Author Archive

覚醒剤使用で実刑判決 納得できず控訴

2023-12-05

覚醒剤使用で実刑判決に納得できない場合の控訴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

覚醒剤の使用事件

Aさんは、5年ほど前に覚醒剤使用容疑懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けた前科があります。
そのAさんは、半年ほど前に交通事故を起こしたことがきっかけとなり覚醒剤の使用が発覚し、その後、逮捕、勾留されて覚醒剤使用の容疑で起訴されました。
そして事実を認めて臨んだ名古屋地方裁判所での裁判では、執行猶予を獲得することができず「懲役2年」の実刑判決が言い渡されたのです。
Aさんは、この判決に納得ができず控訴を検討しています。
(フィクションです)

控訴・上告

日本の刑事裁判は、地方裁判所での第一審、高等裁判所での第二審、最高裁判所での第三審の三審制がとられています。
地方裁判所で言い渡される判決内容に納得ができなければ、高等裁判所控訴することができ、さらに高等裁判所の判決に納得できなければ最高裁判所上告することができるのです。
有罪が言い渡された刑事裁判で無罪を主張する場合(事実誤認)はもちろんのこと、有罪であることは納得できるが、その刑事処分に納得できない場合(量刑不当)でも、控訴をすることができます。

ちなみに、控訴、上告できるのは被告人に限られません。
被告人を起訴した検察側にもその権利はあり、被告人に無罪が言い渡された、被告人の刑事処分が軽すぎるといった場合には、検察側が控訴、上告することも珍しくなく、被告人と、検察側の双方が控訴、上告するというケースもよくあることです。

控訴期限

控訴、上告はいつでもできるわけではありません。
控訴、上告できる期間は法律で定められており、その期間は、判決の言い渡しから14日以内です。(期間の起算日は、判決言い渡し日の翌日)
ちなみに控訴期限の最終日が、祝日や年末年始(12月29日~1月3日)であるときは、その翌日(その翌日が土日、祝日であれば更にその翌日)が控訴期限の最終日となります。

刑の確定

刑の確定とは、判決の内容に対しこれ以上不服申し立てをすることができなくなった状態のことをいいます。
被告人側、検察側が上訴することなく、上訴期間(14日間)が経過して判決が確定した場合を「自然確定」といいます。
ちなみに被告人、検察官は控訴や上告できる権利を放棄したり、すでにした控訴や上告を取り下げたりすることができます。
一方が控訴や上告できる権利を放棄したり、すでにした控訴や上告を取り下げれば、他方が控訴や上告できる権利を放棄したり、すでにした控訴や上告を取り下げた時点で判決が確定します。

控訴審に強い刑事事件専門弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は刑事事件専門の法律事務所です。
控訴審に強い弁護士をお探しの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
なお判決前であっても、起訴後勾留されている方のもとに弁護士を派遣することも可能ですので、まずはフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。

児童ポルノ製造罪の在宅捜査 略式命令による罰金刑

2023-12-02

児童ポルノ製造罪で在宅捜査を受けた事件を参考に、略式命令による罰金刑について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

参考事件

会社員のAさん(40代、前科なし)は、SNSで知り合った当時13歳の少女とSNSでやり取りする中で、少女に裸の写真を撮影するように支持し、その画像を受け取ったとして、愛知県半田警察署の在宅捜査を受け、検察庁に書類送検(送致)されました。
事実を認めていたAさんは、その後、検察庁に呼び出されて検察官の取調べを受けた際に、検察官から略式命令による罰金刑の承諾書に署名するように求められました。
(フィクションです。)

児童ポルノ製造罪

児童ポルノ製造罪は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」の中で、児童ポルノに関連する罪の1つです。
この法律でいうところの「児童ポルノ」とは、18歳未満の児童を相手方とする性交や性的類似行為に係る児童の姿態等などや、児童の下着や裸を描写した写真や映像などをいいます。(同法第2条3項参照)
児童ポルノ製造罪は、児童ポルノを製造することによって成立する犯罪で、ここでいう「製造」とは、児童ポルノを撮影する行為だけでなく、児童に児童ポルノを撮影させる行為も含まれる場合があります。
児童ポルノ製造罪で有罪が確定すれば「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」が科せられます。

略式命令による罰金刑

児童ポルノ製造罪のように、罰金の罰則規定がある犯罪で検察庁に送致され、その犯罪事実を認めている場合、略式命令による罰金刑となる可能性があります。
略式命令による罰金刑は、刑事訴訟法第461条から第465条に明記されており、これをまとめると

①検察官が請求すれば、簡易裁判所は、公判前に100万円以下の罰金を科せることができ、この場合は刑事裁判を開かれない。
②検察官が略式命令を請求する際は、あらかじめ被疑者に対して略式命令の手続きについて説明し、異議がない旨を確認し、その旨を書面で明らかにしなければならない。
③検察官は略式命令の請求を起訴と同時にしなければならない。
④略式命令の手続きは書面によって行わなければならない。
⑤被疑者は、略式命令を拒否して、刑事裁判で審理するよう求めることができる。

ということを規定しています。
実際に、検察官がどういった事件を、略式命令にするかは、被疑者の前科前歴や、犯行の悪質性など様々なことが考慮され決定するので断言する事はできませんが、逆に、犯行を否認していたり、被疑者本人が略式命令に同意しない場合は、略式命令の手続きが取られることはありません。

略式命令のメリット、デメリット

メリット
①公開の刑事裁判がないの負担を軽減できる。
②罰金を納付すれば手続きが終了するので、手続きが長引かない。

デメリット
①前科となる。
②刑事裁判はなく書面審理だけなので自分の思いを裁判官に伝えられない。

まずは弁護士に相談を

「略式命令の手続きを承諾すべきなのか…」「略式命令の手続きの拒否して刑事裁判で争った方がいいのではないか…」など、ご自身の起こした事件で、略式命令の手続きに同意するか悩んでおられる方は、まずは弁護士に相談することをお勧めします。
刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部無料法律相談をご利用ください。

愛知県東浦町のわいせつ事件 不同意わいせつ致傷罪で保育士が逮捕

2023-11-29

愛知県東浦町の路上で女性の身体を触り怪我をさせたとして、保育士の男が不同意わいせつ致傷罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

事件内容(11月28日配信の中京テレビ記事を引用

11月7日、愛知県東浦町の路上で、面識のないの女性の体を触るなどわいせつ行為をし、女性にけがをさせたとして、保育士の男が不同意わいせつ致傷罪で警察に逮捕されました。
警察は現場周辺の防犯カメラ映像を解析して逮捕された男の関与を裏付けたようで、逮捕された男は「ストレスでむしゃくしゃしてやった」と容疑を認めているようです。
また周辺では、この事件の他にもわいせつ事件やひったくり事件が起きており、警察は、これらの事件にも逮捕された男が関わっているのではないかと疑っているようです。

不同意わいせつ罪

強制性交等罪や、強制わいせつ罪が、今年7月の刑法改正で不同意性交等罪や、不同意わいせつ罪となりました。
これまで強制性交等罪や強制わいせつ罪が成立するには、性交やわいせつ行為に及ぶ際に、暴行や脅迫によって相手の抵抗を抑圧する必要がありましたが、不同意性交等罪や不同意わいせつ罪の成立には必ずしもそういった要件は必要ありません。
不同意わいせつ罪は、簡単にいうと、相手の同意なくわいせつな行為に及ぶと成立する犯罪です。
ここでいう「相手の同意がない」とは、相手がわいせつ行為に対して同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態を意味します。
これまでの強制わいせつ罪は、暴行や脅迫をもちいてわいせつ行為に及ぶと成立していたので、その判断基準は明白でしたが、不同意わいせつ罪は、被害者の同意があったか否が判断基準となるため、被疑者と被害者の二人きりで発生した不同意わいせつ事件の場合は、被害者の供述以外に客観的な証拠が乏しくなる可能性があるでしょう。

同意がないとは

不同意わいせつでいうところの「同意がない」とは、相手(被害者)がわいせつ行為に対して同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態を意味します。
条文には、この同意がない状況を8つの項目に分けて明記しています。

①暴行・脅迫を用いた性交等

②心身の障害を用いた性交等
 
③アルコール・薬物の影響を用いた性交等

④睡眠その他の意識不明瞭を用いた性交等

⑤同意しない意思の形成・表明・全うするいとまがない状態

⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖・驚愕させた性交等

⑦虐待に起因する心理的反応を用いた性交等

⑧経済的・社会的関係上の地位を用いた性交等

不同意わいせつ致傷罪

ここまでで解説した不同意わいせつ行為で、相手に傷害を負わせると不同意わいせつ致傷罪となります。
不同意わいせつ致傷罪は、これまでの強制わいせつ致傷罪と同じく、起訴されると裁判員裁判で刑事裁判が行われ、ここで有罪が確定すると「無期又は3年以上の懲役」が科せられます。
被害者が軽傷であれば執行猶予の獲得もできるでしょうが、傷害の程度や、事件の内容によっては初犯であっても実刑判決が言い渡される可能性があるので注意が必要です。

わいせつ事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、これまで数多くのわいせつ事件の弁護活動を行ってきた実績がある法律事務所です。
不同意わいせつ致傷罪などのわいせつ事件でご家族等が逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が提供する 初回接見サービス をご利用ください。

現職警察官が女性宅に不法侵入 住居侵入罪で現行犯逮捕

2023-11-26

またしても警察官の不祥事が報道されました。
先日報道されたニュースによりますと、愛知県南警察署に勤務する現職警察官が面識のない女性宅のベランダに不法侵入し、住居侵入罪で現行犯逮捕されたようです。
本日のコラムでは、このニュースを弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

報道内容(11月22日配信の朝日新聞デジタル記事を引用

今回、住居侵入罪で逮捕されたのは愛知県南警察署に勤務する現職の警察官(巡査)のようです。
逮捕された巡査は、南区内の集合住宅に住む面識のない女性の部屋のベランダに不法侵入したところを、被害者女性に見つかり、女性の知人に取り押さえられたようです。
いわゆる私人による現行犯逮捕です。
逮捕された巡査は、ベランダに入ったことは認めているようですが、その理由を「プラモデルの部品を落とし、その部品を取るためだった」と供述しているとのことです。

住居侵入罪で逮捕されると・・・

住居侵入罪は、他人の住居に不法侵入することで成立する犯罪で、ここでいう不法侵入とは、正当な理由なく住居に入ることで、家人の許可を得ているかどうかで判断される事が大半です。
またベランダも室外ではありますが、住居侵入罪では住居の一部としてみなされます。
住居侵入罪で逮捕されると、取調べでは、不法侵入した理由や目的を追及され、その理由や目的がその後の刑事手続きや処分に大きく影響します。
今回逮捕された巡査は「プラモデルの部品を落とし、その部品を取るためだった」と供述したようですが、例えその通りの理由があったとして、他人の部屋のベランダに家人の許可得ずに勝手に入る正当な理由とはならないでしょう。

住居侵入罪の法定刑

住居侵入罪の法定刑は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」です。
初犯であれば、1件の住居侵入罪で起訴されて有罪が確定したとしても実刑判決が言い渡されることはないでしょうが、再犯の場合や、複数の事件で起訴された場合は、この限りではありません。

住居侵入罪の弁護活動

住居侵入罪で逮捕された方の弁護活動は、被害者対応が非常に重要となります。
被害者との示談が成立することによって、早期釈放されたり、刑事処分が減軽される可能性が非常に高くなるからです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は刑事事件に特化した法律事務所です。
住居侵入罪で逮捕された方の弁護活動をご希望の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が提供する 初回接見サービス をご利用ください。

