【ニュース紹介】展覧会で展示品を壊した疑いで逮捕された男性が不起訴

今回は、愛知県美術館で開かれた展覧会で展示品を壊した疑いで逮捕された男性が不起訴処分とされた事例につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

今年2月、愛知県美術館で開催された岡本太郎さんの展覧会で、太陽の塔の作品を壊したとして逮捕された男性について、名古屋地検は不起訴処分としました。

名古屋市昭和区の46歳の男性は今年2月、愛知県美術館で開催されていた「展覧会岡本太郎」に展示されていた50分の1サイズの「太陽の塔」の作品を壊した器物損壊の疑いで逮捕されました。
太陽の塔の作品には3センチほどの亀裂が入っていましたが、男性は警察の調べに「覚えがありません」と容疑を否認していました。

名古屋地検は4月14日付で、男性について不起訴処分としました。処分の理由は明らかにされていません。
(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/446429?display=1 4月20日 「岡本太郎展で「太陽の塔」を壊した疑いで逮捕された男性を、名古屋地検が不起訴処分」より引用)

【不起訴処分とは?】

不起訴処分とは、検察官が被疑者を裁判にかけないものとする処分です。
名古屋地検は不起訴処分の理由を明らかにしていませんが、一般論として、
①捜査によって収集された証拠が不十分である場合(嫌疑不十分)、
②被疑者の反省の態度、被害弁償の状況などを考慮して、起訴を見送る場合(起訴猶予)、
③被疑者が犯罪時心神喪失であった場合(心神喪失)
などに不起訴処分がなされます。

不起訴処分がなされた場合は、裁判にかけられずにすむため、前科がつくことなく事件が終了します。
そのため、不起訴処分の獲得を目指した弁護活動は、捜査段階における刑事弁護の一つとして非常に重要なものとなります。

また、器物損壊事件は親告罪とされており、被害者の告訴がない場合や、起訴されるまでに取り消された場合には、起訴されないことになっています(刑法第264条)。
したがって、検察官が起訴、不起訴の別を判断するまでに示談交渉を行い、告訴をしないことを約束してもらえた場合、告訴がなされていた場合であっても、取り消してもらうことができた場合には、やはり不起訴処分となります。

器物損壊事件を起こしてしまった場合には、まず刑事事件に詳しい弁護士と相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族が器物損壊事件を起こして逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、フリーダイヤル0120-631-881(24時間、年中無休)にてご相談の予約を受け付けております。

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら