Archive for the ‘財産犯・経済事件’ Category

万引きをしてしまったら

2019-12-07

万引きをしてしまったら

万引きをしてしまった場合について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋が解説します

~万引きの事例~

愛知県犬山市在住の主婦のAさんは日常生活のストレスをスーパーなどで商品を万引きすることで発散していた。
ある日,Aさんが育児のストレスからV店で商品の万引きを行ったところ警備員に見つかり,事務所に連れていかれた。
その後,Aさんは通報によりかけつけた愛知県犬山警察署の警察官に窃盗罪の疑いで事情を聞かれることになった。
(フィクションです)

~万引きと刑事手続き~

万引きは原則として刑法235条の窃盗罪に該当します。

第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

万引きをしてしまい発覚した場合でも,その場から逃げようとしたりしなければ逮捕されないことも多いです。
逆に,逃げようとしてしまった場合には逃亡のおそれがあると認められることになり逮捕されてしまう可能性が高くなってしまいます。
逮捕されてしまった場合には,勾留され,窃盗罪起訴された場合には初犯であれば罰金刑となることが多いです。
ただし,万引きの金額,余罪や前科などの事情によっては執行猶予付きの判決や実刑判決が出てしまう場合もあります。
なお,勾留された場合には,勾留請求から10日以内に起訴しなければならないと定められています(刑事訴訟法208条)ので,準抗告による釈放やむをえない事由により勾留延長がない限りは10日以内に起訴されることになります。

万引きをしてしまっても逮捕されなかった場合には釈放され,在宅で刑事手続きが進むことになります。
万引きに限らず在宅事件の場合,逮捕・勾留といった身柄拘束を受ける場合と異なり検察官に起訴するまでの期限が定められていません。
そのため,在宅事件であれば検察官が窃盗罪起訴するまでに勾留されてしまった場合に比べて時間的余裕があります。
検察官はその間に万引きの被害弁償などを行ったかどうかなどの情状によって最終的に窃盗罪で起訴するか起訴猶予の不起訴処分とするかを判断します。

~万引きの弁護活動~

万引きなどの窃盗事件で起訴された場合,被害金額が大きくなく,かつ初犯であれば刑事裁判が開かれない略式手続きによって罰金刑となることが多いです。
しかし,罰金刑であっても前科となってしまいますので可能な限り前科のつかない起訴猶予の不起訴処分を目指すことになるでしょう。

万引きに限らず窃盗罪起訴猶予の不起訴処分となるには被害者の方への被害弁償,示談の成立が重要です。
万引きに限らず窃盗罪では,被害者の方と示談が成立していれば起訴猶予の不起訴処分となる場合が多くなっています。
在宅事件であれば被害者の方と示談交渉をする時間的余裕がありますが,勾留されてしまっている場合には示談交渉をするための時間的余裕があまりありません。
そのため,不起訴処分を目指すには窃盗罪逮捕されてしまった段階で弁護士を依頼し身柄拘束の回避や迅速な被害者対応をすることが重要になります。
勾留されてしまった場合には準抗告を申立て,認められれば釈放され在宅事件となることもあります。

万引きなどの窃盗罪に限らず刑事事件では加害者が被害者の方と示談交渉などをするのは困難です。
被害者の方は加害者に対し不信感や警戒心など持っていますので直接示談をしたいと連絡したとしても応じてくれないことがほとんどでしょう。
弁護士が相手であれば窃盗の被害者の方も話を聞いていただける場合も多いでしょう。
また,万引きの場合,被害者である店舗は示談交渉などを受け入れてくれないことも多いですが,弁護士を間に入れることによって被害の弁償金だけでも受け取って頂ける場合もあります。
示談成立とまでいかなくとも万引きによる被害を弁償をすることは有利な情状となり,検察官が事件を不起訴処分とする可能性もあります。
万引きをしてしまった場合,まずは弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は刑事事件専門の法律事務所です。
万引きによる窃盗事件示談をしたことで起訴猶予の不起訴処分となった事例も多数あります。
まずはフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にご相談ください。
事務所での無料法律相談,警察署などでの初回接見サービスのご予約を24時間年中無休で受け付けています。

振り込め詐欺の「受け子」をしてしまったら

2019-12-05

振り込め詐欺の「受け子」をしてしまったら

振り込め詐欺の受け子をしてしまった場合について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します

~「受け子」になってしまったケース~

愛知県名古屋市瑞穂区在住の大学4年生のAさんは友人から荷物運びのアルバイトを紹介された。
アルバイトの内容は地下鉄の駅のコインロッカーで荷物を受け取り,その荷物を事務所まで運ぶというものであった。
簡単な作業な割に給料のいい仕事だったのでAさんは3ヵ月にわたり7回アルバイトを行った。
ある日,Aさんが地下鉄新瑞橋駅のコインロッカーから荷物を取り出そうとしたところ,張り込んでいた愛知県瑞穂警察署の警察官によってAさんは詐欺罪の疑いで現行犯逮捕されてしまった。
実は,荷物の中身は特殊詐欺の被害者からの現金などであった。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部の初回接見サービスを依頼した。
(フィクションです)

