交通違反の身代わり出頭 犯人隠避罪に強い弁護士【静岡市の刑事事件】
~ケース~
Aさんは静岡市内の友人Vの自宅近くに車を止めようとした際、電柱にぶつかった。
Aさんは免停になる恐れがあったため、Vさんに身代わりをお願いし、Aさんの代わりにVさんが静岡県警察静岡中央警察署に出頭した。
後日、自分たちのしたことが犯罪に当たるのではと怖くなったAさんとVさんは刑事事件に強い弁護士に相談した。
(このストーリーはフィクションです)
~身代わり出頭させた場合の罪~
Aさんは自らの交通違反の処分を免れるために友人に身代わりに出頭させました。
この場合、まず、友人はどのような罪となるのでしょうか。
友人には刑法103条に規定される犯人隠避罪が成立すると考えられます。
同条には「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。」と規定されています。
ここでいうところの蔵匿とは、場所を提供して犯人をかくまうことです。
隠避とは、場所を提供してかくまう以外の方法で、捜査機関などによる発見・逮捕から免れさせる一切の行為のことをいいます。
今回の事例ではVさんが身代わりに出頭することでAさんが捜査機関から発見・逮捕を免れさせているので、犯人隠避罪が成立するといえます。
では犯人隠避罪をそそのかしたAはどうなるのでしょうか。
判例では、「犯人が他人を教唆して自己を隠避させた場合は、犯人隠避罪の教唆犯が成立する。」(最決昭40.2.26)としています。
教唆犯とは犯罪を実行する決意を有しない他人をそそのかして犯罪を実行させる罪をいい、教唆犯が成立すると正犯と同じ刑となります。
したがって、Aさんも「2年以下の懲役又は20万円以下の罰金」となります。
また、当然ですが、犯人隠避罪の教唆犯に加えて物損事故の処分を受けることになります。
このように、交通事件について自分がどのような処分になるのか不安な方はまずは弁護士に相談することをおすすめします。
身代わり出頭で犯人隠避罪に問われお困りの方は、一度刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
(静岡県警察静岡中央警察署への初回接見費用:44,700円)