何か刑事事件を起こしてしまって警察の捜査を受けると、お手持ちのスマートホンを警察に押収されてしまうことがあります。
警察に押収されたスマートホンについて「いつ返してもらえるの?」「解約しても大丈夫なの?」といったご質問がよくあります。
そこで本日のコラムでは、警察に押収されたスマートホンについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

スマートホンが押収されるケース3選
警察に逮捕された時
警察は犯人を逮捕した時は、その犯人の持ち物を、事件の証拠品として押収することができます。
この場合、警察官の差押え(押収)には拒否することができません。
(刑事訴訟法第220条1項、3項、日本国憲法第35条)
捜索差押えされた時
裁判官の発する「捜索差押許可状」をもとに、事件の関係先等として警察に捜索された際、その差し押さえるべき物として、スマートホンが含まれている場合、警察は証拠品として押収することができます。
この場合も、警察に逮捕された時と同様に、警察官の差押え(押収)には拒否することができません。
(刑事訴訟法第218条)
任意提出した場合
上記の場合以外に警察官が証拠品を押収する手段として、証拠品の所有者からの任意提出を受けるという方法があります。
警察官から「犯罪捜査に必要だから任意に提出して欲しい。」と言われ、この申し入れに同意した場合は任意提出書という書類に署名、押印(指印)を求められます。
当然、任意なので警察官の申し入れを拒否することもできますが、任意提出に応じないということが、捜索差押えの理由となることがあるので注意が必要です。
また「任意」提出なので『返して欲しい時にいつでも返してもらえる。』と思うかもしれませんが、警察はいったん押収した証拠品については、捜査の必要がなくなるまで返却してくれません。
いつ返してもらえるの?
押収されたスマートホンは、解析等の警察の必要な捜査が終了すれば返してもらうことができますが、それまでに「所有権放棄書」という書類が作成されている場合は、検察庁に証拠品として送致される可能性が高く、その後の刑事裁判で使用されたり、没収され返還されない場合もあります。
押収されたスマートホンの契約を解除しても大丈夫?
警察がスマートホンを証拠品として押収している場合、解析等で必要がある場合以外は電源が切られていることがほとんどですし、それ以外でも基本的には機内モードに設定されて電波が遮断された状態で保管されています。
警察が必要とするのは、押収されたスマートホンに保存されているデータですので、キャリアとの契約を解除しても問題はないかと思われますが、その行為は証拠隠滅と捉えられる場合もあるかもしれませんで、解約する際は一度弁護士に相談することをお勧めします。
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