昭和警察署に詐欺罪で逮捕

2023-11-23

睡眠薬を飲ませて現金を詐取したとして詐欺罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

参考事件

Aさんは、取引先の男性と酒を飲みに行き、そこで男性に睡眠薬を混入したお酒を飲ませました。その後、トイレに行く際に、Aさんは、睡眠薬の影響で朦朧としている男性に対して「財布を見といてくれ。」と言って財布を男性に預けました。そして帰宅する際になって男性から財布を返してもらったAさんは、「財布に入れていた現金10万円がなくなっている。」と言いがかりをつけて騙し、意識もうろうとしている男性から現金を騙し取ったのです。Aさんは、愛知県昭和警察署に詐欺罪で逮捕されました。(フィクションです。)

詐欺罪

Aさんの行為は「詐欺罪」に該当するでしょう。
詐欺罪とは、人から金品を騙し取ることで、その法定刑は10年以下の懲役です。
詐欺罪は、人から金品を詐取する目的で、人を騙し(欺罔行為)、そして騙された人が、錯誤に陥って金品を交付し、その金品を受け取ることによって成立します。
今回の事件を整理すると、被害者が財布に入った現金を失くしたかのように装って、その現金を要求する行為が、詐欺罪でいうところの欺罔行為となり、被害者の男性が、現金を失くしてしまったという錯誤に陥って、お金を支払っていることを考えると詐欺罪が成立するのは間違いないでしょう。

睡眠薬を飲ませたら傷害罪!?

今回の事件で、犯人は被害者の男性に睡眠薬を飲ませて意識をもうろうとさせています。
この行為は、傷害罪となる可能性が高いでしょう。
傷害罪と言えば、殴ったり蹴ったりといった暴行行為によって人に怪我をさせることをイメージするかもしれませんが、暴行行為以外でも、人に傷害を負わせる意思をもって、飲み物に睡眠薬を混入させるなどして、人に睡眠薬を飲ませ、その上で意識障害を生じさせると傷害罪が成立します。
傷害罪の法定刑は15年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。

昏酔強盗罪について

今回の事件は「10万円を騙し取った」という詐欺事件としてとらえることができますが、仮に被害者の男性が、財布を預かって、自分が現金を管理している認識があったとしたら、睡眠薬を飲まされて意識障害が生じている間に現金を奪われたという昏酔強盗事件としても成り立つ可能性があります。
昏酔強盗罪は、人を昏酔させて金品を盗取することで成立する犯罪で、今回のように、睡眠薬を飲ませて意識をもうろうとさせる行為は、昏酔強盗罪でいう「昏酔」となります。
昏酔強盗罪は、強盗罪と同じ「5年以上の有期懲役」と、厳しい法定刑が定められています。

まずは弁護士を派遣(初回接見サービス)

刑事事件に特化している事務所として有名な、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する初回接見のサービスを提供しています。
初回接見サービスは、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間対応でご予約をお受けていますので、いつでも、どこからでもお気軽にお電話ください。

傷害事件で在宅捜査を受けている…私選弁護人を選任 

2023-11-17

傷害事件で在宅捜査を受けている事件を参考に、私選弁護人の選任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

参考事件

名古屋市の飲食店でアルバイトをしているAさんは、同じ飲食店で働いている同僚と些細なことからトラブルになり、その同僚の顔面を手拳で数回殴打し、同僚に全治3週間の傷害を負わせてしまいました。
この件で同僚が愛知県熱田警察署に被害届を出したことから、Aさんは、警察署に呼び出されて取調べを受けるなどの在宅捜査を受けています。
Aさんは、今後国家資格を取得する予定があるため、前科を避けなければならず、不起訴を獲得するために、早めに私選弁護人を選任しようと考えています。
※フィクションです。

在宅捜査

刑事事件は大きく分けると、在宅捜査の事件と、身体拘束されている事件に分けることができます。
在宅捜査とは、犯罪を疑われている犯人が、捜査機関に逮捕や勾留によって身体拘束を受けずに、取調べ等の捜査を受けることです。

