スマートホンを警察が押収 ひき逃げ事件の捜査について

ひき逃げ事件を起こしたとして警察の捜査をうけている方のスマートホンが警察に押収されている件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

本日のコラムでは、ひき逃げ事件を起こしたとして警察の捜査をうけている方からのご相談を紹介します。(相談内容はフィクションです。)

愛知県在住の主婦からのご相談

私は、2カ月前に、愛知県瀬戸市の国道を車で走行中に、自転車と接触する交通事故を起こしましたが、当時、私は接触したことに気付かずに、そのまま車を走らせて帰宅しました。
何か車の後方で音がしたのですが、サイドミラーで後方を確認しても何も見えなかったので、そのまま帰宅したのです。
そして帰宅して数時間後に、愛知県瀬戸警察署の警察官が自宅を訪ねて来て事故を起こしていた事実を告げられ、自転車の方が軽傷を負っていたことを知りました。
警察に連行された私は取調べを受け、そのことを説明しましたが信じてもらえず、スマートホンを押収されてました。
今後、私はどうなるのでしょうか?スマートホンを押収された目的は何ですか?

弁護士の見解

今後の展開について

警察の実況見分や取調べを受けた後に、事件は検察庁に送致されるでしょう。
罪名は、人身事故を起こしたことに対する過失運転致傷罪と、交通事故の負傷者に対する救護義務を果たさなかった救護義務違反、いわゆるひき逃げです。
事故を起こしてしまった事実があるのであれば、警察は、その事故がどうして起きたのかについて実況見分や取調べで明らかにするための捜査を行います。
そこで、もしAさんの過失が立証された場合は、過失運転致傷罪は有罪となりますが、Aさんの過失が認められなかった場合は、不起訴となる可能性があります。
問題は、救護義務違反です。
Aさんが負傷者の救護をしなかった事実はあるわけですから、問題はAさんが事故や負傷者に気付いていたか否かです。
もし気付いていなかったと判断された場合は、当然、Aさんの救護義務違反についても不起訴や無罪となるでしょう。

スマートホンが押収された理由

今回の事件のポイントは、Aさんが事故を起こしたこと、負傷者がいたことに気付いていたかどうかです。
ひき逃げ事件を立件しようとする警察や検察は、当然、そのことを立証するために捜査を進めていきます。
とはいえ、そのためになぜスマートホンが必要なのか?
現代の社会においてスマートホンは、電話やメールをするだけでなくカメラやインターネット接続など様々な機能を持ち合わせています。
そのため警察や検察などの捜査当局は、今回の事件に限らず犯罪捜査において被疑者のスマートホンを必至と考えているのです。
よくある例としては、事件を起こす前後に関係者と事件に関してやり取りしていたり、犯行についてインターネットで調べた履歴が残ったりしていることがあります。

まずは弁護士に相談を

警察の捜査を受けたからといって有罪が確定しているわけではありませんし、必ず刑事罰が科せられるわけではありません。
Aさんの場合も、交通事故を起こした事実があったとしても、Aさんの行為が刑事責任に問われるかどうかは別の話しなのです。
大切なのは毅然とした態度で警察の取調べにのぞむこと、そして刑事事件に強い弁護士を味方につけることです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、こういった刑事事件にお困りの方からの相談を初回無料で承っております。
お気軽にフリーダイヤル0120-631-881までお問い合わせください。

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