【お客様の声】名古屋市で建造物侵入の在宅事件 しょく罪活動等により不起訴処分を獲得する弁護活動
■事件概要
依頼者(50代,公務員,前科なし)が,自分の勤務先に盗撮目的で侵入した建造物侵入事件。依頼者の行動に不審を覚えた関係者の通報により,本件事件が発覚しました。
■事件経過と弁護活動
依頼者は,本件事件について,管轄の警察署で事情聴取を受けた後,逮捕こそはされませんでしたが,警察官からは,今後は在宅事件として捜査が続けられるので,後日再度の呼出しがあることを告げられました。依頼者は,本件事件が刑事事件として処理されてしまうことに不安を感じ,翌日,当事務所まで無料相談でお越しになり,当事務所の弁護士に刑事弁護活動の依頼をなされました。
依頼を受けた弁護士は,依頼者の不安を少しでも取り除くよう努めるため,刑事手続きの流れや今後の取調べ対応についてアドバイスをしました。また,盗撮の対象であった女性に対して反省と謝罪の気持ちを有しておりましたので,実質的な被害者でもある同人への示談交渉を提案いたしました。
弁護士は,謝罪文作成の指導をするなどで依頼者に謝罪文の作成をしていただき,これを提示しようと試みましたが,相手の事件に関わりたくないとの意向から示談交渉は困難を極めました。粘り強く交渉を行ったところ,示談金については,被害者救済活動を行っている団体に寄付してほしいと相手からの申し出を受け,担当の弁護士は,相手方の意向を最大限尊重し,しょく罪寄付を行うこととしました。
その後,弁護士は担当の検察官に対して,依頼者は職を辞することになるなど相応の社会的制裁を受けたこと,被害回復のため真摯な努力をしたこと,しょく罪寄付で深い反省の態度を示していること,親族による今後の厳重な監督の誓約があることなどを主張し,本件事件は不起訴処分が相当であると訴えました。
折衝を重ねた結果,本件事件は,依頼者の反省と親族による監督の誓約という再発防止策が重視され,起訴猶予による不起訴処分を獲得することができました。これにより,依頼者は前科が付くことなく事件を終わらせることができました。