刑事事件というと、身柄事件をイメージされる方も多いでしょう。
確かに、身柄事件の方が社会的耳目を集めやすくマスコミなどによく取り上げられることから、こうしたイメージを抱かれることも致し方ないことかもしれませんが、刑事事件の多くは在宅捜査によって処理されています。

しかし、身柄事件の場合も在宅事件の場合も捜査機関による取調べなどの捜査を受けた後、何らかの刑事処分を受けたり、公判請求されてしまうと刑事裁判を受けなければならないという点では全く異なるところはありません。

在宅捜査と弁護士 

何らかの刑事事件で捜査を受ける場合、弁護士による刑事弁護を受けたいとお考えになる方もおられると思います。
しかし、在宅捜査の場合、起訴前は国から弁護士(国選弁護士)が選任されることはありません。
つまり、ご自身で弁護士を探して私選弁護人を選任するしかないのです。
特に、被害者との示談が必要という場合に、私選弁護士を選任する必要性は高いでしょう。
なぜなら、通常、当事者である加害者が被害者と示談交渉すること非常に困難だからです。
しかし、そのまま示談交渉せずにいると、手続きが進んでしまい、起訴され、刑事場合を受け、結果として何らかの刑罰を受けなけばならなくなるかもしれません。
そうした事態を回避したい場合は、起訴前から私選の弁護士を選任する必要があるでしょう。

まずは相談

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件の法律事務所ですので、Aさんのように傷害事件の在宅捜査を受けている方の法律相談を初回無料で承っております。
刑事事件でお困りの方は、まずは

フリーダイヤル0120-631-881

までお気軽にお電話ください。

店長を殴って逃走した万引き犯 3時間後に緊急逮捕

2023-11-14

【ニュース記事】一宮市のコンビニにおいて、コンビニでタバコを万引きした犯人が、追いかけてきた店長を殴って逃走したが、事件発生から約3時間後に、緊急逮捕された事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

参考事件(11月14日配信の東海テレビ記事を引用)

一宮市のコンビニの店長が、お店でタバコ1箱を万引きした犯人を見つけ、お店の外まで追いかけて取り押さえましたが、犯人は、店長が警察に通報している間に、暴れ、店長の顔などを殴って再び逃走しました。
通報を受けた警察は、防犯カメラ映像をもとに逃げた犯人を捜索し、約3時間後に、防犯カメラ映像に酷似した犯人を発見し、緊急逮捕しました。

万引き犯人が店長を殴って逃走…何罪になるの? 

コンビニでタバコを万引きしただけであれば、窃盗罪が適用されます。
刑法第235条に規定されている窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
もし万引き犯人に前科、前歴がない初犯の場合、タバコ1箱を盗んだ万引き事件ですと、示談の締結がないとしても、被害弁償をしていれば不起訴となる可能性が高いでしょう。
しかし店長を殴って逃走すれば、適用される罪名は窃盗罪では済まされません。

事後強盗罪

万引き犯人が

①逃走する(逮捕を免れる)
②証拠隠滅するため
③盗んだ物を取り返されるのを防ぐため

に、店員や追いかけてきた人等に暴行や脅迫を加えると、事後強盗罪となります。
事後強盗罪は、刑法第238条に規定されている犯罪行為ですが、強盗罪と同等に扱われるため、その法定刑は「5年以上の有期懲役」と厳しいものです。

強盗致傷罪

さらに、殴った店長が怪我をしていた場合は、強盗致傷罪となります。
強盗致傷罪は、強盗の際の暴行行為によって相手に傷害を負わせた際に適用される罪名で、あらゆる犯罪行為を規定している刑法の中で、非常に厳しい罰則が規定されている犯罪です。
傷害致傷罪の法定刑は「無期又は6年以上の懲役」とされており、また起訴された場合は、裁判員裁判によって刑事裁判が開かれます。