~特殊詐欺の受け子~

オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」といった近年増加傾向にある詐欺の手口はまとめて「特殊詐欺」と呼ばれています。
特殊詐欺はその名の通り詐欺罪(刑法246条)に該当します。

刑法246条

人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

人を騙すことを一般に詐欺と呼びますが,刑法上の詐欺罪の成立には以下のような要件が要求されています。

1.社会通念上,相手方を錯誤に陥らせて財物ないし財産上の利益を処分させるような行為をすること(欺罔行為)
2.相手方が錯誤に陥ること(錯誤)
3.錯誤に陥った相手方が,自己の意思で財物などを処分すること(処分行為)
4.財物などの占有が行為者ないし第三者に移転すること(占有移転)
5.上記1~4の間に因果関係が認められ,行為者に故意および不法領得の意思が認められること

すなわち,相手を騙し,騙された相手が自分の意思で現金の振り込みなどをした場合に詐欺罪が成立します。
振り込め詐欺などの特殊詐欺場合,組織的に息子などを装って電話をかける「かけ子」,騙された相手から現金などを受け取る「受け子」などにわかれています。
「受け子」は単純に現金などを受け取るだけですので,何も知らない大学生などが簡単なアルバイトだと思い詐欺の一員として利用されてしまうケースも多いようです。

~特殊詐欺における接見禁止~

振り込め詐欺などの特殊詐欺事件では,逮捕された後,多くの場合で勾留されてしまいます。
振り込め詐欺などの特殊詐欺事件では,共犯者がいることも多く,口裏合わせなどを防ぐために接見禁止が付されることも多いです。
勾留の際に接見禁止がつけられてしまうと弁護士以外の者との接見が不可能となりますので,たとえ家族であっても接見に行くことはできません。
勾留の際に接見禁止が付されてしまった場合,依頼を受けた弁護士はまずはご家族の方が接見できるように接見禁止の一部解除を目指して活動していくことになるでしょう。

「受け子」の場合の弁護活動~

刑事事件における共犯関係には共同正犯と幇助犯に大別されます。
共同正犯と幇助犯の区別は,一般に,特定の犯罪を自己の犯罪として実現する意思があったか,それとも他人の犯罪を手助けする意思に過ぎなかったのかによって判断されます。
特殊詐欺「受け子」の場合,自分の行為が特殊詐欺の一環であると認識があったかどうかがポイントとなります。
特殊詐欺「受け子」は実際に現金などを受け取るという重要な役割ですが,「受け子」による持ち逃げを防ぐために実際の内容を知らせていない場合も多いようです。
そのような場合にはそもそも詐欺であるという認識がなく,詐欺罪の故意がないと主張することが考えられます。
刑法は故意処罰が原則となっていますので(刑法38条),故意が欠ける場合には過失の場合にも処罰するという特別な規定がない場合には罰せられません。
詐欺罪には過失処罰が規定されていませんので故意が無かったと認められれば詐欺罪は成立しないことになります。

しかし,実際には,何となく「詐欺じゃないかな」程度の認識を持っていたということも多く,そのような場合には詐欺罪の故意があったと認定されてしまう可能性が高いでしょう。
そういった場合には,詐欺罪の共同正犯ではなく幇助に過ぎないと主張することが考えられます。
共同正犯であるか幇助犯にとどまるかは,受け子」となった動機,利益の大きさ,主犯格や他の実行犯との関係性などによって判断されるようです。
特殊詐欺「受け子」の場合,事情を正しく主張できるかどうかによって幇助犯にとどまるか,共同正犯と判断されてしまうか,故意がなかったとして詐欺罪が成立しないか,といったように結果が大きく変わってしまう可能性があります。
幇助犯にとどまるのであれば刑の減軽が規定されていますので(刑法63条)執行猶予判決付きの判決や,もしも実刑となってしまったとしても短い刑期となることが考えられます。

特殊詐欺「受け子」をしてしまった場合,弁護活動の内容次第では大きく結果が変わってしまう可能性もあります。
ご家族が特殊詐欺「受け子」をしてしまったという場合には刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にお気軽にご相談ください。
フリーダイヤル0120-631-881にて事務所での無料法律相談や警察署などでの初回接見サービスのご予約を24時間365日承っております。

事後強盗罪で示談なら

2019-11-27

事後強盗罪で示談なら

~事後強盗罪で示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します~

~ケース~

Aさんは江南市内の路上で、歩行中のVさんの財布をすった後、同付近を警ら中の愛知県警察江南警察署の警察官に現行犯逮捕された。
しかし、Aさんは現場から車で約10分程の場所にある愛知県警察江南警察署についてパトカーを降りた際、Aさんは警察官に暴行し、逃亡した。
数時間後Aさんは発見され、事後強盗罪の容疑で愛知県警察江南警察署に逮捕された。
(フィクションです)

~事後強盗罪とは~

事後強盗罪は、刑法238条に規定されており、法定刑は「5年以上の有期懲役」で一般的な強盗罪と同じ法定刑です。
事後強盗罪が成立するためには、暴行又は脅迫が必要となりますが、その暴行又は脅迫は、財物を取り返されることを防ぎ、逮捕を免れるために行われたこと、つまり窃盗の機会に行われたものである必要があります。

