うっかり無車検無保険

うっかり無車検無保険について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【交通事案例】

Aさんは10年前に自家用車の車検を受けて自賠責保険料を払って以来、そのまま運転をしており車検が切れていることに気付いていましたが、車検を受けるのが面倒でそのままにしていました。
ある日名古屋市名東区内で愛知県名東警察署の交通検問を受け、その際にAさんの車両は車検が数年前に切れており、現在は無車検・無保険の状態であることが発覚しました。
後日Aさんは愛知県名東警察署において、道路運送車両法違反と自動車損害賠償保障法違反で話を聞かれることになりました。
(フィクションです)

【無車検の車を運転するとどのような罪になりますか】

車検切れの車両を公道で運転すると、道路運送車両法違反の「無車検運行」になります。
道路運送車両法第58条の違反となり、同法第108条の処罰の対象になります。

道路運送車両法第58条
自動車(軽自動車及び小型特殊自動車を除く。)は、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
ただし、臨時運行及び回送運行の許可を受けた場合を除く。

道路運送車両法第108条
6月以下の懲役又は30万円以下の罰金

【無保険の車を運転するとどのような罪になりますか】

無保険というのは、自賠責保険(正式名称は自動車損害賠償責任保険といいます)に入っていない、自賠責保険の有効期限が切れている状態のことです。
自賠責保険とは、交通事故が発生した時に被害者の対人賠償を担保するために加入が義務づけられた強制保険です。
自賠責保険の期限は車検満了から概ね1か月くらいですが、自賠責保険の有効期限が切れているのにもかかわらず、自動車を運転した場合は無保険運行にあたります。
これは自動車損害賠償保障法第5条の違反となり、同法第86条の3の1号の処罰の対象となります。

自動車損害賠償保障法第5条
自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険(以下「責任保険」という。)又は自動車損害賠償責任共済(以下「責任共済」という。)の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない。

自動車損害賠償保障法第86条の3
次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
1 第5条の規定に違反した者

【弁護活動について】

無車検車運行や無保険車運行によって刑事処罰を受ける場合、初犯であれば略式裁判による罰金処分で済むことが多いです。
しかし、無車検車運行や無保険車運行の回数や期間の長さによっては正式裁判になることがあります。
前科にならないように起訴猶予による不起訴処分を目指していく場合でも、減刑や執行猶予判決を目指していく場合でも、
違反行為の態様、経緯や動機、回数や頻度、交通違反歴などを検討して、酌むべき事情があれば捜査機関(警察や検察庁)に対して主張していきます。

また、車検切れや自賠責保険切れに全く気付いていなかった、短時間運転を代行しただけ、一時的に自動車を借りただけなどの場合は、無車検や無保険を認識するのが困難であったことを主張したり立証していくことで、不起訴処分や無罪判決を目指す弁護活動を行っていきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件、交通事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

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