緊急逮捕

一言に『逮捕』と言っても、逮捕には3つ種類があります。
誰にでも逮捕する事が認められている現行犯逮捕、裁判官の発した逮捕状が必要となる通常逮捕、そして緊急性がある場合に認められる緊急逮捕です。
緊急逮捕は、逮捕時点では裁判官の発した逮捕状が必要とされていませんが、警察は、逮捕後に速やかに裁判官に逮捕状を請求しなければなりません。
通常逮捕が逮捕前(事前)に裁判官の許可を得るのに対して、緊急逮捕は、逮捕後(事後)に裁判官の許可を得ることになり、もし、そこで裁判官の許可を得れず、逮捕状が発せられなかった場合、緊急逮捕は無効となり、緊急逮捕された犯人は釈放されます。

緊急逮捕の解説については こちらをクリック

刑事事件専門弁護士による、無料法律相談や初回接見をご希望の方は
     フリーダイヤル 0120-631-881
        (24時間・年中無休)
までお気軽にお電話ください。

瀬戸市の業務上横領事件 会社の建設機材を転売し自宅待機中

2023-11-11

瀬戸市の会社で建設機材を転売していた事件を参考に、業務上横領罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

参考事件

瀬戸市にある建設機材を扱う会社に勤めるAさんは、会社で扱っている建設機材の在庫管理を任されています。
そんなAさんは、在庫表を改ざんして、会社に保管されている建設機材をこっそりと自宅に持ち帰り、インターネットの転売サイトで転売し現金を得ていました。
Aさんはこうしたことを約3年前から繰り返しており、転売して得た現金は1000万円にも及びます。
先日内部異動があり、Aさんの後任の担当者がAさんの不正に気付き、会社が調査に乗り出したようです。
すでにAさんは会社の聞き取りに対して、建設機材を転売したした一部の事実を認めましたが、全てを話しているわけではなく、現在は自宅待機を命じられています。
(フィクションです。)

会社のお金や物を横領した場合「業務上横領罪」に問われると思われるかもしれませんが、適用される罪名は、会社でのあなたの立場や、どういった権限が与えられて、どういった仕事をしていたかによって異なり、「窃盗罪」など業務上横領罪以外の罪名が適用されることもあります。

業務上横領罪

まず業務上横領罪が適用された場合について解説します。
業務上横領罪は、業務上で自己が占有する他人の物を横領した場合に成立する犯罪です。
業務上で自己が占有する物かどうかは、会社からどういった業務を任され、そのためにどういった権限が与えられているかによります。
また、単なる横領罪の法定刑が「5年以下の懲役」であるのに対して、業務上横領罪の法定刑は「10年以下の懲役」と厳罰化されています。
業務上横領罪が厳罰化されているのは、会社との間にある委託信任関係は強い信頼のもとに成り立つもので、それを裏切って横領行為に及ぶことは、法益侵害の範囲が広く、また、頻発の可能性が高いからといえます。

窃盗罪

会社との間に委託信任関係がない場合は、会社の占有する会社の所有物を盗ったとして、単純に窃盗罪に問われることになります。
窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
懲役刑の上限は、業務上横領罪と同じですが、業務上横領罪に規定されていない罰金刑が規定されているのが特徴です。

会社の調査…どうすべきなの?

Aさんのように、既に横領行為が発覚して会社が調査に乗り出し、そういった不正行為の事実を認めている場合、会社の聴取等には協力的な態度を示し、反省の意思を会社側に伝えた方がよいでしょう。
会社としては、刑事告訴(被害届の提出)という選択肢もありますが、そうなってしまうと会社側は、警察に提出する資料を準備する必要があり、そのために時間と労力を費やすことになるにもかかわらず、被害回復されるとは限りません。
それならば会社側は、被害回復を最優先に考え、被害弁償してもらえるのであれば刑事告訴は見送ろうとするケースが大半です。
しかし会社側の聴取に応じなかったり、反省の意思を汲み取ってもらえなければ、当然、会社側は横領した従業員(社員)に対して厳しい刑事罰を求め刑事告訴に踏み切るからです。
当然、会社の聴取に対してどのように答えるのかは、事前に弁護士に相談し、会社との交渉に関しては弁護士を選任して対応を任せる方がよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は刑事事件に特化した法律事務所で、刑事弁護活動においては数多くの実績を残してまいりました。
Aさんのような警察の捜査が未介入の業務上横領事件におきましては、いかに早く弁護士に相談し対応するかが、その後の手続きを大きく左右しますので、早期円満解決を望むのであれば、弁護士にお任せすることをお勧めします。