暴行又は脅迫が窃盗の機会に行われたと言えるか否かは、
①窃盗行為と暴行又は脅迫との時間的・場所的接着性
②被害者による追跡の有無
などにより判断すべきだと考えられています。

具体例として、「窃盗現場から数十メートル離れた地点で巡査に現行犯人として逮捕され、連行される途中に逃げ出し、逮捕を免れるためにその巡査に暴行を加えた場合」(最決昭34.6.12)は窃盗の機会に暴行が行われたと判断し、事後強盗罪にあたるとした判例があります。
今回のケースにおいても、Aさんが暴行を加えた場所は事件現場からは時間的、距離的に離れてはいるものの、警察署への連行中に逮捕を免れるために行ったものと判断され、事後強盗罪に問われる可能性があります。

刑の重さが大きく変わってくるため、事後強盗罪に問われるのか、窃盗罪+暴行罪に問われるのかは被疑者・被告人にとってとても重要です。
したがって、事後強盗罪の容疑を掛けられている場合、刑事事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。
そして、事案によっては事後強盗罪にはあたらないことを捜査機関や裁判所に主張してもらうことが大切です。

~刑事事件における示談の意義~

被害者と和解をする場合には、示談という形をとることが一般的です。
示談とは,被害者に対して相応の金銭を支払うことで,事件を当事者間で解決するという内容の合意をかわすことをいいます。
仮に、被害届が出される前に示談をまとめることが出来れば,刑事事件化を防ぐことが期待できます。

また、刑事事件化された後であったとしても、起訴される前であれば不起訴処分を獲得することが期待できるようになります。
さらに,示談の成立が起訴後であったとしても,量刑(刑罰の重さ)が軽くなる事情となったり,執行猶予が付きやすくなったりもします。
そして,示談の際に相応の金銭を支払い、紛争の蒸し返しをしない旨の合意をすることで、後々損害賠償請求といった刑事事件とは別の民事に関する紛争を事前に防止することもできます。

~示談交渉における弁護士の役割~

このように、示談を締結する事が出来れば、被疑者・被告人にとって大きなメリットがあります。
ただ、示談交渉を当事者間で直接行う場合,顔を合わせることで被害感情が高めることになってしまったり,書面の不備により法的な効力が認められず後日紛争が蒸し返されてしまうおそれがあります。
この点、弁護士を入れて示談交渉を行うことで、被害者側も安心して話し合いの場に出てきてくれることも多いです。
また、被疑者・被告人側からはなかなか切り出しにくい宥恕文言についても、弁護士であれば第三者として冷静に交渉していくことが可能です。
ここで、宥恕文言とは、被害者が加害者を許し、法的な処罰を求めないという意思表示であり、示談によって解決していることを意味します。また,事件の内容や被害の内容・程度によって,示談金についてのある程度の相場観がありますので,適切な示談金についてを提示することも期待できます。
こうした示談交渉については,刑事事件に強い弁護士にご依頼されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士刑事事件に強く,事後強盗罪についての刑事弁護活動も多数承っております。
事後強盗罪で被害者との示談交渉をお考えの方,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士までご相談ください。

初回無料法律相談のご予約や、初回接見サービスのお申し込みは、24時間いつでも可能です(0120‐631‐881)。
初回接見サービスや初回無料相談に関してご不明点がありましたら、相談予約担当の者がお答えさせて頂きますので、まずはお気軽にお電話下さい。

詐欺罪で示談なら

2019-11-26

詐欺罪で示談なら

~詐欺罪で示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します~

~ケース~

一宮市内の企業に勤めるAさんは、一宮市を中心にサプリメントの営業を行っていた。
AさんはV薬局に売り込みに行った際、実際にはそのような効果は内にも関わらず売り上げを伸ばしたい一心で「疲労回復に効く」と偽って商品の説明をした。
Vさんは、疲労回復の効果があるという点に魅力を感じ、値段も手頃だったことからサプリメントを購入した。
その後、Aさんの説明が嘘だと知ったVさんは、愛知県警察一宮警察署に被害届を提出し、Aさんは詐欺罪の容疑で任意での取り調べを受けた。
何とか不起訴処分と思ったAさんは、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士に無料法律相談をお願いした。
(フィクションです)

~詐欺罪が成立するためには~

詐欺罪については、刑法第246条1項において、「人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」と規定されています。

詐欺事件の中には、オレオレ詐欺や結婚詐欺、クレジットカード詐欺などさまざまなバリエーションがありますが、まず、騙す対象によって問われる罪名が変わります。
おおまかな区別としては、人や会社を騙すものは詐欺罪、コンピュータやシステムを騙すものは電子計算機使用詐欺罪(刑法第246条の2)となります。

また、詐欺罪が成立するためには、
①欺く行為
②相手方の錯誤
③処分行為
④財物の移転
⑤財産的損害
の存在が必要となります。

仮に適正な価格で販売したとしても、相手方が騙されていなければ本来買わないような場合(要素の錯誤)には、「いらない物を買わされた」事自体が被害として詐欺罪が成立すると考えられています。
したがって、上記のケースでも、「疲労回復に効く」という点に魅力を感じてVさんはサプリメントを購入していますので、Aさんには詐欺罪が成立すると考えられます。

