【ニュース紹介】自動車によるひき逃げ事件

今回は、愛知県で起きたひき逃げ事件の報道をもとに、ひき逃げ事件の特徴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

令和4年11月、愛知県蟹江町の交差点で、軽乗用車を運転中に女性をはねたにもかかわらず、そのまま逃げたとして、51歳の女が逮捕されました。
道路交通法違反のひき逃げなどの疑いで逮捕されたのは、蟹江町の51歳女性です。
警察によりますと、女性は11月14日に蟹江町須成の交差点で、軽乗用車を運転中に道路を横断していた女性(78)をはねたにもかかわらず、そのまま逃げた疑いがもたれています。
はねられた女性は、腰の骨を折るなど全治2カ月の重傷です。
警察の調べに対し、女性は「全然記憶にありません」と容疑を否認しています。
警察は当時の詳しい状況を調べています。
(https://www.nagoyatv.com/news/?id=016532 令和4年12月14日 メ~テレ 「はねられた女性は腰の骨を折るなど全治2カ月の重傷 ひき逃げの疑いで女を逮捕 愛知」より ※被疑者氏名は加筆修正を行い伏せてあります)

【ひき逃げ事件の特徴】

人身事故を起こした場合、「過失運転致死傷罪」、「危険運転致死傷罪」などの罪に問われますが、これに加え、負傷者の救護措置や危険防止措置などを怠り現場から逃走した場合は、ひき逃げの罪にも問われる可能性が高いです。
人身事故自体が構成する犯罪に加えて、ひき逃げの罪についても有罪判決が下されると、実刑判決などの極めて重い処分となる可能性があります。

また、身体拘束が長期化する可能性が高い点についても無視することができません。
逮捕・勾留された場合は、捜査段階で最長23日間、身体拘束を受けることになります。
勾留されたまま起訴された場合は、自動的に起訴後勾留に移行し、保釈許可決定がなされなければ、やはり外に出ることができません。

逮捕・勾留は罪証隠滅、逃亡を阻止するために行われる処分ですが、ひき逃げ行為自体が逃亡を内容としていることからも(身体拘束を解除した場合、再び逃亡するおそれがあると判断されやすい)、早期の身柄解放の実現は極めて難しいといえます。

一方で、事故に気付かずに事故現場を離れた場合、事故を起こしたのに救護等をしなかったという認識がないことになり、故意がないため、犯罪は成立しません。しかし、このように否認すると、身体拘束が長期化し、取調べも過酷なものとなりがちです。

人身事故を起こし、ひき逃げなどの疑いで逮捕された場合には、速やかに弁護士の接見を受け、今後の弁護活動につきアドバイスを受けましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族が人身事故を起こし、ひき逃げなどの疑いで逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

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