Archive for the ‘刑事事件’ Category
【解決事例】傷害事件で不起訴処分獲得
傷害事件で不起訴処分を獲得した事案について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案の概要】
AさんはルームシェアをしているVさんに対し殴る蹴るなどの暴力を振るい、傷害を負わせたとして愛知県西警察署に逮捕、勾留されました。
Aさんの家族は「Aの職場から、Aが逮捕されたと聞きました。家族のためにも何とか早く帰ってきてほしいと考えています。」と相談時にお話しされました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)
【暴行・傷害事件の刑罰について】
傷害罪(刑法204条)
刑罰:15年以下の懲役、50万円以下の罰金
暴行罪(刑法208条)
刑罰:2年以下の懲役、30万円以下の罰金、拘留(1日以上30日未満の期間で刑事施設に拘置する刑罰)
又は科料(1000円以上1万円未満の金銭を徴収する刑罰)
【傷害罪について】
傷害罪は、人を傷害したことで犯罪が成立します。
傷害とは、判例上「人の生理的機能に障害を与えること」と理解されています。
例えば、出血や骨折などの怪我をさせることや、病気にかからせることなどは、傷害になります。
なお、毛髪を無理矢理切ることは、人の生理的機能に障害を与えることにはあたらないとされ、暴行罪が成立すると言われています。
【暴行罪について】
暴行罪は、暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかった場合に成立します。
つまり、人に暴行を加えることにより、暴行罪が成立しますし
人を傷害する結果が生じたときには、傷害罪が成立することとなります。
【弁護活動について】
被害者Vさんに対し、弁護士から示談交渉を申し入れたところ、交渉に応じるとのお返事をいただきました。
また、Aさんが作成した謝罪文をVさんに渡すなどしたところ、Vさんと、「Aさんから謝罪と賠償を受けたため、Aさんを許します」という内容の示談を締結することができました。
その後、示談が締結されるなどしたことをまとめた文章を検察庁に提出したところ、Aさんは不起訴処分となり、警察署の留置場から釈放されました。
【傷害・暴行で逮捕された時は】
①事件を起こしたことを認めている場合
被害者への謝罪や被害弁償など、被害者の方と示談を行い、許してもらうことで、早期釈放を目指していきます。
示談を締結することで、不起訴処分を得たり、刑罰の量刑が軽くなる可能性が高まります。
②事件が身に覚えのない場合
警察や検察などの捜査機関に対して、本人の言い分を十分に説明し潔白を証明していくことになります。
弁護士から、取調べへの対応も行っていくこともできます。
被害者との示談交渉や取調べのアドバイスなどは、法律の専門家である弁護士に任せるのがよいでしょう。
このコラムをご覧の方で、傷害事件の被害者との示談を希望されている方、取調べのアドバイスを受けたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、傷害事件に関するご相談を
フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)
にてご予約を受け付けております。
【解決事例】名古屋市北区の詐欺事件で不起訴処分を獲得
詐欺事件で不起訴処分を獲得したことにつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案の概要】
名古屋市北区在住のAさんは、実際には売り渡す意思がないにも関わらず、映画の前売り券をインターネットオークションに出品し、代金を騙し取るということを繰り返していました。
代金を振り込んだのに商品が発送される気配がないことを不審に思った入札者の一人のVさんが、愛知県警察北警察署に相談したところ、Aさんによる犯行であることが発覚し、北警察署の警察官によりAさんは逮捕されました。
Aさんのご両親は、「息子は私立の高校で教師をしているため、前科が付くと教員免許が剥奪されてしまいます。なんとか不起訴処分になりませんでしょうか」とご相談時お話しされました。
(*守秘義務の関係から、一部異なる表記をしています。)
【教員免許が剥奪される場合とは】
教育職員免許法10条1項1号により、禁錮以上の刑に処された者(同法5条1項3号参照)は、教員免許を剥奪されると定められています。
(※「禁錮以上の刑」とは、懲役や禁錮の実刑判決、懲役や禁錮の執行猶予の判決のことをいい、罰金刑はここに含まれません。)
教育職員免許法
(授与)
第五条