~不起訴処分獲得には示談が重要~

詐欺罪は罰金刑が規定されていませんので,起訴された場合には公判が開かれることになります。
上記のようなケースの場合,公判になったとしても前科や余罪がなければ執行猶予付きの判決となるケースも多いです。
ただし,執行猶予といえども前科となりますし,執行猶予期間中に交通事故を起こしてしまった場合などに執行猶予が取り消され実刑となってしまうなどといった不利益があります。
したがって,まずは不起訴処分を目指すことが重要となります。

そして、詐欺事件において不起訴処分を目指すうえで重要となるのは、被害者との間で示談が出来ているかどうかです。
示談を締結することで、詐欺行為によって与えた被害をきちんと弁償し、被害者の処罰感情が和らいでいることを検察官に主張することが出来れば、不起訴処分の可能性を高めることに繋がります。

ただし,示談交渉を本人が行うのは非常に難しく,知人間の事件でもなければ連絡先などもわかりません。
弁護士であれば検察官などから連絡先を取り次いで頂き示談交渉をすることが可能です。
まずは刑事事件に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士は、日頃刑事事件のみを受任しておりますので、詐欺罪における示談交渉も安心してお任せいただけます。
初回無料法律相談のご予約や、初回接見サービスのお申し込みは、24時間いつでも可能です(0120‐631‐881)。
初回接見サービスや初回無料相談に関してご不明点がありましたら、相談予約担当の者がお答えさせて頂きますので、まずはお気軽にお電話下さい。

食い逃げで強盗罪に問われたら

2019-11-20

食い逃げで強盗罪に問われたら

~食い逃げで強盗罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します~

~ケース~

名古屋市中川区のAさんは飲食店Vで食事をし,代金を支払う際に翻意し,代金を支払わずにいわゆる食い逃げをしようと考えた。
Aさんはたまたま持っていたカッターナイフを店員Xに突きつけ「金は払わねないからな」とXを脅し,Xが畏怖した隙に店外へと逃げ出した。
その際,Aさんは別の店員Yからカラーボールを投げられておりAさんは気づかなかったがズボンに塗料が付着していた。
その後,V店から通報を受けた愛知県警察中川警察署の警察官がAさんを発見しAさんは逮捕された。
(フィクションです)

~食い逃げとは~

食い逃げ無銭飲食とも呼ばれ,後払いの飲食店で飲食代を支払わずに逃げる行為をいいます。
食い逃げ違法な行為であることは明確ですが,刑法上の何罪に該当するのでしょうか。
まず食い逃げ=泥棒ということで窃盗罪が成立することが考えられます。
しかし窃盗罪の条文は「他人の財物を窃取した者は,窃盗の罪とし,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」となっています。
食事が財物に当たることは問題なさそうですが,食い逃げ行為が窃取に当たるかは問題となるでしょう。
窃取とは,「不法領得の意思で,占有者の意思に反してその占有を侵害し,目的物を自己の占有に移す」ことをいいます。
今回のケースで,提供された食事は財物に当たるといえますが,注文を受けた飲食店が自己の意思に基づいて提供していますので「占有者の意思に反して」いたとはいえないでしょう。
また,窃盗罪の財物とは民法と同様に有体物に限られると解されています。
したがって,飲食代を免れる食い逃げ原則として窃盗罪とはならないといえます。
食い逃げのように何らかの債務から逃れる行為を利益窃盗と呼ぶ場合がありますが,利益窃盗は刑法で処罰の対象となっていません。
これは,利益窃盗で生じるのはあくまでも債務不履行関係であり,これを罰する場合,民事上の債務不履行がすべて刑罰の対象となってしまい妥当ではないと考えられているためです。

~食い逃げと詐欺罪・強盗罪~

食い逃げ原則窃盗罪とはなりませんが詐欺罪(246条)もしくは強盗罪(236条)となる可能性があります。
これら2つの罪は窃盗罪と異なり,債権債務関係の場合でも成立します(詐欺利得罪・強盗利得罪)。
代金を支払う意思がないにもかかわらず料理を注文した時点で店に対する欺罔行為となります。
店側は客は代金を支払ってくれると信じているので錯誤も認められ,料理の提供をもって詐欺罪の成立が考えられます。
また,財布を忘れた等何らかの嘘をついて代金の支払いを免れた場合も詐欺罪(2項詐欺)の成立が考えられます。
一方で,注文時には代金支払い意思があったが,途中で支払う意思が無くなったという場合には理論上,詐欺罪は成立しません。

加えて,暴行・脅迫を用いて代金の支払いを免れた場合には強盗罪(2項強盗)の成立が考えられます。
今回のAさんの場合,カッターナイフを突きつけ食い逃げをしたことになりますので強盗罪が成立してしまう可能性が高いでしょう。

