Author Archive
脅迫罪と示談
名古屋市昭和区に住むAさんは,交際していた女性Vさんのスマートフォンに,LINEで「俺と復縁しなければ,お前の家焼き払うぞ」などとメールを送りました。Aさんは愛知県昭和警察署に脅迫罪で逮捕されました。Aさんの母親は、弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです)
~ 脅迫罪 ~
脅迫罪は刑法222条に規定されています。
1項 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫したものは、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
2項 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対して害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
害悪の告知は,一般に人を畏怖させる程度のものでなければなりません。
ただし,本罪は危険犯と言われ,人を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知があれば足り,それによって現実に相手方が畏怖したことは必要ではないと解されています。
また,害悪を告知する方法には制限がありません。その程度に達しているかどうかは、その内容を四囲の状況に照らして判断すべきとされています。しかし、これが真意にでたこと(本当に家を焼き払う気があったか、など)、相手が現実に畏怖したことなどを必要とするものではありません。
害悪告知の手段には制限はありません。直接言葉で伝えることはもとより、文書の掲示、郵送、最近では、事例のようにメール送信の他,SNS・ブログなどネット上への投稿で脅迫罪に問われた例もあります。
~ 脅迫罪において示談を目指す理由 ~
脅迫行為を認める場合は,被害者に真摯に謝罪し,慰謝の措置を取ることが必要不可欠です。これが脅迫罪において示談を目指す一番の理由です。その他,脅迫罪において示談を目指す理由としては以下の点が挙げられます。
= 早期釈放が可能となる =
一般的に,示談意向=罪を認める=罪証隠滅のおそれ、逃亡のおそれはないと判断されやすくなり,早期釈放に繋がりやすくなります。
* 勾留中に略式命令が出た場合 *
脅迫罪には罰金刑が設けられていますから、勾留中に略式裁判を受け、罰金刑の略式命令を受ける、という事態も想定しえます。略式命令が出ると、その時点で勾留状の効力は失われますから、その時点で釈放されます。正式起訴されるか、略式起訴されるか微妙な場合は、略式起訴するよう積極的に検察官に訴えかける必要があります。
= 不起訴獲得が可能となる =
被疑者に有利な情状として考慮され,不起訴獲得の可能性が高くなります。被害者から「被疑者を処罰しないで欲しい」などという宥恕条項を獲得できれば,その可能性はさらに上がります。
= 執行猶予獲得が可能となる =
起訴され、仮に裁判になった場合でも、示談が成立していれば執行猶予獲得の可能性は高くなるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、脅迫罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
誤認逮捕について
誤認逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県瀨戸市の駅構内で、女性Vさんがエスカレーターで後ろに立っていた男性にスカートの上からお尻を揉まれるという事件が発生しました。
男性はエスカレーターを降りるとAさんを追い抜くように立ち去り改札を抜け、構内のコンビニに入っていきました。
Vさんの通報で駆け付けた瀨戸警察署の警察官は、Vさんからの聞き取りをもとに、コンビニにいたAさんを愛知県迷惑防止条例違反で逮捕しました。
捜査によって、駅の監視カメラの映像などから、当時Aさんが逮捕されるまでに改札を通っていないことが判明し、Aさんは釈放されました。
(フィクションです)
~誤認逮捕~
警視庁は今年2月に男子大学生を公然わいせつ容疑で誤認逮捕したと発表しました。
発表によると、8日午前0時20分頃、マンション入り口付近で男性が20代女性に下半身を露出する事件が発生しました。
駆けつけた警視庁東村山署の署員が十数分後に約100メートル先の路上で大学生を発見し、女性が「間違いない」と話したため現行犯逮捕しました。
大学生は容疑を否認しており、後に女性に顔を再確認してもらったところ「違う人かもしれない」と話しました。
大学生の携帯電話に発生時間帯に別の場所で撮影された動画が残されていたこともあり、男子大学生を釈放したということです。
