窃盗事件の控訴審での刑事弁護活動

2021-08-10

窃盗事件の控訴審での刑事弁護活動

窃盗事件控訴審での刑事弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。

【刑事事件例】

愛知県高浜市に住むAさんは窃盗罪の容疑で逮捕され、その後勾留をされました。
その後、窃盗罪の容疑で起訴され、保釈されました。
Aさんは第一審では国選弁護人を選任していましたが、国選弁護人からは「おそらく実刑になるだろう」と言われています。
Aさんは金銭的な理由で被害者の方との示談を行っていませんでしたが、保釈後、両親を説得し、金銭的な協力が得られる見込みが立っています。
しかし、第一審の判決期日は一週間後を予定しており、Aさんは実刑になった場合控訴をすることができないかと考えています。
また、その際、Aさんは刑事弁護士を国選弁護人から私選弁護士に切り替えたいと考えています。
(フィクションです。)

【控訴とは】

控訴とは、高等裁判所への不服の申立てをいいます。
控訴を提起することができる期間は、判決が宣告された日から14日間です(刑事訴訟法358条、刑事訴訟法373条)。

控訴を申し立てることができる期間はとても短く、控訴提起期間が過ぎてしまうと判決が確定してしまうため、すみやかに控訴の申立てを行う必要があります。

【控訴理由について】

控訴を申し立てるためには、控訴理由が必要です(刑事訴訟法384条)。
控訴理由は、刑事訴訟法377条から刑事訴訟法382条に規定されています。

具体的な控訴理由は以下の通りです

・重大な訴訟手続の法令違反があること(刑事訴訟法377条・刑事訴訟法378条)
・その他訴訟手続に法令の違反があってその違反が判決に影響を及ぼすことが明らかであること(刑事訴訟法379条)
・法令適用に誤があってその誤が判決に影響を及ぼすことが明らかであること(刑事訴訟法380条)
・刑の量刑が不当であること(刑事訴訟法381条)
・事実の誤認があって、その誤認が判決に影響を及ぼすことが明らかであること(刑事訴訟法382条)

刑事事件例においては、刑事弁護士により刑の量刑が不当であるとして、控訴を申し立てることができると考えられます。
具体的には、控訴の申立ては、刑事弁護士が作成する控訴申立書の提出により行います。
また、刑事弁護士が作成する控訴趣意書により、控訴理由を示します。

【控訴審でできること】

控訴審では、事実の取調べを請求することができます(刑事訴訟法393条1項柱書)。
控訴審における「事実の取調べ」とは、第一審の証拠調べと同じことであると考えて差支えありません。

また、控訴理由として刑の量刑が不当であること(刑事訴訟法381条)、又は事実の誤認があって、その誤認が判決に影響を及ぼすことが明らかであること(刑事訴訟法382条)を主張する場合には、一定の要件(やむを得ない事由によって第一審の弁論終結前に取調べの請求をできなかったこと、控訴理由を証明するために欠くことができないこと)を満たせば、必ず事実の取調べをすることができることになります(刑事訴訟法393条1項但書)。

さらに、上述の要件が満たされなくとも、控訴裁判所の職権により、情状の取調べが認められることがあります(刑事訴訟法393条2項)。
例えば、原判決後の被告人の方の反省を示すために、控訴審における被告人質問の実施を請求することができます。

刑事事件例では、第一審判決後に、刑事弁護士により窃盗事件被害者の方との示談交渉を行い、示談を締結できる可能性があります。
そこで、第一審の判決後に示談が成立した場合には、控訴審において示談の成立を情状として主張するために事実取調べの請求をすることができると考えられます。

このように、控訴審において、示談の締結とその事実取調べを行うことができれば、第一審で宣告される刑が軽くなる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
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