~食い逃げじけんにおける弁護活動~

食い逃げ意思が生じたタイミングによって犯罪の成否が変わります。
しかし,途中で食い逃げ意思が生じたと主張してもなかなか認められないでしょう。
また,現金を持っていなかったなどの事情があった場合には当初から代金を払う意思がなかったとして詐欺罪が認められてしまう可能性が高いです。
また逃げる際に暴行や脅迫を加えた場合には強盗罪となってしまう場合もあります。
詐欺罪や強盗罪となってしまった場合,罰金刑が規定されていないので起訴された場合正式裁判を受けることになります。
食い逃げであればどちらの場合も執行猶予付きの判決となると考えられます。
執行猶予付きといっても前科となってしまいますので可能な限り刑事裁判が開かれなし,すなわち不起訴を獲得することを目指します。
窃盗罪・強盗罪や詐欺罪の場合,行為の態様や被害額などにもよりますが示談を成立させることが出来れば不起訴となる可能性は高くなります。
ただし,金銭を強取するような世間一般でいう「強盗行為」の場合には示談が成立しても不起訴とはならない可能性もあります。

なお,示談交渉は在宅事件であれば被疑者自らすることも可能ですが勾留されてしまった場合には物理的に不可能です。
また,加害者自身による示談の申入れそのものを受け入れてもらえないケースが多いです。
そのため、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。

食い逃げをしてしまい,詐欺罪や強盗罪に問われてしまったような場合,まずは0120-631-881までご相談ください。
無料法律相談や初回接見のご予約を24時間365日受け付けています。

器物損壊罪で示談をするなら

2019-11-19

器物損壊罪で示談をするなら

~器物損壊罪で示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します~

~ケース~

名古屋市中区の大手企業の管理職であるAさんは仕事のストレス発散のために,路上駐車してある乗用車にいたずらをしていた。
ある日の仕事帰りにAさんが路上駐車されているVさんの乗用車にいたずらをしていたところ,戻って来たVさんに発見され,その場で警察に通報され駆けつけた愛知県警察中警察署の警察官により器物損壊罪の容疑で逮捕された。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族はなんか釈放してもらいたいと弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部に初回接見を依頼した。
(フィクションです)

~刑事手続き~

刑事事件ではよく逮捕,書類送検という言葉をニュースなどで耳にすると思います。
書類送検というと重大なことのように報道されますが,実際にはどうなのかを刑事手続きの流れとともに解説していきます。

まず,刑事事件は身柄事件と在宅事件に大別可能です。
在宅事件は文字通り刑事手続きが在宅で進みますので,普段通り学校や会社に行くことが可能です。
身柄事件は身柄拘束を受けますので学校や会社に行くことが出来なくなります。

◇在宅事件◇

在宅事件の場合には,警察から検察官へ事件の送致に期限がないため比較的ゆっくりと手続きが進行します。
警察官が捜査を終え,証拠などを検察官に送る(送致)ことを「書類送検」といいます。
これは刑事訴訟法246条において「司法警察員は,犯罪の捜査をしたときは,この法律に特別の定のある場合を除いては,速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。」と定められています。
したがって,書類送検は特別なことではなく,通常の刑事手続きとなります。
書類送検された後は,送致を受けた検察官が事件の内容や被害弁償,示談などの状況を考慮して事件を起訴するかを判断します。
事件によっては示談の有無が起訴・不起訴の大きな分かれ目となることもあります。

◇身柄事件◇

身柄事件は逮捕,勾留された事件をいいます。
警察が被疑者を逮捕した場合,留置の必要があると思料する場合,48時間以内に検察官に書類および証拠物とともに検察官に送致しなければならないと定められています(身柄送検)(刑事訴訟法203条)。
そして,送致を受けた検察官は24時間以内に釈放するか勾留請求をするかを決定します(稀にこの時点で起訴されるケースもあります)。
勾留請求を受けた裁判官がは勾留の必要があるかを審査し,勾留請求を認めるか却下するかを決定します。
勾留は原則10日間ですが必要があると認められた場合には最長で10日間延長することが可能です。
検察官はこの間に証拠などを固めて起訴するか不起訴とするかを決定しなければなりません。
勾留された場合には逮捕と合わせて最長で20日以上身柄を拘束されますので可能な限り勾留は回避することが重要です。

~器物損壊罪における弁護活動~

逮捕直後に弁護依頼を受けた場合にはまず勾留されないように活動していきます。
検察官に勾留請求しないように意見書を出す,裁判官に勾留却下を求める意見書などを提出します。
勾留が認められてしまった場合には準抗告を申立ます。
すでに勾留されている場合にも同様に勾留に対する準抗告を申し立てます。

なお,器物損壊罪(刑法261条)は親告罪となっています(刑法264条)ので告訴がなければ検察官は起訴することができません。
そのため,告訴をしない,もしくは告訴を取り下げてもらえれば起訴されることはありません。
そして、器物損壊罪では示談が成立すれば告訴が取り下げてもらえることがほとんどです。
ただし,被害者とは赤の他人で連絡先等が分からない場合など、ご自身で示談交渉をしたくても出来ない場合も多いです。
そのような場合でも、弁護士であれば警察や検察官から被害者の情報を取り次いで頂き示談交渉できることが多いです。
示談が成立し告訴が取り下げられた場合に、は検察官は事件を起訴することができませんので事件は終了し,前科等も付くことはありません。
前科回避,身柄解放のためにはできるだけ早く弁護士に弁護を依頼されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部刑事事件専門の法律事務所です。
ご家族の方が刑事事件を起こしてしまい逮捕されてしまったような場合には0120-631-881までお気軽にご相談ください。
初回接見のご依頼を二四時間365日受け付けています。

扶養町で横領罪に問われたら

2019-11-01

扶養町で横領罪に問われたら

~横領罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説~

~ケース~

扶養町在住のAさんは、町内会において支出を管理する出納係の役職に就いていた。
ところで,Aさんは消費者金融からの借金があり毎月の返済に首が回らない状態であった。
ある日,Aさんは町内会の旅行の積立金として徴収していた現金数十万円を競馬で増やし,利益を自身の借金の返済に充てることを思い付いた。
当然ながら,その目論見は外れ,結果としてAさんは町内会の旅行費用の内20万円を使い込んでしまった。
その後,町内会長による支出の確認の際に,町内会の口座に20万円少ないことが発覚し,Aさんによる使い込みが判明した。
町内会としてはAさんを横領で刑事告訴することを考えており,Aさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部の無料法律相談を利用することにした。
(フィクションです)

~横領罪~

横領罪は刑法252条から254条までに規定されています。

第252条(横領)
1.自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する
(以下略)

252条から254条はそれぞれ単純横領罪,業務上横領罪,遺失物横領罪となっており,行為主体の身分や客体および法定刑が異なります。
法定刑はそれぞれ単純横領罪であれば5年以下の懲役,業務上横領罪は10年以下の懲役,遺失物横領罪の場合は1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料となります。

今回のAさんは町内会の出納係として他人のお金を管理する立場にありましたが,業務として行っていたとはいえないでしょう。
したがって,業務上横領罪ではなく単純横領罪となると考えられます。

また,金銭に関しては民事法上,占有と所有が一致するとされており,金銭の場合は所有者となり,「自己の占有する他人の物」とならないのではないかという問題があります。
これに関しては,金銭の占有と所有が一致するとされているのは商取引などによる金銭の動的安全の保護が目的とされています。
そのため,特別の事情がない限り受託者はその金銭について刑法252条にいわゆる「他人の物」を占有する者と解され,受託者がその金銭について委託の本旨に違った処分をしたときは,横領罪を構成するとされています。

~弁護活動~

今回のようなケースでは被害届が出されたとしても逮捕されず,在宅で事件が進む可能性が高いです(逮捕されるかどうかは事案ごと,主に金額等によって異なりますので一概に逮捕されるかどうかはわかりかねます)。
逮捕されなかった場合には,警察署などで事情を聞かれ,書類送検されます。
なお,「書類送検」というと重大な事柄に感じますが,原則として必ず事件は検察に送られます(送検される)ので報道などでわざわざ取り上げるような事柄ではありません。
検察官は調書や事件後の情状などから事件を起訴するかどうかを決め,起訴された場合には罰金刑が規定されていないので刑事裁判が開かれることになります。

ここで,起訴するかどうかの大きな決め手として,示談が成立しているかどうかがあります。
数百万円レベルの横領の場合は別ですが,数十万円レベルの横領であれば示談が成立していれば多くの場合で不起訴となります。
示談交渉自体はご自身でも可能ですが,多くの場合は応じてもらえなかったり,事案によっては相手の連絡先すらわからないということもあります。
そういった場合でも,弁護士であれば示談交渉に応じてもらえたり,検察官や警察から相手の連絡先などを取り次いで頂ける場合もあります。
まずは刑事事件に詳しい弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部刑事事件専門の法律事務所です。
事務所での無料法律相談や警察署などでの初回接見のご予約を0120-631-881で24時間365日受付けています。
刑事事件を起こしてしまった場合にはまずはお気軽にご相談ください。

他人のクレジットカード不正利用で窃盗罪・詐欺罪なら

2019-10-25

他人のクレジットカード不正利用で窃盗罪・詐欺罪なら

~他人のケレジットカード不正利用で窃盗罪・詐欺罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説~

~ケース~

一宮市在住のAさんは,一宮市内のパチンコ店においてクレジットカードを拾いカードが落ちているのを発見した。
お金に困っていたAさんは、そのクレジットカードを使い、ネットショッピングで約20万円分の買い物をした。
クレジットカードの持ち主であるVさんから被害届を出され、後日Aさんは詐欺罪の容疑で愛知県警察一宮警察署で逮捕、留置された。
Aさんが逮捕されたことを知ったAさんの家族は、少しでも早くAさんを釈放して欲しいと刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士に初回接見を依頼した。
(フィクションです)

~他人のクレジットカードを不正利用~

他人のクレジットカードを不正に利用する行為は、刑法上の犯罪(窃盗罪や詐欺罪)に該当します。
不正利用の態様によっては、複数の罪に問われてしまう可能性があります。

まず、上記のケースのAさんのように、落ちていた他人のクレジットカードを拾い、警察などに届けるつもりもなく長期間所持をしていると、遺失物横領罪に問われる可能性があります。