1 普通免許状は、別表第一、別表第二若しくは別表第二の二に定める基礎資格を有し、かつ、大学若しくは文部科学大臣の指定する養護教諭養成機関において別表第一、別表第二若しくは別表第二の二に定める単位を修得した者又はその免許状を授与するため行う教育職員検定に合格した者に授与する。ただし、次の各号のいずれかに該当する者には、授与しない。
一、二(略)
三 禁錮以上の刑に処せられた者
(失効)
第十条
1 免許状を有する者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その免許状はその効力を失う。
一 第五条第一項第三号又は第六号に該当するに至つたとき。
また、学校教育法9条1号により、禁錮以上の刑に処された者は、教職につくことができないと定められています。
学校教育法
第九条 次の各号のいずれかに該当する者は、校長又は教員となることができない。
一 禁錮以上の刑に処せられた者
なお、教員以外にも、前科が欠格事由となるため資格の取得が出来ない場合等があります。
【具体的な弁護活動】
今回の事案では、Vさん以外にも被害者の方が多数いたことから、弁護士が、検察官に対して被害者の方の人数の把握と、示談交渉のためVさんを含めた被害者の方の連絡先を教えてほしいと伝えました。
すると検察官から、「被害者の方の数は10人程だが、そのうちVさんを含めた3名は示談交渉に応じるので連絡先を教えてもよいと言っています。」と連絡がありました。
そこで、弁護士がVさん達との示談交渉を速やかに行い、被害弁償を含めた宥恕条項(被疑者を許し、刑事処罰を求めないことを内容とするもの)付きの示談を締結することができました。
そして、弁護士が検察官に対し、宥恕条項付きの示談が成立しており、Aさんは今回の事件が新聞にて実名報道され、当時勤務していた私立高校も自主退職するなど社会的制裁を受けたことなどを挙げ、不起訴処分が相当であると主張しました。
その結果、Aさんは不起訴処分となりました。
【まとめ】
今回の事案のように、刑事処分の内容によって現在の仕事で利用する資格の制限や免許剥奪がなされるおそれがある場合には、速やかに刑事事件に強い弁護士に依頼し、これらを回避するための弁護活動を行うことが不可欠です。
特に、今回の事案で問題となった詐欺罪は、罰金刑が定められていないので、起訴されれば必ず「禁錮以上の刑」に処されることとなってしまいます。
そのため、Aさんのように、教員免許を持っている場合、これを剥奪されることを回避するためには、不起訴処分を獲得する必要があります。
不起訴処分の獲得のためには、被害者の方に配慮した適切な示談交渉を行うことが重要になりますので、お困りの場合はすぐに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
【ニュース紹介】名古屋市における高級盗難車の盗品保管事件
今回は、名古屋市内で起きた高級盗難車の盗品保管事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。
【ケース】
盗難車と知りながら1300万円相当のレクサスを、名古屋市中区の駐車場に保管した疑いで、44歳の男が逮捕されました。
逮捕されたのは、住所不詳の無職男性で、28日正午前、名古屋市中区の立体駐車場で、時価1300万円相当のSUV車「レクサスLX」1台を盗まれた車であることを知りながら保管した疑いが持たれています。
車は岐阜県羽島市の駐車場で盗まれましたが、盗難防止用のGPSが取り付けられていたため場所がわかり、警察が車に乗り込もうとした男性を現行犯逮捕しました。
警察は男性の認否を明らかにしていませんが、車内から車を盗む際に使用する特殊な機器が見つかったことから、自動車窃盗グループの犯行とみて調べています。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/48e58583af5f27a1377ce1d71c66c81cb7bdcc72 10月29日 東海テレビ 「『レクサスLX』を盗難車と知りながら保管か 盗難防止用GPSで場所判明し乗り込もうとした男を現行犯逮捕」より引用
※氏名等の個人情報は伏せてあります)
【盗品保管罪について解説】
盗品保管罪については、一般的には、盗品であることを知りながら保管をする行為について成立します。
盗品であることを知らずに盗品を保管した場合については、盗品であることの認識がないといえることから、盗品保管罪の故意がないといえ、盗品保管罪は成立しません。
盗品保管罪について有罪判決が確定すると、「十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金」に処せられます。
