住居侵入罪で勾留阻止

住居侵入罪と勾留阻止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

愛知県新城市のアパートに住むAさんは、最近になって隣の部屋に女性が引っ越してきたことを知りました。隣人の女性には、恋人がいるようで夜な夜な音が聞こえてきました。Aさんは、はじめは仕方がないと思い、我慢していましたが、途中からイライラを抑えることができなくなり、ある日の晩、「ベランダに侵入し、怖がらせてやろう、そうすればしばらくは夜静かになるだろう」と考え、いつものように夜になって音がし始めてから、ベランダ伝いに、隣の女性のベランダに侵入しました。Aさんとしては、女性に見られないつもりでしたが、街灯があったこともあり、暗い室内からAさんの様子はよく見えました。女性の恋人が警察に通報し、新城警察署の警察官が捜査に訪れ、Aさんはその場で、住居侵入罪の疑いで現行犯逮捕されました。
(フィクションです。)

~ 住居侵入罪とは ~

刑法130条
 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、(略)た者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

「人の」とは、自己以外の他人のという意味です。よって、行為者(Aさん)が単独で居住する住居や、他の者と共同生活を営んでいる住居は、人の住居とは言えません。

次に、「住居」とは、日常生活に使用するため人が占有する場所をいい、起臥寝食に使用されていることを必要とすると解されています。「住居」である以上、居住者が常に居住していることを要しないとされており、一時旅行に出て家人不在の留守宅も「住居」です。また、ベランダも住居の一部です。ただし、空き家や建築中の家、オフシーズンの別荘は後記の「邸宅」あるいは「建造物」に当たります。

「侵入」とは、住居等の平穏を害する形で立ち入ること、すなわち、住居者・看守者の意思又は推定的意思に反して立ち入ることをいいます。

~勾留阻止に向けて~

住居侵入行為を被害者などに見つけられ、その後警察が到着し、住居侵入罪の疑いで現行犯逮捕されるというケースは少なくありません。
住居侵入罪で逮捕された場合、勾留阻止により逮捕後72時間以内の釈放を目指すことが考えられます。

勾留阻止を実現するための手段として弁護士が行う活動には、勾留請求をする検察官および勾留請求の当否を判断する裁判官との交渉が挙げられます。

弁護士が勾留前に被疑者と接見出来た場合には、被疑者の言い分はもちろん、被疑者を監督してくれる方がいる場合にはその方の誓約等をそろえ、被疑者を拘束する必要がないことを書面や口頭で検察官や裁判官に訴えていくことになります。

そのため、勾留阻止の可能性を少しでも高めるのであれば、やはり弁護士に事件を依頼するのが得策です。
また、仮に、身柄拘束が続いてしまったとしても、示談交渉などを行うことで終局処分を軽減するための活動も迅速に行うことができます。
早期釈放以外のメリットも豊富なので、一度は弁護士への依頼をご検討ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、住居侵入罪などをはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。お困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの受付を行っています。

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