飲酒運転で交通事故 危険運転致死傷罪が適用

2023-11-08

飲酒運転危険運転致死傷罪が適用される場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

~事例~
愛知県岡崎市で飲酒運転をして交通事故を起こし、相手方を死亡させたとして、愛知県岡崎警察署は、Aさんを危険運転致死の容疑で名古屋地検岡崎支部に送致しました。
Aさんは、飲酒運転後に事故を起こしたことについては認めていますが、運転時には、それほど酔っていた認識はありませんでした。
家族の依頼で接見に来た弁護士に、Aさんは自身に問われている罪について質問しています。
(フィクションです。)

危険運転致死傷罪について

人身事故を起こした場合、過失運転致死傷罪が適用されるケースがほとんどです。
しかし、一定の危険な状態で自動車を運転し、人を死傷させた場合には、より重い罪である危険運転致死傷罪が適用される可能性があります。
飲酒運転で交通事故を起こした場合も、道路交通法違反(酒気帯び運転)と過失運転致死傷罪ではなく、危険運転致死傷罪が成立することがあります。

危険運転致死傷罪は、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(以下、「自動車運転処罰法」といいます。)の第2条および第3条で危険運転致死傷罪について規定しています。

■危険運転致死傷罪(2条)■

第2条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。
1 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
2 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
5 車の通行を妨害する目的で、走行中の車(重大な交通の危険が生じることとなる速度で走行中のものに限る。)の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転する行為
6 高速自動車国道(高速自動車国道法(昭和32年法律第79号)第4条第1項に規定する道路をいう。)又は自動車専用道路(道路法(昭和27年法律第180号)第48条の4に規定する自動車専用道路をいう。)において、自動車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転することにより、走行中の自動車に停止又は徐行(自動車が直ちに停止することができるような速度で進行することをいう。)をさせる行為
7 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
8 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

飲酒運転に関するものとしては、1号の「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為」によって、人を死傷させたか否かが問題となります。

判例によれば、「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態」とは、「アルコールの影響により道路交通の状況等に応じた運転操作を行うことが困難な心身の状態をいい、アルコールの影響により前方を中止してそこにある危険を的確に把握して対処することができない状態もこれに当たる。」とされています。(最決平23・10・31)
このような状態にあったかどうかを判断する際には、事故の態様のほかに、事故前の飲酒量及び酩酊状況、事故前の運転状況、運転後の言動、飲酒検知結果等が総合的に考慮されます。

また、「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為」人の死傷との間に因果関係がなければなりません。

■危険運転致死傷罪(3条)■

第3条 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は12年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は15年以下の懲役に処する。
2 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。

第3条1項は、「アルコールの影響により、正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で」、自動車を運転した結果、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態になり、人身事故を起こした場合に適用されます。
「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」とは、第2条第1号の「正常な運転が困難な状態」であるとまでは言えないけれども、自動車を運転するのに必要な注意力、判断能力や捜査能力が、そうではない時と比べて相当程度減退して危険性のある状態のほかに、そのような危険性のある状態になり得る具体的なおそれがある状態を意味します。
酒気帯び運転に当たる程度のアルコールを身体に保有する状態は、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」に該当すると考えられます。

また、本罪の成立には、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」で運転をしたことと「正常な運転が困難な状態」に陥ったこととの間に因果関係が認められなければなりません。