【ケースの事件の特徴】
ケースの事件では、警察が自動車窃盗グループの犯行とみて捜査していること、被害物件がかなり高額な自動車であること、自動車窃盗用の特殊な機器を所持していることから、①共犯者の存在、②余罪について厳しく追及される可能性が高いでしょう。
このような場合、一般的に身体拘束が長引くことが多く、余罪の嫌疑で改めて逮捕されることも珍しくありません。
身体拘束が長引くと、被疑者の心身に悪影響を与えます。
すぐに刑事事件に熟練した弁護士を依頼し、弁護人となってもらう必要性が高いと考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
盗品保管事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
【裁判紹介】盗品等有償譲り受け事件についての裁判例を紹介
盗品等有償譲り受け事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。
【事案】
盗品と知りながら腕時計を買い取ったとして、盗品等有償譲り受けなどの罪に問われた被告人ら2人に、名古屋地裁は「懲役2年執行猶予4年、罰金30万円」、「懲役1年6カ月執行猶予3年、罰金20万円」を言い渡した。
(朝日新聞「店長に有罪判決 盗品と知って買い取り」(2019/7/25)を引用・参照)。
【盗品等関与罪とは】
刑法は、第39章において盗品等に関する罪(盗品等関与罪)に関する処罰規定を置いています。
ここでは、上記事案でも問題となっている盗品等有償譲り受け罪についてみてみましょう。
刑法256条2項は、「前項に規定する物(注:盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物)を……有償で譲り受け……た者は、10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する」と規定しています。
ここで、注意すべきこととして上記256条2項に当たる罪の法定刑は「10年以下の懲役及び50万円以下の罰金」となっていることです。
これは、財産犯を犯した者による盗品等の換金を援助する行為が、そもそもの財産犯を誘発するという本犯助長的性格を考慮したことによるものです。
つまり、盗品等有償譲り受け罪は、その前提となる窃盗罪(235条)や詐欺罪(246条1項)等が誘発されることを防ぐために、これらの犯罪よりも法定刑が重くなっていることに留意が必要です。
【盗品等有償譲り受け事件の弁護活動】
本事案では、被告人らは執行猶予判決を受けています(なお、上述の法定刑から分かるように盗品等有償譲り受け罪は有罪判決の場合必ず罰金刑が併科されます)。
もっとも、量刑は犯情等によって大きく左右されるため、 被害額が多額に上るなどすると実刑判決もありうることに注意が必要です。
例えば、車上荒らしで盗まれたゴルフクラブ等を有償で譲り受けた罪などに問われた事件では、被害額が3億円余りにも及んだこともあり、実刑判決が下されています。
同じ罪名でもどのような刑事処分を受けるかは、事案により様々です。
したがって、様々な刑事事件の経験を有する刑事弁護士のアドバイスを受け、できるだけ早い段階から事件の見通しを付け、対処していくことが重要になります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、盗品等関与事件を含む刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
盗品等有償譲り受け事件等で逮捕・起訴された方のご家族等は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお電話ください。
大麻の使用と出頭について
大麻の使用と出頭について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案の概要】
新城市に住むAさんは、知人のBさん(同市在住)に勧められたのをきっかけに大麻を使用していました。
ある日、Bさんは、新城市内にて自家用車で物損事故を起こしてしまい、その際に駆けつけた愛知県警察新城警察署の警察官によって、車内にある乾燥大麻が発見されました。その後、Bさんは警察官による簡易鑑定で陽性反応が出たため、大麻取締法違反(大麻所持)の疑いで現行犯逮捕されました。
急にBさんとの連絡が取れなくなったことを不安に思っていたAさんですが、数日後、報道でBさんが大麻取締法違反の疑いで現行犯逮捕されたことを知りました。
実はBさんとの関係を断ち、大麻の使用もやめたいと考えていたAさんは、これを機会に警察署に出頭しようと考えはじめ、弁護士に相談することにしました。
(※フィクションです)
【大麻使用は犯罪ではない?】
大麻取締法は、大麻の取り扱いの免許を所持している者や大麻の研究をしている者が、目的外で使用することを禁じている一方で、一般人については所持について罰則規定があるのみで、自己使用についてはありません。
大麻取締法
第三条
1 大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
2 この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の目的に使用してはならない。
第二十四条の二
1 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。
2,3(略)
第二十四条の三
次の各号の一に該当する者は、五年以下の懲役に処する。
一 第三条第一項又は第二項の規定に違反して、大麻を使用した者
とすると、今回のケースのAさんには、犯罪が成立しないとも思われます。
しかし、大麻を使用する場合、大麻を一度所持することが通常で、「使用はしたが所持はしていない」ということは、たいていの場合あり得ません。
したがって、今回のケースのAさんでも、その後の捜査によって所持の事実が裏付けられれば、大麻所持の疑いで逮捕・取調べ等を受けることが十分に考えらえられます。
【自首と出頭の違いは?】
自首とは、犯人が自ら犯した罪が発覚する前に、自発的に捜査機関に名乗り出ることをいい、刑法第42条1項によって、任意的な刑の減軽がなされることが定められています。
刑法
第四十二条
1 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
一方、出頭とは、明確な定義のある法律用語ではなく、一般的に自ら警察署などの公的な場所に出向くことをいいますが、自首と区別して、事件自体が発覚していて、犯人の特定ができている状態で警察に出向くことを指す場合もあります。
今回のケースでは、逮捕後の捜査で、Bさんのスマートフォンは押収され、Aさんとのやり取りを含めた、大麻の取引履歴などが解析により明らかになると考えられます。
そのため、新城警察署が既にAさんの事件について、警察署は既に把握しているものと考えられますから、今回のAさんの場合は、自首ではなく出頭にあたる可能性が高いと思われます。
【出頭のメリットとは?】
出頭は、自首とは異なり、法律による任意的な刑の減軽は定められていません。
しかし、出頭することによって、証拠隠滅や逃亡のおそれが低いとみなされ、逮捕や勾留がされない場合があります。
もっとも、自ら出頭した場合でも身柄拘束のリスクはあるため、出頭時に予め家族の監視監督を誓約した上申書や在宅捜査を求める弁護人の意見書を提出することで、身柄拘束のリスクを下げることができます。
自首もしくは出頭をすることを考えている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部へご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件専門の法律事務所です。
新城市で大麻所持などの事件を起こし出頭を検討している方の対応も数多く行ってまいりました。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
【解決事例】愛知県豊橋市の傷害事件で釈放・不起訴処分を獲得
傷害事件で釈放・不起訴処分を獲得したことにつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案の概要】
愛知県豊橋市在住のAさんは、仕事に向かう道中で、前方を歩いている女性を盗撮しようと試みました。
しかし、Aさんが怪しい動きをしているところを目撃したVさんにその場で取り押さえられ、近くの交番まで連行されました。
愛知県豊橋警察署の警察官が不在であったため、警察官が戻るまで待機しようと考えたVさんが、再度Aさんの首元をつかんで取り押さえました。
特に抵抗しようと考えていなかったのにも関わらず首元をつかまれたことに立腹したAさんは、その場にあったパイプ椅子でVさんを殴打し、怪我を負わせてしまいました。
その後、駆けつけた警察官にAさんは現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんのお父様は、「息子は数日後に結婚式を控えているので、なるべく早く釈放してもらうことはできないでしょうか。」と相談時にお話されました。