刑法254条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。

また、仮にVさんがクレジットカードを落としてからある程度時間が経過し、Aさんの占有下には無いと判断されるような場合であったとしても、Vさんのクレジットカードが落ちていたのはパチンコ店であるため、パチンコ店の占有下にあると判断され、窃盗罪が成立する可能性もあります。

刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

そして、拾ったり盗んだりした他人のクレジットカードを使ってしまった場合、詐欺罪が成立します。

刑法246条 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

その理由としては、クレジットカードの利用者がカードの会員本人かどうかは、カードの加盟店が商品を交付するかどうかを判断する基礎になる重要な事項とされています。
その為、この点について事実を偽って、商品の交付を受けることは、加盟店を欺いて財物を交付させていることになりますので、クレジットカード加盟店に対する詐欺罪になります。

~身柄解放活動~

早期身柄解放を目指すためには、弁護士のサポートが必要となります。
そして、出来るだけ早く弁護士に身柄解放活動をしてもらうことが、早期身柄解放への近道となります。
というのも、逮捕後勾留される前であれば、検察官に対して勾留請求をしないように働きかけることが出来ます。
そして、検察官が勾留請求をしてしまった場合には、弁護士は裁判官に勾留を認めさせないように意見書を提出するなどの弁護活動を行います。
さらに、裁判官が勾留決定を出して場合には、準抗告と言う異議申し立てを裁判所に対して行い、勾留決定を取り消すよう求めていくことが可能です。
実際、準抗告が認容されるケースよりも、勾留請求をされない、あるいは勾留請求が却下されることで釈放されるケースの方が多いです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士刑事事件のみ日頃受任しておりますので、クレジットカード不正利用事件における身柄解放活動も安心してご相談いただくことが出来ます。
クレジットカードを不正利用してしまい逮捕されてお困りの方、早期身柄解放を目指される方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士までご相談ください。

初回無料法律相談のご予約や、初回接見サービスのお申し込みは、24時間いつでも可能です(0120‐631‐881)。
初回接見サービスや初回無料相談に関してご不明点がありましたら、相談予約担当の者がお答えさせて頂きますので、まずはお気軽にお電話下さい。

名古屋市西区の盗品等関与罪なら

2019-10-20

名古屋市西区の盗品等関与罪なら

~名古屋市西区の盗品等関与罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説~

~ケース~

名古屋市西区に在住のAさんは友人であるBさんが,ゲーム機やエアガンなどの処分に困っているという話を聞いた。
その中に,Aさんが以前から欲しいと思っていたエアガンがあり,なぜBさんが持っているのか少し疑問に思ったがBさんに欲しいと伝えた。
実は,Bさんが処分したいと思っているゲーム機などはBさんが不良仲間とともに中古ショップから盗んだ盗品であった。
エアガンを売ることもできず処分に困っていたBさんは,Aさんに譲ることにした。
後日,Bさんらは窃盗の容疑で愛知県警察西警察署に逮捕され,Aさんも盗品等譲受の容疑で話を聞かれることになった。
(フィクションです)

~盗品等関与罪~

盗品等関与罪は刑法256条および257条に規定されている盗品譲受け等罪およびその特例の総称です。
第256条
1.盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は,3年以下の懲役に処する。
2.前項に規定する物を運搬し,保管し,若しくは有償で譲り受け,又はその有償の処分のあっせんをした者は,10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する。

盗品等関与罪の客体は「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物」であり,典型的なものが窃盗罪で盗まれた物でしょう。
他には,恐喝や横領,詐欺,強盗によって得られた物が客体となります。
無償での譲受と運搬・保管・有償譲受・有償処分のあっせんで法定刑が異なるのは本犯(=窃盗などの財産犯)の助長性を考慮されたものでしょう。
つまり,無償で譲り受ける者がいたとしても犯人が窃盗など財産犯を行うインセンティブとはなりませんが,有償で譲り受ける者がいれば,換金性という面からも窃盗などを行うインセンティブとなるでしょう。
同様に,運搬・保管などの協力者が居ればより積極的に窃盗などが行われることになりますので,無償での譲受に比べ法定刑が重くなっていると考えられます。
なお,処分のあっせんについては処分が有償であればよく,あっせん行為自体が無償であっても有償処分あっせんとなり罰せられます。

~弁護活動~

盗品等関与罪が成立するためには,譲受等をする物が盗品等であることの認識が必要です。
すなわち,譲受や運搬・保管等をした物が盗品であると知らなかった場合には盗品等関与罪は成立しないことになります。
なお,この認識は確定的なものでなく,未必的なものでもよいとされています(最判昭和23・3・16刑集2巻3号227頁)。
つまり,盗品かもしれないという程度の認識があれば盗品等関与罪が成立しうることになります。
ただし,この点に関しては内面によるものですので外見から明らかでない場合には、盗品であることに対する認識があったという事を立証するのは困難だと考えられます。

