【お客様の声】名古屋市の地下鉄の痴漢事件 逮捕された被疑者と通訳を介して不起訴を獲得する弁護活動
■事件概要
依頼者の父(70代中国人男性,無職,同種前歴あり)が,名古屋市内を走る地下鉄内において,被害者である女性に対して痴漢行為をはたらいた迷惑防止条例違反事件。被疑者は中国人であり,通訳者を介しなければ適切な弁護活動を行うことが困難な内容でした。
■事件経過と弁護活動
依頼者である娘様から当事務所に連絡があった際,既に被疑者であるお父様は既に逮捕身柄が拘束されておりました。当事務所の弁護士が娘様から事情を聴き取ったところ,お父様が地下鉄で痴漢行為をはたらいたこと,逮捕されて今警察署にいること,お父様は中国語しか話せないこと,高齢でしかも糖尿病等の病気を患っていることなどの事実が判明しました。当事務所の弁護士は,通訳人を介することで適切な弁護活動を行うことが可能であることを娘様に伝え,娘様の不安や心配を少しでも取り除くよう努めました。娘様から刑事弁護活動の依頼を受けた当事務所の弁護士は,直ちに身柄拘束先である警察署に赴き,被疑者本人と接見を行いました。依頼を受けた弁護士は,被疑者に対して刑事手続きの流れや取調べ対応をアドバイスすることで少しでも不安を取り除くことに努め,また被害者に対して謝罪や反省の態度を示していたことから,被害者に対する示談交渉を提案させていただきました。
被害者との示談交渉では,電車内における痴漢行為であり,その態様も執拗であったことなどから難航することが想定されましたが,担当弁護士による粘り強い交渉の結果,示談をまとめることに成功し,被害者からお許しの言葉をいただくことができました。
示談によりお許しいただいた後は,担当弁護士は検察官に対して,被疑者は被害者との間で示談が成立したこと,高齢でかつ糖尿病等にり患しており早急に治療を受けさせる必要があること,永住者でもあり日本を生活の拠点としている娘様含む家族からの監督につき誓約があることを主張し,不起訴処分が相当であると訴えました。この結果,担当弁護士の訴えが認められ,本件痴漢事件は不起訴処分を獲得することができました。これにより,被疑者はこれ以上身柄拘束を受けることなく,無事に事件を解決することができました。