実際に起こったこの事件では、女性が証言を一転させたことと男子大学生の携帯電話にアリバイの証拠となり得る動画ファイルが残っていたことが釈放につながる大きな要因となりました。
Aさんのケースでも、犯人が改札を抜けたことに対して、Aさんが逮捕されるまでに改札を通っていないことが矛盾しており、後者の事実が監視カメラの映像等から発覚したために釈放につながったと考えられます。
火のない所に煙は立たぬという発想から、怪しい言動をしている人にはなにかやましいことがあり、逆に怪しい言動をしなければ誤認逮捕は起こらないとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、現実は必ずしもそうではありません。
男子大学生やAさんのように、怪しい言動をしていないどころか事件発生当時に現場にいなかった場合であっても被害者や現場周辺の人の証言などから逮捕されてしまうことは起こり得るのです。
また、2つの事件では監視カメラの映像や携帯電話の動画ファイルの存在がアリバイがあった疑いをもたらしてくれましたが、そのような物が毎回あるわけではありません。
逮捕されてしまうと、通常は逮捕した警察署の留置所に身柄を置かれます。
逮捕されてから48時間以内に検察官の下へ事件が移され(これを送検といいます)、さらに24時間以内に勾留されるかが検察官によって判断されます。
したがって、勾留されなくとも逮捕されるだけで最大で72時間もの間にわたって身体拘束を受けるということになります。
加えて、検察官によって裁判所に勾留請求がなされ、裁判所が勾留を認めると10日間以内の範囲で身体拘束が継続されます。
勾留ではさらに最大10日間の勾留延長を請求することができますので、この場合、逮捕から延べ23日間の身体拘束が行われるということになります。
期限内に勾留請求や勾留延長請求をしなければ、期間満了後直ちに釈放しなければなりません。
また、送検されてから検察官が起訴するか不起訴にするかを判断するのですが、その決定のタイミングによってはかなり短い期間で裁判に発展することがあり得ます。
日本の刑事司法では、起訴された事件の約99%が有罪となっており、もし被疑者となってしまった場合には起訴される前に事件を解決する必要性があります。
逮捕されてしまうと友人はおろか家族とすら接触することが難しくなります。
その点、弁護士は依頼者である被疑者との接見交通権が保障されていますので、外部との連絡をとる手助けをすることができます。
事件のより有利な解決の確度を高め、さらに精神的な負担を軽減するため、もし被疑者となってしまった場合は、逮捕されている場合はもちろん、逮捕されていなくとも刑事事件に強い弁護士に事件を依頼することが重要です。
ご説明した通り、起訴されてしまうと前科がついてしまうことが予想されます。
そのため、より早い段階で弁護士に依頼しなければ不当な不利益を被ることになりかねません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。
公務執行妨害罪の暴行
公務執行妨害罪の暴行について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します
名古屋市緑区に住むAさんは,緑警察署の警察官(最終的な人数5名)から職務質問を受けた際,警察官の言動に立腹し,脚元にあった石をパトカーに投げつけ,パトカーのフロントガラスにひびを入れました。そこでAさんは,公務執行妨害罪で現行犯逮捕されました。Aさんは,パトカーを壊しただけなのに,なぜ逮捕されなければならないのか納得がいってないようです。
(フィクションです)
~ 公務執行妨害罪(刑法95条1項) ~
公務執行妨害罪は刑法95条1項に規定されています。
刑法95条1項
公務員が職務を執行するにあたり,これに対して暴行・脅迫を加えた者は3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
Aさんが納得していないのは,
1 石を直接,警察官にぶつけたわけではないのに公務執行妨害罪の「暴行」と言えるのか
2 石をパトカーに投げつけただけで,実際に,公務員の職務を「妨害」してないではないか
という点だと思います。以下,1,2につきご説明します。
~ 上記1(公務執行妨害罪の「暴行」とは) ~
刑法の規定の中には「暴行」という言葉がよくつかわれますが,その意味は各罪名によって異なりますから注意が必要です。刑法の「暴行」は次の4種類に分けられます。
① 最広義の暴行(例:騒乱罪(刑法106条))
有形力の行使すべてを含み,対象は人であっても物であってもよいとされています。
② 広義の暴行(例:強要罪(刑法223条))
人に対する有形力の行使をいいますが,直接暴行だけではなく,間接暴行も含むとされてます。
③ 狭義の暴行(例:暴行罪(刑法208条))
人の身体に対する有形力の行使をいいます。
④ 最狭義の暴行(例:強盗罪(刑法236条),事後強盗罪(238条),強制性交等罪(177条),強制わいせつ罪(刑法176条))
