愛知県岡崎市でポスト汚損事件で逮捕 郵便法にも強い弁護士
Aは,たびたび岡崎市内の郵便ポストにいたずら目的で焼き肉のたれ等を入れ,中にあるハガキ等の相当数を汚した。
愛知県警岡崎警察署の警察官は悪質ないたずらと見て捜査に乗り出し,郵便ポストに焼き肉のたれを入れようとしている最中のAを発見し,逮捕した。
Aは,自分がやったのはいたずらにすぎず,何故犯罪になるのか不満に思い,弁護士に相談することにした。
(弁護士ドットコム2015年1月10下配信記事を参考にしました。但し地名・警察署名等は変更してあります。)
ポストに焼き肉のたれ等を流し込み,中の郵便物を汚損した場合,器物損壊罪,業務妨害罪,郵便法違反の罪にあたることが考えられます。
まず,他人の物を損壊したときに成立する器物損壊罪です(刑法261条)。
法定刑は,三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料となります。
「損壊」とは一般に,広く物本来の効用を失わせしめる行為を指します。
ハガキ等の郵便物に焼き肉のたれ等がかかって汚れてしまったら,普通は読めなくなるので,効用を失わせたとして,「損壊」に当たると考えられます。
次に,業務妨害罪です(刑法233条,234条)。
郵便ポスト内の郵便物が焼き肉のたれ等によって汚損されていれば,当然に郵便局員の業務が妨害されてしまうので,業務妨害罪も成立すると考えられます。
法定刑は,三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金となります。
郵便法78条は,郵便物用物件を損傷する等の罪として,郵便専用の物件又は現に郵便の用に供する物件に対し損傷その他郵便の障害となるべき行為をした場合に成立します。
法定刑は,五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金ですので,前者と比べてみますと郵便法78条違反の罪の方が重いことが分かります。
そして,郵便法78条は特に郵便専用物件の損傷行為を重く処罰する趣旨の規定ですから,同条が優先的に適用されます。
したがって,Aに対しては郵便法78条違反の罪が成立すると考えられますので,この犯罪に即して弁護活動を行うべきものと思われます。
あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は刑事事件専門であり,特別法が絡む刑事事件にも精通しております。
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(愛知県警察岡崎警察署への初回接見費用:3万9700円)