(守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)
【具体的な弁護活動】
Aさんは逮捕後勾留されたため、弁護士が勾留に対する準抗告を申立てました。
弁護士が準抗告申立書にて、①証拠隠滅の可能性がないこと、②突発的な事件であり、Aさんの供述も犯行を認める旨の供述で一貫していることから、在宅での捜査で支障がないこと、③結婚式がキャンセルとなればAさんのみならず、その親族に多大な社会的・精神的不利益が生じることなどを理由に挙げ、Aさんの釈放を求めました。
その結果、準抗告が認められ、Aさんは釈放されました。
さらに、弁護士がVさんとの示談交渉を行い、①AさんがVさんへの接触を今後一切しないこと、②示談金の支払いなどを約束し、Vさんとの間で宥恕条項(被疑者を許し、刑事処罰を求めないことを内容とするもの)付きの示談を締結しました。
そして、弁護士が検察官に対し、上記宥恕条項付きの示談が成立している旨を主張した結果、Aさんは不起訴処分となりました。
【まとめ】
今回の事案のように、被疑者が逮捕後勾留されてしまった場合には、勾留裁判に対する不服申し立て(準抗告)を行い、身柄解放(釈放)を目指します。
釈放が認められれば、逮捕されたことが周りの人に知られずにすんだり、会社や学校を辞めずにすむ可能性があるだけでなく、在宅での捜査になるので、事件解決や裁判に向けた十分な準備ができるといったメリットがあります。
また、不起訴処分を獲得するためには、弁護士による被害者の方との示談交渉が重要になります。
その際、今回の事案のように、被害者の方と宥恕条項付きの示談を締結することができれば、より不起訴処分獲得の可能性が高まります。
お困りでしたら、すぐに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件専門の法律事務所です。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
【ニュース紹介】名古屋市内でさい銭を盗み53歳男性が逮捕
今回は、名古屋市内で起きたさい銭窃盗事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。
【ケース】
名古屋市中川区の神社でさい銭箱から11円を盗んだとして53歳の男が逮捕されました。この神社では5日連続でさい銭泥棒の被害に遭っていました。
逮捕されたのは住居不詳で無職の53歳男性です。警察によりますと男性は24日午前10時半前、中川区内の神社でさい銭箱のなかから現金11円を盗んだ窃盗の疑いが持たれています。
けさ、神社の氏子が「5日間連続でさい銭を盗まれている」と警察に相談。警察官が張り込んだところおよそ1時間後に男性が現れ、さい銭箱の引き出しをあけて現金を盗んだめ、現行犯逮捕しました。
男性はさい銭を盗んだことを認めましたがその後は黙秘しているということです。またこの神社ではおよそ3か月前から週に1回程度、さい銭泥棒の被害が起きていて、警察が関連を調べています。
(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/186641?display=1 10月24日 CBCnews 「5日連続でさい銭泥棒か 張り込んで1時間で逮捕」より引用。氏名等の個人情報は伏せています)
【ケースの事件の特徴は?】
ケースの事件では、さい銭箱の中から現金11円を盗んでいますが、この点だけをみれば、軽微な窃盗事件ということができるでしょう。
被害額が11円の場合、初犯の被疑者であって、被害者の処罰感情も希薄である場合には、微罪処分が行われ、警察限りで事件が終了することが多いでしょう。
しかし、同じ場所で類似した手口の窃盗事件が相次いでおり、被害者からも被害申告がなされた場合には、余罪の追及などのため、被害額が11円であっても逮捕される可能性が高いと考えられます。
ケースの場合、さい銭窃盗が相次ぐようになってから日が浅く、逮捕された男性は別の日にもさい銭泥棒を行ったのではないかと追及される可能性が高いと思われます。
このような場合、今回の逮捕とは異なる被疑事実(例えば別の日時に起こしたさい銭泥棒)により逮捕が繰り返される可能性があります。
逮捕・勾留が繰り返されると、身体拘束が長期化し、心身に悪影響を与え、円滑な社会復帰が困難となります。
すぐに弁護士の接見を受け、身柄解放活動などの弁護活動を行ってもらう必要性が高い事件といえます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
窃盗事件に関してお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