自動車運転処罰法第2条第1号の危険運転致死傷罪と、第3条第1項の危険運転致死傷罪とは、いずれも故意犯であることから、前者については、「正常な運転が困難な状態」の認識が、後者は「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」にあることの認識が犯罪の成立には必要となります。

「正常な運転が困難な状態」についての認識については、運転者において、運転行為が「正常な運転が困難な状態」であると評価していることを必要としているのではなく、それを基礎付ける事実を認識していれば足ります。
例えば、酒のせいで頭がふらふらする、物がしっかり見えないなどといった正常な運転が困難な状況に陥るための事実関係を認識していれば、「正常な運転が困難な状態」についての認識が認められます。

ついで、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」にあることの認識についても、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」であることを基礎付ける事実を認識していれば足りると理解されています。
例えば、酒気帯び運転に該当する程度の飲酒量であることや、足がふらつくなどの飲酒後の心身の変化の状況などについて認識していたのであれば、そのような事実は「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」をもたらすものであるので、そのような事実を認識していることをもって、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」を認識していたものと考えられます。

危険運転致死罪は、裁判員裁判の対象事件ですので、危険運転致死罪で起訴された場合には、通常の刑事裁判とは異なる手続に付されることになります。

危険運転致死傷罪は、非常に重い罪ですので、交通事故を起こし危険運転致死傷罪に問われる可能性がある場合には、早期に弁護士に相談・依頼し、危険運転致死傷罪の成立を争う、できる限り科される刑罰を軽くすることを目指しましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を起こし対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

春日井市の児童買春事件 警察に逮捕されるの?

2023-11-05

春日井市の児童買春 刑事事件を専門に扱っている弁護士

春日井市の児童買春事件について、刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

18歳未満の児童に金品を供与するなどして、性的な関係を持ては児童買春の罪に問われます。
児童買春の罪は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律という法律に規定されている違法行為で、児童買春で摘発を受け、その後有罪が確定すれば「5年以下の懲役又は300万円の罰金」が科せられます。
この法律は、異性と出会うためにテレクラや出会い系サイトを利用する人が増えてきた平成11年に施行された法律で、当時は「援助交際」という言葉がよく使われていましたが、最近では「パパ活」という言葉が流行っており、また児童と出会う場所も、テレクラや出会い系サイトからSNSが主流となっています。
それに伴って、児童買春事件を捜査する警察の捜査手法も変わりつつあり、最近では、警察が、児童と知り合うきっかけとなるSNS上をパトロールして摘発につなげているようです。

児童買春事件が発覚するパターン

①児童と歩いているところ職務質問されて発覚
②児童が補導されたことがきっかけとなって発覚
児童と出会うきっかけとなったSNSによって発覚

児童買春で摘発を受けるきっかけは上記の3つのケースがほとんどですが、最近は③のケースが増加傾向にあるようです。

逮捕されるの?

児童買春で警察に逮捕されるかどうかが気になる方も多いかと思います。
児童買春事件で警察に逮捕されるかどうかはケースバイケースとか言いようがありませんが、逮捕される可能性が低いとは言い難く逮捕される可能性は十分にあるでしょう。

児童買春で警察の捜査を受けた場合

児童買春事件を起こして警察の捜査を受けた場合、逮捕されている、されていないに関わらず、少しでも早く弁護士を選任することをお勧めします。
児童買春事件は、児童の保護者と示談することで刑事罰が減軽されるかもしれません。
実際に、保護者と示談したことによって不起訴処分を獲得した例がいくつも存在します。
ご自身で、児童の保護者と接触するのは非常に困難で、警察等から連絡先が開示される可能性も極めて低いので、児童の保護者との示談を希望されるのであれば、弁護士を選任するのがベストでしょう。

児童買春に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、これまで数多くの児童買春事件の弁護活動を行ってきた実績があります。
児童買春事件で「ご家族が逮捕された…」「刑事罰を免れたい…」といった方は一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、初回無料の法律相談や、逮捕されている方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス を、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間、年中無休で承っております。

« Older Entries Newer Entries »

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら