愛知県迷惑行為防止条例④(押し売り等)

2019-03-20

愛知県迷惑行為防止条例④(押し売り等)

~いわゆる迷惑行為防止条例とは~

迷惑行為防止条例とは各都道府県が定めている条例です。
都道府県によっては「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」という場合もありますが,近年,迷惑行為防止条例に名称が変更されている都道府県も多いです。
愛知県は改正条例が平成31年1月1日に施行され,名称も愛知県迷惑行為防止条例となりました。
愛知県迷惑行為防止条例は全21条から構成され,その内,第2条から第9条までが規制される行為を定めています。

(上記内容は前回までと同様)

今回は第3条以下を解説していきます。

~押し売り行為等の禁止~

第3条1項は押し売り行為等を禁止しています。
条文は以下のようになっています。

第3条 何人も、住居その他人の現在する建造物を訪れて、物品の売買、物品の修理若しくは加工、遊芸その他の役務の提供又は広告若しくは寄附の募集(以下「売買等」という。)を行うに際し、次に掲げる行為をしてはならない。

一 犯罪の前歴を告げ、暴力的性行をほのめかし、住居、建造物、器物等にいたずらする等の不安を覚えさせるような言動をすること。
二 売買等の申出を断られたのにかかわらず、座り込み、執ように物品を展示する等速やかにその場から立ち去らないこと。
三 身分、物品の内容その他の事実を誤解させるような表示又は言動をすること。

古典的な押し売り,「刑務所から出て来たばっかなんだけど買ってくれないか」等と言って物品を購入させるものです。
「刑務所から出てきた」という言葉は1号の犯罪の前歴を告げる行為になります。
そして,一般人はそのように言われた際,「買わないと何かされるかもしれない」と不安になるでしょう。

また,買うまで帰らないといった居座るタイプも典型的な押し売りにあたります
上記のような押し売り行為を愛知県内で行ってしまった場合、愛知県迷惑行為防止条例違反に問われる可能性があります

そして、3号の身分や物品の内容を誤解させるような表示または言動の場合,場合によっては愛知県迷惑行為防止条例ではなく、特定商取引法違反にとわれる場合もあります。

~キャッチセールスに関する規制~

第3条2項 何人も,公共の場所又は公共の乗物において,不特定の者に対して売買等を行うに際し,不安を覚えさせるような著しく粗野若しくは乱暴な言動をし,又は前項第三号に掲げる行為をしてはならない。

こちらは,路上などのいわゆるキャッチセールスなどに対する規制を規定しています。
キャッチセールスなどの場合でも,内容その他の事実を誤解させるような表示または言動があった場合,その内容や行為態様によっては、愛知県迷惑行為防止条例ではなく特定商取引法違反となる場合があります。

~役務提供の押し付けの規制~

第3条3項 何人も,依頼又は承諾がないのに物品の配布又は物品の修理若しくは加工,広告の掲載,遊芸その他の役務の提供を行なつて,その対価をしつように要求してはならない。

こちらは相手方の承諾なしに役務の提供(サービスの提供)をし,その対価をしつように要求することを禁止しています。
押し売り物品が対象となりますが,第3条3項はサービスの押し売りに対する規制です。
こちらは内容その他の事実を誤解させるような表示や言動の有無は関係なく,対価を執拗に要求することそのものが禁止されています。

~電話販売等の規制~

第3条の2 何人も,物品を売買する目的で,売買の当事者となるように,電話,電報又は郵便の方法により誘引するに際し,その目的を偽り,又は秘してはならない。

こちらは電話等でのセールスの際に、「売るつもりはない」等と言いつつも、実際には物やサービスの販売をするといった行為を禁止しています。
具体的には、アンケートや何らかの調査であると偽って商品を購入させるケースが多いようです。
こちらも、内容や行為態様によっては、愛知県迷惑行為防止条例ではなく特定商取引法違反となります。

愛知県迷惑行為防止条例第3条は、特定商取引法によって規制されている行為態様と類似している部分が多くあります。
押し売りキャッチセールス等に対し,特定商取引法で対処することが難しい場合に愛知県迷惑行為防止条例によって規制することが目的であると考えられます。
次回はダフ屋行為等の禁止について解説していきたいと思います。

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