【裁判紹介】非現住建造物等放火事件の裁判を紹介
非現住建造物等放火事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。
【事案】
差し押さえられた自宅に火を付け不動産競売を妨害したとして、非現住建造物等放火と強制執行妨害目的財産損壊等の罪に問われた被告人の判決公判で、名古屋地裁岡崎支部は「2人が共謀の上放火したという事実を認定できない」として、いずれも無罪(求刑・懲役4年)を言い渡した。
(毎日新聞「自宅放火、夫婦に無罪「共謀認定できず」名古屋地裁支部」(2021/8/18)を引用・参照)。
【非現住建造物等放火罪について】
まず、本事案では自宅に火を付けた行為に対する刑事責任が問われていますので、本来であれば自己所有非現住建造物放火罪(刑法109条2項)が問題となります。
しかし、本事案では自宅は差押えがされており、以下の刑法115条が適用されます。
・「第109条第1項……に規定する物(注:非現住建造物等)が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け……たものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による」
その結果、109条の2項ではなく、他人所有とみなされ1項の他人所有非現住建造物放火罪が適用されることになります。
これにより法定刑は「1年以下の懲役又は10万円以下の罰金」(同条2項)から「2年以上の有期懲役」と一気に重たくなることに注意が必要です。
【放火事件における裁判例と弁護活動】
本事案は、共謀に基づいて放火した事実が認められず、無罪判決を得ています。
では、非現住建造物等放火罪に関して有罪判決が下された裁判例では、どのような刑が下されているのでしょうか。
・寒かったという理由で勝手に他人の敷地内でたき火をし建物を焼損させたとして「懲役1年6月」の実刑判決
・医師が医療機関に放火した事件で「懲役2年6月執行猶予5年」の判決(医師免許取り消し)
上記のように、有罪判決が下された事案においては、やはり比較的厳しい判断がされやすい犯罪類型といえるでしょう。
他方で、量刑判断等においては被害弁償の有無なども考慮されることから、起訴前/起訴後の弁護活動が重要性を帯びてくることは言うまでもありません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、非現住建造物等放火などの放火事件を含む刑事事件を中心に取り扱う法律事務所です。
放火事件で逮捕・起訴された方のご家族等は、365日・24時間対応している通話料無料のフリーダイヤル(0120-631-881)まで今すぐお問い合わせください。
【解決事例】ストーカー規制法違反事件で不起訴処分獲得
ストーカー規制法違反事件で不起訴処分を獲得したことにつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案】
Aさん(20代男性)は、Aさんの元交際者の現交際者のVさんが使っているSNSにおいて、Vさんに対しストーカー行為にあたる書き込みをしたとして、ストーカー規制法違反の容疑で、愛知県足助警察署で取調べを受けていました。
Aさんは、「警察にお世話になって目が覚めました。家族にも迷惑をかけていますし、早く被害者様に謝りたいです。」と相談時にお話されました。
((実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)
【ストーカー規制法とは】
ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下「ストーカー規制法」といいます)は、ストーカー行為を処罰する等ストーカー行為等について必要な規制を行うとともに、ストーカーの相手方に対する援助の措置等を定めることにより、個人の身体、自由及び名誉に対する危害の発生を防止し、あわせて国民の生活の安全と平穏に資することを目的とした法律です(ストーカー規制法第1条)
ストーカー規制法は、①つきまとい等、と、②ストーカー行為を禁止し、罰則を設けています。
①つきまとい等
つきまとい等とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情から、特定の者やその家族等に対して行われる以下の8つの行為をいいます。
1つきまとい、待ち伏せ、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校等の付近での見張りや、押し掛ける行為
