名古屋のあっせん収賄事件で逮捕 勾留阻止の弁護士
名古屋市中村区在住50代男性議員秘書Aさんは、愛知県警中川警察署によりあっせん収賄の共犯の容疑で逮捕されました。
Aさんは、秘書をしていた議員とともに、国有林無断伐採の行政処分をめぐり林野庁に不正な働き掛けをした見返りに製材会社から現金500万円の賄賂を受け取ったそうです。
今回の事件は、平成14年6月21日の共同通信の記事を基に作成しています。
ただし、地名、検察庁名は変えてあります。
~あっせん収賄罪とは~
あっせん収賄罪は、以下の条件を満たした場合に成立する犯罪です。
・公務員が請託を受け、
・他の公務員に職務上不正な行為をさせるように又は相当な行為をさせないようにあっせんすること又はしたことの報酬として、
・賄賂を収受し又はこれを要求若しくは約束した
あっせん収賄罪の法定刑は、5年以下の懲役です(刑法第197条の4)。
~判例の紹介~
紹介する判例は、平成16年6月22日、名古屋地方裁判所で開かれたあっせん収賄被告事件です。
【事実の概要】
被告人は、名古屋市議会議員として特別職の地方公務員たる地位にあった者である。
道路清掃業等を営むC社の代表取締役であったDから、同社を含むA協会加盟企業の利益のため、同市緑政土木局理事Eらにあっせんして欲しい旨の請託を受けた。
その内容は、以下の通りである。
・今後実施される道路清掃業務請負のための指名競争入札の指名業者を上記協会の意向どおりに選定すること
・同協会の事務を担当するFに予定価格に近い金額を漏らし教えること
なお、Eらは名古屋市が指名競争入札の方法により発注する道路清掃業務に関し、同業務についての指名業者の選定及び発注価格の設定等の事務を掌理していた者である。
そして、その報酬として供与されるものであることを知りながら現金100万円の供与を受けた。
【判決】
懲役2年6箇月
執行猶予3年
金100万円の追徴
【量刑の理由】
被告人に有利な事情
・被告人から本件賄賂を請求したものではなく、協会側から世話人の変更などに伴って提供されたものであること
・被告人は当公判廷において反省の態度を示していること
・これまで議員として地方自治に貢献してきた面も認められること
・被告人が既に市議会議員を辞するなど一定の社会的制裁を受けていること
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なお、愛知県警中川警察署に逮捕された場合、初回接見費用は3万5000円です。