高浜市で窃盗罪なら

2019-06-09

高浜市で遺失物横領罪・窃盗罪なら

~ケース~

高浜市在住のAさんは、行きつけのパチンコ店Vにおいて,着席した遊技台に残高7000円のICカードが残っていることに気が付いた。
Aさんはラッキーと思い,何食わぬ顔でICカードを抜き取り,精算機でICカードの精算を行い7000円を受取りそのまま帰宅した。
後日,Aさんがパチンコ店Vに行ったところ,店長Xから話があると言われ事務所に連れていかれた。
AさんはXからICカードを盗んだことは無いかと聞かれたが,正直に話すと警察に捕まってしまうと思ったAさんは知らないふりをした。
結局,その日は何もなく帰されたが,警察に捕まってしまうのではないかと不安になったAさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談を利用することにした。
(フィクションです)

~Aさんの罪~

今回のケースはパチンコ店でよくある盗難事件です。
Aさんに成立する罪としては遺失物横領罪もしくは窃盗罪が考えられます。

◇遺失物横領罪◇

遺失物横領罪は刑法254条に「遺失物,漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は,1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。」と規定されています。
遺失物横領罪の客体(対象)となる者は「占有を離れた他人の物」となっています。
では,今回のケースの忘れ物のICカードは占有を離れた他人の物といえるのでしょうか。
通常,パチンコ店のICカードは遊技台で遊技をするために店から客に貸与されていると考えることが出来ます。
そのため,ICカードの所有者はパチンコ店であり客は一時的に貸与を受け占有をしているに過ぎません。
そのため,ICカード客の占有を離れた場合,パチンコ店の占有に戻ると考えられます。
したがって,Aさんが抜き取ったICカードはパチンコ店Vの占有にあると考えられますのでAさんに遺失物横領罪が成立すると考えるのは難しいでしょう。
ただし,他の客の財布の忘れ物などの場合には店の占有に帰属すると言えないので遺失物横領罪となると考えられます。

◇窃盗罪◇

窃盗罪は刑法235条に「他人の財物を窃取した者は,窃盗の罪とし,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と規定されています。
他人の財物を窃取とは,他人の所有する財物の占有を移転し,それを取得することをいいます。
上述のように,他の客が忘れていったICカードは店の占有に帰属することになりますのでICカードは窃盗罪の客体となります。
したがって,Aさんが他人の忘れたカードを抜き取った行為は店に対する窃盗罪となります。

また,Aさんは抜き取った他人のICカードで精算機から7000円を受け取っていますがこの行為については罪に問われないのでしょうか。
Aさんは何ら正当な権限がないのに店から7000円を受け取っていますので詐欺罪にならないのでしょうか。
詐欺罪(刑法246条)は「人を欺く」必要がありますが,精算機にICカードを挿入することは人を欺く行為とはなりません。
また,機械に対する詐欺罪である電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)も電子計算機(コンピューター)に「虚偽の情報または不正の指令を与える」ことが必要になります。
ICカードを挿入することは7000円の残高がありそれを払い出すという真実の情報であり正当な指令ですので電子計算機使用詐欺罪には該当しません。
また,窃盗犯が盗んだ物を売却・処分することは窃盗罪の実行行為の一部であると考えられており,不可罰的事後行為と呼ばれています。
そのため,Aさんが精算機から7000円を受取った行為はICカードの窃盗行為の不可罰的事後行為もしくは窃盗行為の一部であるといえるでしょう。

~弁護活動~

今回のようなケースでは防犯カメラなどでAさんによる犯行が特定されれば警察からの呼出しや逮捕される可能性もあります。
今回のケースでは立件され,起訴された場合には前科がなければ罰金刑となると考えられます。
罰金刑であれば略式手続きという簡易な手続きが可能で刑事裁判を受ける必要がない場合が多いです。
また,窃盗罪の場合,被害弁償および示談交渉によって「相手の処罰を求めない」という宥恕条項を頂ければ起訴猶予となる場合もあります。
ただし,加害者の方から被害者の方へ話をしても受け付けてもらえない場合も多くあります。
逆に,弁護士であれば話を聞いてもらえる可能性は高まります。
まずは刑事事件に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件に強い法律事務所です。
これまで窃盗事件も数多く手掛けております。
窃盗罪に問われてお困り・お悩みの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。