2行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又は行動を知り得る状態に置く行為
3面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求する行為
4著しく粗野又は乱暴な言動をする行為
5無言電話、拒まれたにもかかわらず、連続して、電話、FAX、電子メールを送信する行為
6汚物、動物の死体等を送付する行為、又はその知り得る状態に置く行為
7名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置く行為
8性的羞恥心を害する事項を告げ、又は性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置く行為
②ストーカー行為
ストーカー行為とは、同一の者に対して「つきまとい等」を反復して行うことをいいます
※事案のAさんは、2、3、4に該当すると判断されていました
【弁護活動】
ストーカー規制法違反事件では、被害者様に対して被害弁償を行うことや示談交渉をすることが重要なポイントとなります。
しかし、今回の事案においては、被害者様より、示談は一切お受けできないと頂いたため、示談交渉は断念せざるを得ませんでした。
そこで今回は「贖罪寄付(しょくざいきふ)」を行いました。
贖罪寄附とは、道路交通法違反、覚せい剤取締法違反など「被害者のいない事件」や「被害者に対する弁償ができない事件」などの場合に、被疑者が事件への反省の気持ちを表すために、公的な団体等に対して行う寄附のことです。
贖罪寄附は、情状の資料として評価されています。
また、Aさんを家族が主となり監督できる環境が整っていること、Aさんが深く反省していること、カウンセリングを受けること、被害者と接触しないための具体的な措置を講じていることにより、再犯可能性がないことを検察庁に主張しました。
その結果、Aさんは不起訴処分となりました。
愛知県内においてストーカー規制法違反で検挙された方、示談や贖罪寄付について聞きたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご連絡ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では初回無料法律相談も行っておりますので、お困りの方は、0120-631-881までお気軽にお電話ください。
【裁判紹介】覚醒剤取締法違反事件の裁判例
覚醒剤取締法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。
【事案】
覚醒剤を使用したとして覚醒剤取締法違反の罪に問われた男性に対し、名古屋地裁は、「採尿前に警察官が、被告に提供した飲料に覚醒剤を混入させた疑いを排除できない」として、無罪を言い渡した。
判決では、警察官が逮捕後に勾留中の被告へ現金を渡していたとも認め「捜査が不正に行われた疑いを強く推認させる」とした。
他にも判決によると、被告人は、愛知県東海市の自宅近くで逮捕された後、取り調べ中に警察官からコップに入ったお茶や水を提供され、数十杯飲んだ。
警察官は薬物捜査に従事しており、この際に覚醒剤を飲料に入れた可能性があるとした。
被告人は、公判では一貫して起訴内容を否認していた。
(日本経済新聞「「警官が覚醒剤混入疑い」名古屋地裁が無罪判決」(2021/3/19)を引用・参照)。
【覚醒剤取締法違反事件における裁判例と弁護活動】
覚醒剤事犯を中心とした薬物事件では、(その検挙の困難さも一因となって)違法捜査が行われることも少なくないといわれています。
本事案などは、捜査の違法性の程度が大きく有罪を導くための証拠に証拠能力を認めず、無罪判決を下したものと考えられます。
他方で、覚醒剤事犯においては、捜査官による違法捜査などがない場合にも、被告人が多重人格であり心神耗弱状態(刑法39条2項)であったなど責任能力の低下を認定し、執行猶予付き判決が言い渡された裁判例なども存在します。
覚醒剤事犯を含めた薬物事件では、想定される刑罰が重いこともあり、刑事弁護士が様々な工夫を凝らした弁護活動を展開している分野でもあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、覚醒剤取締法違反など薬物事件を含む刑事事件を専門的に取り扱っている法律事務所です。
違法捜査に対する対応・薬物事件に特化した対応に長けた弁護士が、迅速な無料相談や初回接見を承ります。
覚醒剤取締法違反事件で逮捕・起訴された方のご家族等は、24時間対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお電話ください。