東海市の有印公文書偽造罪なら

東海市の有印公文書偽造罪なら

~ケース~

東海市在住のAさんは、身体障害者手帳の交付を受けている友人Cさんから、障害者手帳の更新に伴い不要となった古い障害者手帳をもらった。
Aさんは、写真を自分のものに張り替えて東海市内の公共施設を利用する際に割引を受ける目的で提示したところ、身分証明証の提示を求められ障害者手帳がAさんのものではないことが発覚した。
その後、通報を受けて駆け付けた愛知県警察東海警察署の警察官によって、Aさんは有印公文書偽造同行使罪の容疑で任意同行を求められ、これに応じた。
取り調べ後、Aさんは今後のことが不安になり、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士に相談をした。
(事実を基にしたフィクションです)

~有印公文書偽造罪~

有印公文書偽造罪については、刑法第155条1項において、
「行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。」
と規定されています。
今回は、どのような行為が有印私文書偽造罪にあたるのかについて考えてみたいと思います。

まず、有印公文書偽造罪における公文書とは、国や地方公共団体、公務員などによって作成された文書の事を言います。
具体的には、公証人が作成した契約書や遺言、または免許証、保険証、パスポート、住民票、戸籍謄本、印鑑証明書などがあります。
上記のケースにおける身体障碍者手帳は、都道府県知事、指定都市市長、中核都市市長が交付するものであり、印章も押されているので有印公文書に当たります。

次に、偽造とは、作成権限がない人物が他人名義で書類を作成することを言います。
この点、元々ある文書に手を加え、別の内容にした場合は変造といい、有印公文書変造罪については刑法第155条2項に規定されています(1年以上10年以下の懲役)。
上記のAさんは、身体障害者手帳の写真を貼り変えただけですので、偽造ではなく変造にあたるようにも思われます。
しかし、写真は本人確認をする上で重要なものであり、写真が変わってしまうと別の書類(今回のケースでは障碍者手帳)を作り出したのと何ら変わらないとも言えるため、偽造となる可能性が高いです。

また、有印公文書偽造罪が成立するためには、行使する目的で偽造していることが必要とされます。
上記のケースにおいて、Aさんは実際に偽造した障碍者手帳を提示して割引を受けようとしているため、行使までしていることになります。
偽造公文書行使罪については刑法第158条に規定されています(1年以上10年以下の懲役)が、偽造と行使共に行った場合は牽連犯として処理されるため、例え偽造後行使するに至っていたとしても、1年以上10年以下の懲役という法定刑の中で処断されることになります。

~示談交渉~

有印公文書偽造罪は上述させていただいたとおり、懲役刑しかなく、刑の下限も1年以上となっているため、非常に刑罰の重い犯罪といえます。
したがって、出来るだけ早い段階から弁護士に弁護活動をしてもらうことをお勧めします。

有印公文書偽造罪でも被害者がいるような場合、被害者の方と示談が出来ているかどうかは、処分に大きく影響してきます。
仮に、刑事事件化していない段階で被害者の方と示談することが出来れば、被害届の提出や告訴を未然に防ぎ、刑事事件化を回避することも可能です。
また、刑事事件化した後であっても、起訴前であれば不起訴処分を求めるうえで有力な事情となります。
そして、公判になったとしても、被告人に有利な情状として斟酌されます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、有印公文書偽造罪を含む刑事事件のみを日頃受任しておりますので、安心してご相談いただけます。

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