今回のケースでAさんはBさんがエアガンを持っていることを少し疑問に感じていますが,特に確認することなく譲り受けたと考えられます。
この場合に,エアガンが盗品であるという認識を持っていたかということが盗品等関与罪の成否にかかわります。
Aさんは特に確認をしたわけではないので盗品であるという認識はなかったと考えられますが,Bさんに関する事情によっては未必的認識があったとされてします可能性もあります。
例えば,Bさんが窃盗をしていることをAさんが知っていた場合や,同型のエアガンが盗まれたというニュース等を見ていた場合などです。
いずれにせよ未必的認識の立証は困難ですので盗品である認識がなかったと主張するべきでしょう。
また,譲り受けた盗品等を自主的に持ち主に返却したような場合には有利な情状となり,不起訴処分となる可能性が高くなります。
もっとも,不起訴となるかどうかは事案によりますので返却したからといって必ずしも不起訴となるとは限りません。
また、有償での譲り受けであったかどうかも大きく影響するでしょう。
盗品等関与罪に問われてしまった場合にはまずは弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は,刑事事件専門の法律事務所です。
盗品等関与罪に問われてしまった場合にはまずは0120-631-881までお気軽にご相談ください。
無料法律相談のご予約,警察署などでの初回接見のご依頼を365日24時間受け付けています。

借金回収で恐喝罪に

2019-10-14

借金回収で恐喝罪に

~借金回収で恐喝罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します~

~ケース~

あま市在住のAさんは、約1年前、友人Vさんに100万円を貸した。
その後、返済すると約束していた期日になってもVさんから何も連絡が無いため、AさんはVさんに何度か金を返すよう言ったが、生返事をするばかりで一向に返済する様子が無かった。
その為、堪忍袋の緒が切れたAさんは、Vさんの家まで「早く返さないとぶん殴るぞ」と怒鳴りこみ、100万円を返金させた。
後日、Vさんから電話があり、Aさんが怒鳴り込んできた件について愛知県警察津島警察署に被害届を出すと言われた。
Aさんとしては納得がいかないものの、どう対応していいかわからず、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士に相談をした。
(フィクションです)

~恐喝罪に問われるケース~

上記のケースにおいて、Aさんの行為は恐喝罪にあたる可能性があります。

恐喝罪については、刑法第249条1項において「人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」と規定されています。

そして、恐喝罪における恐喝とは、

①暴行又は脅迫を手段とし
②その反抗を抑圧するに至らない程度に相手方を畏怖させ
③財物の交付を要求する
ことをいいます。

上記のケースでは、AさんがVさんから弁済を受けること自体は、当然ですが正当な行為です。
したがって、確かに存在する債権に基づいた貸金の返還を請求するような場合でも、恐喝罪が成立するかが問題になります。
この点、畏怖しなければ交付、又は移転しなったであろう財物が脅迫の結果、交付又は移転されたといえる場合、その物の使用・収益・処分という事実的機能が害されたといえるので、財産的損害があったと認められます。
その為、たとえ正当な債権の行使であったとしても、恐喝罪が成立すると考えられています。

ただし、上記のケースのVさんのように自主的に返済をしてくれないような場合、貸金の返還を請求するにあたってどの程度の行為であれば正当な権利行使として許容されるのかが問題となります。
この点、判例では「他人に対して権利を有する者が、その権利を実行することは、その権利の範囲内でありかつその方法が社会通念上一般に忍容すべきものと認められる程度を超えない限り、何等問題も生じない」
とされています。

その為、Aさんの行為が恐喝罪に当たるかどうかは、様々な事情を考慮した上で社会通念上一般に忍容すべきものかどうかを、個別具体的に判断されることになります。

~示談交渉により事件化回避~

恐喝罪のように被害者がいる事件では、示談が出来ているかどうかが、処分を決めるうえでとても重要視されます。

そもそも示談とは,被害者に対して相応の金銭を支払うことで,事件を当事者間で解決するという内容の合意をかわすことをいいます。
仮に、被害届が出される前に示談をまとめることが出来れば,刑事事件化を防ぐことが期待できます。
上記のケースでは、Vさんはまだ被害届を出していないと思われますので、仮に被害届提出前に示談を纏めることが出来れば、Aさんは捜査機関から捜査を受けることも無く事件を終わらせることが可能です。

また、刑事事件化された後であったとしても、起訴される前であれば不起訴処分を獲得することが期待できるようになります。

もちろん、上記のケースの場合、恐喝罪には当たらないとして無罪を主張していくことも可能です。
但し、そのためには捜査機関からの捜査を受けることになりますし、当然Aさんの主張が認められなかった場合は刑事処分を受ける可能性もあります。

上記のような手間やリスクを回避することが出来るという点では、刑事事件化する前に示談を行うことは非常に大きなメリットがあります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、恐喝罪をはじめとする刑事事件に特化した法律事務所です。
借金の取り立てのつもりが恐喝罪に問われてお困りの方、早期示談締結により刑事事件化回避をご希望の方はぜひ一度刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部弁護士にご相談下さい。

初回無料法律相談のご予約や、初回接見サービスのお申し込みは、24時間いつでも可能です(0120‐631‐881)。
初回接見サービスや初回無料相談に関してご不明点がありましたら、相談予約担当の者がお答えさせて頂きますので、まずはお気軽にお電話下さい。

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