整える必要があります。
具体的には、
・少年の家庭環境や交友関係、適切な居住場所、就学先・就業先の確保などの外部環境の調整
・少年に内省を深めてもらい被害者へ謝罪の気持ちを持てるようになること、自分自身と向き合うことなどの内部環境の調整
をしていくことが大切になってきます。
この環境調整は、付添人である弁護士の重要な活動の1つです。
上記事例のAくんの事例では、様態が悪質であると判断された場合、保護観察や少年院送致になる可能性も考えられます。
付添人は、環境調整と併せて、調査官・裁判官と協議し、少年にとって少年院送致以外の保護処分等がふさわしいことを裁判所に対して主張し、少年院送致回避を目指していきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
少年の器物損壊事件についてお困りの方、少年院送致を回避したいとお考えの方は、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
(愛知県警察安城警察署への初見接見費用:40,420円)