不正アクセス禁止法違反で不起訴処分なら

2019-07-28

不正アクセス禁止法違反で不起訴処分なら

~ケース~

蟹江町在住のAさんは、蟹江町内のインターネットカフェのパソコンに入力されたパスワード等を抜き取る「キーロガー」と呼ばれるツールを設定した。
利用者がweb上でパスワードを入力すると、Aさんの自宅のパソコンにサイトのURLおよび入力情報が送信される仕組みになっていた。
Aさんは、キーロガーによって得た情報を基に他人のネットゲームのアカウントにログインし,ゲーム内で高額で取引されるようなアイテムを自身のアカウントに移し,いわゆるRMTによって現金に換えていた。
その後,アクセス解析により,A君の自宅のパソコンからのアクセスであることが判明したため、Aさんは愛知県警察蟹江警察署不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕された。
(フィクションです)

~不正アクセス禁止法~

不正アクセス禁止法はその名の通り,インターネット等の通信において,不正なアクセスおよびその助長を禁止する法律です。
不正アクセス禁止法では、3条において不正アクセスが禁止されており、4条でパスワード等を不正に取得する行為などが禁止されています。
不正アクセスは大別すると「なりすまし行為」と「セキュリティホールの利用」の2種類があります。
前者は他人のパスワード等を無断で使用する行為,後者は何らかの方法で本来必要なパスワードなどを入力せずにアクセスといった行為をいいます。
罰則は不正アクセス行為は3年以下の懲役または100万円以下の罰金,パスワードの不正取得行為は1年以下の懲役または50万円以下の罰金となっています。

~不正アクセス事件の状況~

不正アクセス禁止法違反は約半数が不起訴処分となっていますが,公判請求すなわち正式裁判となっている件数は増加傾向にあります。
また,家裁送致,すなわち少年による事件の割合が約10~20%と高いのも特徴です。
なお,不正アクセス禁止法は不正なアクセス行為そのものを禁止していますので損害の発生は要件とされていません。
ただし,他人のアカウントで買い物をした場合などには電子計算機使用詐欺罪など,他の犯罪が成立する可能性もありますので注意が必要です。

~不起訴処分を目指すには~

上述のとおり,不正アクセス禁止法違反事件は約半数が不起訴処分となっています。
真犯人が判明した場合などのごく一部を除いて,事件が自動的に不起訴となることは通常ありませんので,不起訴処分となるための活動が重要であるといえるでしょう。
窃盗などの財産犯は被害者の方と示談を成立させることによって、初犯であればほとんどの場合が起訴猶予の不起訴処分となります。
不正アクセス禁止法違反は不正なアクセス行為により財産権が侵害されることが多いので財産犯に似た性質を持っているといえるでしょう。
そのため,不正アクセス禁止法違反,特になりすまし行為の場合には不正アクセスによって被害を被った被害者,すなわちアカウント等の持ち主と示談を成立させることによって起訴猶予となる可能性が高くなります。
今回のようなケースでは,不正アクセスの被害者は特に面識のない他人であることが通常でしょう。
その為,示談をしようと思っても連絡先は疎か,名前すらも分からないことが多いでしょう。
弁護士であれば,警察や検察官から被害者の連絡先を取り次いでもらい,示談交渉ができる可能性があります。
不正アクセス禁止法のなりすまし行為の場合,痴漢や盗撮等の性的な事件に比べて示談交渉に応じてもらえる可能性は高いです。
起訴猶予の不起訴処分で前科となるのを回避するためにも弁護士に示談交渉を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件に強い法律事務所です。
不正アクセス禁止法違反のみならず様々な刑事事件で示談交渉によって起訴猶予を獲得して参りました。
まずは0120-631-881までお気軽にご相談ください。