教師による盗撮事件 愛知県警が捜査本部を設置し捜査を強化

小学校教師らにより盗撮事件が世間を騒がせていますが、先日、愛知県警は捜査本部を設置して捜査を強化していくことを発表しました。
盗撮事件として異例の捜査本部の設置です。
本日のコラムでは、この教師による盗撮事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部の弁護士が解説します。

発覚の端緒

教師らによる盗撮事件が発覚したきっかけは、1件の器物損壊事件でした。
今年の3月、少女の持ち物に体液をかけたとして、名古屋市の男性教員が警察に逮捕されたです。
この事件で逮捕された男性教員のスマートホンを警察が解析したところ、盗撮を繰り返している教師のグループチャットが発覚したようです。
驚くべきところは、この盗撮グループチャットに参加している10人ほど全員が教師だというところで、グループ内で、児童の着替える姿等を盗撮した画像や、児童の写真を悪用し合成した性的画像を共有していたようです。

盗撮容疑での逮捕

そして先月、このグループチャットを管理していた小学校教員等が、性的姿態撮影処罰法違反の疑いで警察に逮捕されました。
この逮捕報道によって、この事件が世間に知れることとなり、教師によるグループの存在などが話題となりました。

適用罪名

性的姿態撮影処罰法違反

すでにグループチャットを管理していた小学校教員は性的姿態撮影処罰法違反で起訴されているようです。
性的姿態撮影処罰法とは『性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律』の略称で、主に盗撮行為を規制すべく、2年前に施行された法律です。
この法律では、盗撮行為だけでなく、盗撮画像を提供することや、提供するために保管する行為、また不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列する行為も規制しています。
報道をみる限り逮捕された教員は、盗撮行為だけでなく、不特定若しくは多数の者への提供や、そのための保管をしているでしょう。

児童ポルノ法違反

グループ内では、児童の写真を悪用し合成した性的画像も共有されていたといいます。
児童の写真を悪用し合成した性的画像は、児童ポルノ法でいうところの児童ポルノに該当する可能性があります。
児童ポルノ法とは、『児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律』の略称で、児童買春行為と、児童ポルノに関することが規制されています。
この法律によって、児童ポルノの製造や、所持や、提供等が規制されています。

今後について

今後、逮捕、起訴された教員の再逮捕が予定されていることが報道されていますが、警察が捜査本部を設置したことによって、捜査の手は、グループチャットに参加していた教師達にも及ぶでしょう。
基本的に警察は、事件の捜査を所轄の警察署単位で行いますが、大きな事件になると、その分、捜査員の数も必要になるので、所轄の警察署が合同で捜査を行ったりします。
そしてそれでも足りない場合は、本部の捜査員が派遣され、今回のように捜査本部が設置されることがあります。
ただ盗撮事件で捜査本部が設置されるのは異例で、今回の捜査本部設置によって、愛知県警が全容解明に向けて厳しい姿勢でのぞむでしょう。
そしてグループに参加して教師に対しても順次捜査が及ぶことが予想されます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、盗撮事件をはじめあらゆる刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
愛知県内の刑事事件でお困りの方は是非、無料法律相談をご利用ください。
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