【ニュース紹介】愛知県名古屋市で起きたひき逃げ事件

今回は、愛知県名古屋市で起きたひき逃げ事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

9日午前、名古屋市中区で、バイクに乗った男性が車にはねられ大ケガをしました。はねた車は現場から逃走していて、警察はひき逃げ事件として捜査しています。
(中略)
警察によりますと、9日午前11時半ごろ、名古屋市中区千代田1丁目の若宮大通で、スクータータイプのバイクが、車線変更をした車にはねられました。
後ろを走っていた車の運転手が警察に通報し、バイクに乗っていた48歳の男性が病院に運ばれましたが、右の鎖骨や肋骨を折る大ケガをしました。命に別状はないということです。
はねた車は現場から逃走していて、警察はひき逃げ事件として、後ろを走っていた車のドライブレコーダーの映像を解析するなどして、行方を追っています。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/9b5aba0f09d9af8d624c86bde0661bbbbaf350d8 令和5年3月9日 東海テレビ 「車は現場から逃走…バイクに乗っていた48歳男性 車線変更してきた車にはねられ大ケガ 名古屋・若宮大通」より引用)

【ひき逃げの問題】

ひき逃げは正式な犯罪名というわけではなく、道路交通法第72条第1項に違反したことを指すものです。
運転手と乗務員は交通事故が起きた際、負傷者の救護と道路における危険を防止する等の必要な措置(いわゆる救護義務)、そして警察官へ事故の状況報告(いわゆる報告義務)といった義務を果たす必要があります。
一般的に、この救護義務を怠った場合に問われる道路交通法違反の罪が、いわゆるひき逃げです。
このうち、事故で被害者が負傷しているにもかかわらず運転手が救護や危険防止の措置を講じずに立ち去った救護義務違反の場合、法定刑は10年以下の懲役又は100万円以下の罰金(道路交通法第117条第2項)と定められていて、更には行政処分や民事上の責任を負うことになります。
救護義務違反の行政処分は35点の違反点数であり、更には事故による違反点数も加算されるため、違反歴がない場合でも運転免許取り消し処分となり3年以上は運転免許の取得ができなくなります。

【人身事故の問題】

引用したニュースの場合は男性が大けがをしているため、運転に必要な注意を怠って人に怪我をさせたとして過失運転致傷罪、飲酒や信号無視などの危険運転行為が認められれば危険運転致傷罪にも問われる可能性があります。
過失運転致傷罪の法定刑は7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金(自動車運転死傷処罰法第5条)、危険運転致傷罪の法定刑は15年以下の懲役(同第2条各号)となります。
しかし、過失運転致傷罪であってもひき逃げと併合している場合、10年以上の懲役になる可能性があります。


報道のような人身事故やひき逃げ事件の場合、速やかに弁護士に相談し、自首や出頭、示談交渉といった今後の対応についてのアドバイスを受けることをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
愛知県名古屋市で人身事故やひき逃げを起こしてしまった方、家族が過失運転致傷罪・危険運転致傷罪やひき逃げ事件で逮捕・勾留されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、フリーダイヤル0120-631-881(24時間、年中無休)にてご相談の予約を受け付けております。

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