今回は、犯罪の中でも冤罪事件が多いとされている痴漢についてです。
痴漢事件では、裁判で冤罪が明らかになったものだけでなく、法律相談などで冤罪を訴えられる数も含めると実際には相当数の冤罪事件があるようです。愛知県や名古屋市でも、痴漢冤罪を訴える裁判・法律相談がよくあります。近年では痴漢事件に対する社会的な非難が高まっており、痴漢事件を起こした人は刑事罰だけでなく懲戒処分などの重大な社会的制裁も受けることになります。刑事罰によって前科がつくことによる不利益と懲戒処分による社会的な制裁の重さからすれば、痴漢冤罪は絶対に避けなければなりません。
そもそも痴漢冤罪事件はどのような場合に起きるのでしょうか。
痴漢冤罪事件が発生しやすいシチュエーション、それは満員電車などの混雑した場所や明かりの少ない夜道などの暗い場所です。このような状況では、誤認逮捕による痴漢冤罪(無実の罪)が発生しやすくなります。被害者が、偶然の身体接触を痴漢行為と勘違いすることや、犯人でない人を痴漢犯人と見間違えてしまうことが多くなるからです。このような場における痴漢事件では、犯行または犯人を特定するための証拠が少なく被害者の供述のみが重要な証拠とされることが多い一方で、誤認逮捕された容疑者が早く釈放されたくて嘘の自白をしてしまうことが痴漢冤罪の主な原因となっています。
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