窃盗事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。
【事案】
名古屋市中区の路上で被害者が約3800万円が入ったかばんをひったくられた事件で、窃盗罪に問われた被告人に対し、名古屋地裁は懲役2年10ヶ月の実刑判決を言い渡した。
判決理由として、多額の現金運搬情報に基づく計画性が高い犯行で、被害回復もされていないことが指摘された。
(朝日新聞「3800万円ひったくり、無職男に実刑判決 名古屋地裁」(2019/11/8)を引用・参照)。
【実刑判決相当の窃盗事件について】
令和4年犯罪白書によると、窃盗罪は認知件数において刑法犯の7割近くを占めるとされており、日本において最もポピュラーな犯罪の一つということができるでしょう。
では、そのような窃盗事件のうち、実際に刑事事件化したもので実刑判決を受ける可能性とはどの程度のものなのでしょうか。
同じく令和4年版の犯罪白書をみると、窃盗罪で起訴された約10,000件(通常第一審)のうち全部執行猶予判決を受けたのはその約半数にすぎず、もう約半数は実刑判決となっていることが分かります。
また、略式起訴にもとづいて罰金刑となった件数も5,000件程度であり、窃盗罪で起訴されてしまうと実刑判決を受ける可能性というのは少なくとも統計上はそれほど低くないのです。
【窃盗事件における裁判例と弁護活動】
本事案では、被告人は懲役2年10ヶ月の実刑判決を受けています。
他の窃盗事件において実刑判決を受けたケースをみてみると、薬物依存の回復施設の入所者のカードを不正に利用し計約1500万円余りを引き出したケースで、被告人に懲役5年の実刑判決が下されています。
実刑判決を受けた両者に共通するのは、被害額の大きさであり、量刑にあたってはこの点が大きく考慮されることは間違いありません。
もっとも、両者を比較するとその刑は被害額だけから判断されたものでないこともまた明らかです。
実際の量刑は、前科前歴や被害弁償・示談の有無など様々な要素が考慮されてなされることから、事務経験・専門知識に長けた弁護士によるサポートが必要不可欠となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、窃盗事件を含む刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
窃盗事件の対応に長けた経験豊富な弁護士が、迅速な無料相談や初回接見を承ります。
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