準強制性交等罪と接見

2020-06-24

準強制性交等罪と接見

準強制性交等罪と接見について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

【ケース】

Aさんは、愛知県清須市にあるバーにて一人でお酒を飲んでいた際、同じく一人で飲んでいた女性Vさんと仲良くなりました。
Aさんがバーを出ると、それに続いてVさんも出てきたことから、「よければこれからうちでもう少し飲まない?」と声を掛けました。
Vさんがそれに応じたことから、すぐ近くのAさん宅でお酒を飲んだところ、Vさんは酔いつぶれて寝てしまいました。
チャンスだと思ったAさんは、寝ているVさんの服を脱がせ、Vさんと性行為に及びました。
Vさんは目を覚まし、Aさんをはねのけて無言でAさん宅を出ました。
その後、Aさんは準強制性交等罪の疑いで西枇杷島警察署に逮捕されたことから、弁護士が初回接見に行きました。
(フィクションです)

【準強制性交等罪について】

かつて強姦罪と呼ばれていた罪は、最近の刑法改正によって強制性交等罪という名称に改められました。
上記事例でAさんが疑われたのは、準強制性交等罪というものです。

刑法第百七十八条
2 人の心身喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、もしくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条(注:177条の強制性交等罪。5年以上の有期懲役)の例による。

準強制性交等罪は、何らかの事情(暴行および脅迫を除く)で被害者が抵抗できない状態にあることを利用して「性交等」を行う罪です。
「心神喪失」はそもそも性交等の事実が認識できない状態を、「抗拒不能」は性交等の事実が認識できるものの抵抗ができない状態を指します。
前者の例としては泥酔や熟睡、後者の例としては手足が縛られていたり恐怖に支配されていたりすることが挙げられます。
ただし、暴行または脅迫により心神喪失や抗拒不能に陥らせた場合、暴行・脅迫により性交等に及んだとして強制性交等罪に当たると考えられます。
また、「性交等」には、性器同士を接触させる通常の性交だけでなく、男性器を口で弄ぶ口腔性交と肛門に男性器を挿入して行う肛門性交も含まれます。

上記事例では、Aさんが泥酔して熟睡しているVさんに対し、服を脱がせて性行為を行っています。
このような行為は、「心神喪失」であることを利用して「性交等」に及んだと言えることから、Aさんには準強制性交等罪が成立するでしょう。

【弁護士による接見のメリット】

身体拘束された被疑者・被告人は、接見等禁止という決定が出ていない限り、一応誰とでも面会することができます。
ただし、弁護士以外の者が行う一般面会には、主に逃亡や証拠隠滅を防止する必要性から種々の制限が設けられています。
以下では、弁護士とそれ以外の者とでどのような違いがあるか見ていきます。

①面会が可能な時期や日時
一般面会の場合、原則として長期の身体拘束である勾留が決定した後でなければできません。
また、日時と時間も決まっており、だいたい平日の朝から夕方までで1日1回15分程度です。
これに対し、弁護士は逮捕直後であればいつでも面会でき、面会の時間も制限されていないというのが原則です。

②立会人の要否
一般面会には警察署の職員が立ち会うことになっており、話の内容次第(たとえば事件の詳細)では会話を遮られることもあります。
一方、弁護士は立会人なくして面会が可能であるため、逃亡や証拠隠滅の援助にならない限り何でも話すことができます。
たとえば、今後の弁護活動に関わる余罪の有無や内容についても、警察署の職員がいないことで心置きなく話せるでしょう。

③面会の場所
逮捕中の被疑者・被告人は、基本的に警察署の留置施設にいますが、必要に応じて検察庁や裁判所へ行くことがあります。
その場合、検察庁や裁判所内での一般面会は許されていないため、面会をすることはできません。
ですが、弁護士に関しては、充実した弁護活動の要請から一定の範囲で面会が許されています。
警察署での面会に比べると自由が制限されていますが、それでも捜査や裁判の直前あるいは直後にアドバイスを受けられる点で有益と言えます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に詳しい弁護士が、逮捕された方が少しでも安心できるよう必要に応じて接見を行います。
ご家族などが準強制性交等罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。