【お客様の声】名古屋の犯罪収益移転防止法違反事件 懲役刑回避で低額の罰金刑の弁護士
■事件概要
依頼者の息子(30代男性、無職、前科前歴なし)が、インターネットバンキングで不正に引き出されたお金を、犯罪収益とは知らずに海外送金して資金洗浄に関与したというマネーミュールによる犯罪収益移転防止法(正式名称は、犯罪による収益の移転防止に関する法律)違反事件。依頼者の息子は、自宅に捜索差押に来た愛知県警察から、警察署への任意同行を求められ、警察署で取り調べを受けた後に逮捕されました。
■事件経過と弁護活動
被疑者である息子が警察に逮捕勾留されてしまい事件や捜査状況についての詳しい情報がなかったことから、依頼者である母親から初回接見(面会)の要請がありました。弁護士が直ちに警察署に赴き被疑者本人と接見することで、求職の為にインターネット上の求人サイトに登録したところ海外の投資会社を名乗る者から求人募集の勧誘メールが届いて職員として仮採用されることになったこと、業務内容の一環として指示された通りに自己名義の口座を作って口座に入金されたお金を海外送金したこと、海外送金したお金が犯罪によって不正に取得されたものとは知らなかったことがわかりました。依頼者である母親は、息子が求職活動中に犯罪収益移転防止法違反事件で逮捕されてしまったことから、息子に対する今後の刑事処分及び求職活動への悪影響心配されていました。
依頼を受けた当事務所の弁護士は、身体を拘束されている息子本人と接見(面会)を重ねて、取り調べ対応、刑事手続きと刑事処分(刑罰)の見通しをアドバイスして不安を少しでも取り除くように努めました。また、検察官に対して、本件犯罪収益移転防止法違反事件は就職して定職に就きたいという被疑者の意欲を悪用されたものであり被疑者本人は海外送金したお金が犯罪によって不正に取得されたものとは知らなかったこと、家族の監督等によって更生と再発防止に向けた環境が整っていることなど息子本人に有利な事情を訴えて交渉を続けました。
弁護人の迅速な弁護活動の結果、勾留延長は阻止され、依頼者の息子は10日間の勾留後に釈放されました。また、本件犯罪収益移転防止法違反事件は、被疑者の反省と更生環境が重視されて、略式裁判による罰金処分で終了しました。依頼者の息子の求職活動への支障を最小限に抑えることができた事件です。