自宅で出産した赤ちゃんを放置して死亡させたとして田原警察署に逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
事件の概要
A子さんはパパ活で知り合った男性との性交渉によって妊娠しましたが、妊娠したことを誰にも相談することができず、先日、自宅において、一人で赤ちゃんを出産しました。
放出産後A子さんは、赤ちゃんをクローゼットに隠し、友人に助けを求め、その後友人によって病院に搬送されましたが、赤ちゃんは亡くなっているのが発見されました。
治療を終えたA子さんは、田原警察署に殺人罪で逮捕されてしまったのです。(フィクションです。)
殺人罪
殺人罪とは、殺意を持って人を殺すことによって成立する犯罪で、警察が扱う刑事事件の中でも非常に凶悪な事件の一つです。
殺人罪の法定刑は「死刑又は無期若しくは5年以上の有期懲役」と非常に厳しいもので、殺人罪で起訴された場合は、実刑判決となる可能性が高いでしょう。
「不作為」と「未必の故意」による殺人
殺人罪では、殺害の手段や方法を問われず、不作為による殺人罪も成立します。
不作為とは、簡単に言うと何もしないことです。
今回の事件ですと、生まれたばかりの赤ちゃんをその場に放置して何もしなかったことが、不作為に当たります。
また殺人罪が成立するには、殺人の故意、つまり殺意が必要不可欠となります。
殺意は、確定的なものに限られず、未必的な故意であっても殺人罪は成立します。
殺人罪でいうところの未必の故意とは「こういうことをすれば死ぬかもしれないけど、それならばそれでいい。」と、結果の発生を予想し、その結果の発生を受け入れることです。もしA子さんが、「死んでしまっても構わないと考え、産まれたばかりの赤ちゃんを放置した」というのであれば、A子さんに殺人罪が成立する可能性が高いでしょう。
殺人罪で警察に逮捕されると
殺人罪で警察に逮捕されると、よほどの事情がない限りは、勾留による身体拘束を受けることになりますが、今回のような場合は、A子さんが出産直後で勾留に耐えることが困難であることを訴えることによって勾留を阻止できる可能性があるでしょう。
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