名古屋市中川区のショバヤ行為(迷惑行為防止条例違反)なら

名古屋市中川区のショバヤ行為(迷惑行為防止条例違反)なら

~ケース~

名古屋市中川区在住のAさんはインターネットオークションにおいて以下のような内容で販売をした。
「地下鉄東山線の座席を譲ります!指定時刻発車の列車をご指定下さい!」
Aさんは地下鉄東山線高畑駅から乗車するため確実に座席に座ることができ,購入した客が乗車してきたところ,席を譲るという内容であった。

地下鉄伏見駅から東山線に乗車するBさんは毎朝の通勤ラッシュによる満員電車に悩んでいた。
ある日,Aさんのインターネットオークションを発見し,購入した。
Bさんは伏見駅から乗車し,満員電車であったがAさんから座席を譲ってもらうことにより着席することができた。

Aさんの出品を見かけたCさんから,Aさんの行為は「ショバヤ行為」ではないかと愛知県警中川警察署に問い合わせがあり,中川警察署はAさんから事情を聞くために任意で中川警察署に出頭するように命令した。
中川警察署からの出頭命令を受けて逮捕されてしまうのではないかと不安になったAさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談を利用した。
(実際にあったニュースを基にしたフィクションです)

~ショバヤ行為~

ショバヤ行為愛知県迷惑行為防止条例第5条によって以下のように規制されています。

第5条 何人も,公共の場所又は公共の乗物において,不特定の者に対し,次の各号に掲げる行為をしてはならない。
一 座席,座席を占めるための列の順位又は駐車の場所(以下「座席等」という。)を占める便益を対価を得て供与すること。
二 座席等を占め又は人につきまとって,座席等を占める便益を対価を得て供与しようとすること。

罰則は50万円以下の罰金または拘留もしくは科料となっています。
また,常習である場合には6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

今回のケースで地下鉄は公共の乗物に該当します。
Aさんはインターネットオークションで対価を得ていますので席を譲る行為は「座席を占める便益を対価を得て供与し」たといえるでしょう。
そのため,Aさんの行為はショバヤ行為に該当する可能性があります。

~弁護士として~

Aさんの行為が実際にショバヤ行為に該当するかどうかは確実に言い切る事はできません。
というもの,ショバヤ行為は「その場で不特定の乗客に席を500円で譲る」というような行為を想定しています。
条例の制定時,インターネットのようなリアルタイムでの連絡手段は固定電話や公衆電話くらいしか存在しなかったため,購入者をあらかじめ募集しておくという事があまり想定されていなかったと思われます。
また,愛知県迷惑行為防止条例は座席等を「公共の乗物において」,「不特定の者に対し」供与することを禁止しています。
Aさんの行為は地下鉄の車内においては「購入者であるB」という特定の者に対して席を譲っているわけであり,「不特定の者に対して」はインターネットオークションでの販売段階であるといえるでしょう。
したがって,Aさんの行為はショバヤ行為の構成要件に該当しないと主張することが可能です。
しかし,裁判所はインターネットオークションで不特定の者を募集し公共の乗物で席を譲るという一連の行為を全体としてショバヤ行為に該当すると判断する可能性もあります。
この場合にはAさんは愛知県迷惑行為防止条例違反として罰金もしくは科料となる可能性が高いです(拘留が選択されることはまずないでしょう)。
検察官はおそらく略式起訴という正式な裁判を経ずに罰金刑を科す手続きを選択すると思われます。
一方で,上記のようにショバヤ行為に該当しないと主張する場合には正式な裁判で争う必要があります。
どちらが最善であるかは具体的な事情を弁護士と相談されることをお勧めいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件専門の法律事務所です。
思いもよらず愛知県迷惑行為防止条例違反に問われてしまいお困りの方は0120-631-881までご相談ください。
初回接見・無料法律相談のご予約を24時間受け付けています。

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