窃盗事件(万引き)で不送致処分を獲得したことについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案の概要】
ご本人様(50代男性)は、愛知県碧南市にある書店で雑誌(1500円相当)を万引きしたとして、碧南警察署で取調べの予定が入っていました。
ご本人様は「既に警察官と一緒に、店長さんに今回の件については謝罪と賠償をしています。ですが私はこのお店で何回か万引きをしており、今後そのことを取調べの時に聞かれるようです。これから私はどうなるのでしょうか。」と不安げに相談時にお話されました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)
【弁護活動】
弁護士より被害店舗様に、「ご本人様も大変反省していますので、示談をさせていただけないでしょうか。」と申し出たところ、「わかりました、お話をうかがいます。」と被害店舗様より回答がありました。
その後、被害店舗様より「今までの万引き分も含め、示談金として3万円を払っていただければ被害届を取り下げます。ただし今後は店舗には一切近づかないで下さい。」との回答があり、こちらの内容で示談を締結することができました。
弁護士は示談の内容をまとめ、碧南警察署に提出し、被害届は取り下げられました。
被害届が取り下げられたことにより、事件は検察庁に送致されることなく、ご本人様は不送致処分(警察限り措置)となりました。
【まとめ】
窃盗事件における示談とは、被害額の弁償や慰謝料を払うことで、窃盗事件を起こしたことに対し、被害者から許してもらう契約のことです。
窃盗事件の示談の場合、加害者が被害品の弁償金等の支払いをし、その後被害者から、身柄を拘束されていれば身柄の早期釈放や、加害者に対して寛大な処分をしてください、といった意思表示をしてもらうことが多いのです。
示談の効果として、①警察が介入する前に示談が成立すれば、事件にはならない、②身柄が解放される確率が高くなる、③不送致、不起訴の大きな理由になる、④正式裁判になったとしても、執行猶予付き判決など刑が軽くなる可能性が高くなる、⑤示談が成立した当事者間での、今後の民事的紛争が避けられる可能性が高くなる、などがあります。
窃盗事件においては、警察介入前から事件終了まで、示談のもたらす効果は大きいものです。
示談を成立させるには、窃盗事件の示談に詳しい弁護士に依頼し、示談交渉してもらうのがよいでしょう。
窃盗事件、万引き事件で被害者様と示談をしたいという方は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間、年中無休)の、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にて、ご相談の予約を受け付けております。