少年の路上強盗

少年の路上強盗について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

 

Aさん(15歳)は、路上を歩いていたVさんに対し、「金を出せ」等と言って脅し、顔などを殴って現金約6、000円を奪った路上強盗の件で、愛知県西警察署に強盗罪で逮捕されました。Aさんの両親は、今後のことが心配になり、少年事件に慣れた弁護士に刑事弁護を依頼しました。

 

 

~ 路上強盗 ~

 

路上強盗という罪はなく、正式には強盗罪(刑法236条)です。

 

刑法には、暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合に成立する旨規定されています。

 

強盗罪のいう「暴行」や「脅迫」は、暴行罪や脅迫罪のそれとは意味が異なり、相手方の反抗を抑圧する程度のものであることが必要と解されています。

反抗抑圧の程度は、犯行の時刻・場所、その他の周囲の状況、凶器使用の有無、凶器の形状性質、犯行の態様・手段、犯人・相手方の性別・年齢、体力などを総合的に考慮して判断されます。反抗を抑圧する程度ではないと判断された場合は恐喝罪(刑法249条)となる場合もあります。

 

~少年事件の流れ~

 

少年事件であっても、逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合には、逮捕されます。

逮捕されると、48時間以内に検察庁の検察官のもとに送られ、検察官は、24時間以内に少年を勾留するかを決めます。

勾留する場合は、裁判官に勾留請求をします。

そして、裁判官が勾留を認めれば、少年は留置施設に10~20日の間収容されます。

たた、少年事件においては、勾留に代わる観護措置というものがあります。

裁判官が勾留に代わり、観護措置を認めれば、少年は少年鑑別所に最大10日間収容されます。

 

少年事件は、家庭裁判所に送られます。

刑事事件の場合は、この段階で検察官に送られる(送致)ことになります。

家庭裁判所は、まず少年の身体が送られてきてから24時間以内に観護措置を決定しなければなりません。

家庭裁判所が観護措置を決定すると、少年は、少年鑑別所に収容されます。

期間は、通常4週間程度ですが、最長で8週間です。

また、家庭裁判所は、観護措置の判断とは別に、審判を開くか否かの調査をします。

裁判官は、調査を受けて審判開始もしくは不開始の決定をします。

この段階で、審判不開始を獲得できれば、少年事件を起こして警察から逮捕や捜査を受けた子供を少年院に入れないですむことになります。

 

~少年院送致の回避に向けた活動~

 

少年院送致の回避に向けては、主に

 

・少年と頻繁に接見して、法的アドバイス

・少年院送致の必要がないことの訴え

具体的には、再び非行に走ることのない環境調整が整っていること(家庭環境が良好であること、親に監督能力があること、暴走族等との交友関係を断ち切り今後交友する可能性がないこと、就職先があることなど)、少年が深く反省していることなどを主張していきます。

・被害弁償や示談交渉などの被害者対応

 

などを行います。

 

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、強盗罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。

 

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