愛知県迷惑行為防止条例①(痴漢)

2019-03-16

愛知県迷惑行為防止条例①(痴漢)

~迷惑行為防止条例~

迷惑行為防止条例とは各都道府県が定めている条例です。
都道府県によっては「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」という場合もありますが,近年,迷惑行為防止条例に名称が変更されている都道府県も多いです。
愛知県は改正条例が平成31年1月1日に施行され,名称も愛知県迷惑行為防止条例となりました。
愛知県迷惑行為防止条例は全21条から構成され,その内,第2条から第9条までが規制される行為を定めています。
数回に分けて,愛知県迷惑行為防止条例の具体的な内容を解説していきたいと思います。

~第1条~

第1条では条例の目的を定めています。

第1条 この条例は、県民、滞在者等に著しく迷惑をかける行為を防止し、もってその平穏な生活を保持することを目的とする。

条例や法令の多くは第1条に制定目的を第2条で用語の定義などの規定を定めている場合が多いです。
愛知県迷惑防止条例は愛知県の条例ですので愛知県内のみで有効です。

もちろん、他都道府県の方が愛知県内にいる場合にも適用されます。

~第2条~

第2条では粗野または乱暴な行為の禁止を定めています。

第2条 何人も、道路、公園、広場、駅、空港、埠(ふ)頭、興行場、飲食店その他の公共の場所(以下「公共の場所」という。)又は汽車、電車、乗合自動車、船舶、航空機その他の公共の乗物(以下「公共の乗物」という。)において、多数でうろつき又はたむろして、通行人、入場者、乗客その他の公衆に対し、いいがかりをつけ、すごむ等の不安を覚えさせるような言動をしてはならない。
2 何人も、祭礼、又は興行その他の娯楽的催物に際し、多数の人が集まつている公共の場所において、正当な理由なく、人を押しのけ、物を投げ、物を破裂させる等により、その場における混乱を誘発し、又は助長するような行為をしてはならない。
3 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、正当な理由なく、刃物、鉄棒、木刀その他人の身体に危害を加えるのに使用することができる物を、通行人、入場者、乗客その他の公衆に対し不安を覚えさせるような方法で携帯してはならない。

第2条ではいいがかり等の刑法の暴行罪とはならない粗暴な行為などを規制しています。
2項はイベント会場などでイベントに対する抗議としてイベントを中止させようとするような行為をした場合に問われることがあります。
3項は刃物,鉄棒,木刀などのいわゆる凶器を「見えるように」持ち歩くことを規制しています。
これらの凶器を「隠して」持っていたような場合には軽犯罪法1条2号違反となります。

~第2条の2~

第2条の2は卑わいな行為の禁止を規定しています。
卑わいな行為とはわかりやすくいうと,痴漢および盗撮のことをいいます。
愛知県迷惑防止条例違反事件の多くは痴漢または盗撮事件です。

第2条の2 何人も、公共の場所又は公共の乗物(第三項に定めるものを除く。)において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。

一 人の身体に、直接又は衣服その他の身に付ける物(以下「衣服等」という。)の上から触れること。

この規定はいわゆる痴漢に関する規定です。
公共の場所または公共の乗物とは第2条に規定されています。
痴漢行為は刑法に規定があるものではなく,各都道府県の迷惑防止条例によって禁止されています。
条文に書かれているように「痴漢」となるのは人の身体に衣服等の「上から」触れた場合です。
衣服の中に手を入れて触れるような場合には刑法176条の強制わいせつ罪となります。
また,公共の場所または公共の乗物ではないプライベートな空間であれば、愛知県迷惑防止条例のいう痴漢にはあたりませんが、状況次第では強制わいせつとなる場合もあります。

次回は第2条の2,1項第2号の「盗撮」以降を解説していきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件に強い法律事務所です。
愛知県迷惑行為防止条例違反でお困りの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
初回接見・無料法律相談のご予約を24時間受け付けています。
(初回法律相談:無料)