【お客様の声】愛知の路上強制わいせつ致傷事件で逮捕 不起訴処分で前科をつけない弁護士
■事件概要
依頼者の夫(30代男性、会社員、前科なし)が、愛知県内の屋外駐車場で、抵抗する被害者女性に対し、キス(接吻)したり服の上から乳房を揉んだりするなどのわいせつな行為を加え、全治2週間の怪我を負わせたという強制わいせつ致傷事件です。依頼者の夫は、犯行後、現場から逃走しようとましたが、付近住民又は通報を受けて駆けつけた検察官に取り押さえられて逮捕されました。
■弁護活動
警察署からの連絡で夫が逮捕されて留置場に勾留されていることを知った依頼者は、本件強制わいせつ致傷事件の内容や捜査状況についての情報がほとんどなかったことから、当事務所に初回接見(面会)の要請をされました。弁護士が直ちに警察署に赴き被疑者である夫と接見(面会)することで、夫本人は犯行を認めていること、犯行当日はアルコールを大量に飲酒して酩酊状態になって仕事上のストレスと性的欲求の昂ぶりから犯行を行ってしまったこと、飲酒の影響で事件の詳しい内容は覚えていないこと、前科前歴のないことが確認できました。
接見(面会)で確認できた事情を前提にすると、本件強制わいせつ致傷事件は裁判員裁判対象事件として懲役実刑判決の可能性が大きい事件でした。依頼者夫婦は、懲役実刑判決を受けて前科が付くこと、刑務所に服役することで夫が仕事を失い夫の収入で生活している家族が経済的に困窮して路頭に迷ってしまうことを心配されて、当事務所の弁護士に刑事弁護活動の依頼をされました。
被疑者である夫は,刑事事件の手続きや処分に不安を感じる一方で,被害者女性への謝罪と反省の気持ちを有しておられました。そのため,依頼を受けた弁護士は,刑事手続きの流れや取調べ対応をアドバイスすることで依頼者の不安を少しでも取り除くよう努めるとともに,被害者女性への謝罪と弁償による示談交渉を提案させていただきました。
被害者女性への示談交渉では,被疑者や妻に謝罪文を作成していただき,謝罪と反省の意思をお伝えさせていただきましたが、被害者女性の処罰感情が強く,示談交渉が困難な状況でした。担当弁護士は、と依頼者の謝罪と反省の意思をお伝えする一方で,十分な賠償額の提示及び事件現場周辺や被害者女性には近づかないことを誓約するなど接触可能性や2次被害防止のための対策を講じることで,被害者女性に安心してもらえるよう努めました。早急かつ粘り強い交渉の結果,被害者女性と示談をまとめることに成功し,被害者女性からはお許しの言葉をいただくことができました。
示談成立後は、検察官に対して、被疑者は前科前歴がなく、被害者との間で示談を成立させて被害者からもお許しの言葉を頂いていること、本件強制わいせつ事件はアルコールを大量に飲酒して酩酊状態になったために仕事上のストレスと性的欲求の昂ぶりから行われた犯行で計画性・常習性がなかったこと、二度と性犯罪を起こさないように注意喚起や監督することのできる家族がいる環境が整っていることなどを訴え、刑事裁判にならないよう不起訴処分を求めました。
弁護士の活動によって,依頼者の夫は勾留の満期日に釈放されました。本件強制わいせつ致傷事件は、示談成立及び被疑者の反省と再発防止策が重視されて起訴猶予による不起訴処分で解決することができました。不起訴処分によって刑事裁判を回避できたことから、依頼者の夫は前科がつくことなく無事に事件を終了することができて解雇されることなく会社への職場復帰を果たされました。