人の身体に対する有形力の行使で,人の反抗を抑圧するか,著しく困難にする程度のものとされています。
このうち,公務執行妨害罪の「暴行」は上記②に当たります。直接暴行とは,人の身体に直接に有形力を加えることですが,間接暴行とは,物に対する有形力で,それにより間接的に一定の人に物理的・心理的に感応を与えるようなものを意味します。すなわち,後者の場合,直接人の身体に暴行を加える必要はありません。Aさんの「パトカーに石を投げつけ,フロントガラスにひびを入れた」という行為もこの間接暴行に当たりそうです。
~ 上記2(公務執行妨害罪の「妨害」とは) ~
上の暴行の程度ですが,当然,職務執行の妨害となる程度のものである必要がありますが,それによって現実に職務の執行が妨害されたことを必要とされません。これは,公務執行妨害罪の目的が公務の円滑な執行を保護するためにあるからです。過去には,警備中の警察官に対する1回だけの命中しなかった投石行為につき公務執行妨害罪の成立を認めた判例(最判昭33年9月30日)があります。
Aさんの周囲には警察官が5名おり,しかも,パトカーに損害を加えただけで,実際に職務に当たる警察官には危害を加えていないから公務を「妨害」したというには違和感を感じます。しかし,それでも公務執行妨害罪が成立するおそれがありますから注意が必要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は,公務執行妨害罪等の刑事事件専門の法律事務所です。ご家族が刑事事件で逮捕されお困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間,無料法律相談,初回接見サービスを受け付けております。
覚せい剤取締法違反で保釈なら
覚せい剤と保釈について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
名古屋市東区のAさんは、名古屋市東区内の飲食店店舗内において、覚せい剤を吸引する方法で使用しました。後日、Aさんは覚せい剤取締法違反の疑いで愛知県警察東警察署の警察官によって逮捕されました。勾留決定が出た後、国選弁護人が付くことになりましたが、満足な弁護活動も受けないまま手続きがすすみ、とうとうAさんは同法違反の罪で起訴されました。そして、Aさんには別の違法薬物使用の罪で、有罪判決を受けた前科を有していました。Aさんの父親は、Aさんを保釈して公判に向けての弁護活動の準備をお願いできないかと、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所を訪れ、弁護士に私選で刑事弁護を依頼することにしました。
(フィクションです)
~保釈とは~
上記のケースにおいて、Aさんは覚せい剤を吸引する方法で使用しているため、覚せい剤取締法違反の疑いで愛知県警察東警察署に逮捕され、同法違反の罪で起訴されています。起訴後の身柄解放手段として、保釈請求を行うことが挙げられます。
保釈とは、身柄拘束されている被告人が、保釈金を納付することで解放してもらう制度のことをいいます。
保釈が許可された場合、被告人はもとの生活を送りながら裁判に対応をすることができますので、公判に向けて弁護人との充実した打合せをすることが容易になります。
ただし、覚せい剤取締法違反事件においては、一般に薬物や使用器具などは隠滅が比較的容易なことから、罪証隠滅の恐れがないことを説得的に主張をしなければ、なかなか保釈は認められません。さらに、覚せい剤取締法違反事件は再犯率が非常に高いので、保釈中にまた薬物を使用するのではないかと疑われることは避けられません。また、被告人が起訴された公訴事実を争っていれば、第一回の公判前において保釈が認められることはほとんどありません。
~保釈のメリット,注意点~
保釈のメリット,注意点をご紹介します。これから保釈請求をご検討中の方は参考にされてください。
* メリット *
・精神的,肉体的負担の軽減
→留置場,拘置所暮らしの生活は,多大な精神的,肉体的負担を伴います。保釈されれば,これらの負担から解放されます。
・様々な処分を免れる
→早期に釈放されることにより,会社の懲戒処分(解雇,減給等),学校の退学処分等を免れることができるかもしれません。
・家族が安心する
→何より,ご家族が安心されます。ご家族が留置場等へ面会に行く手間も省けます。
・裁判に向けた十分な打合せができる
→いつでも弁護士に相談できるわけですし,釈放されているわけですから何より落ち着いて打合せを行うことができます。
* 注意点 *
・保釈保証金を準備しなければいけない
→釈放には保釈保証金の納付が必要です。事案にもよりますが,最低でも100万円から150万円は必要で,決して安い金額とはいえません。
・保釈につき様々な条件が付けられる
→裁判に出廷することはもちろんですが,住所を変えるとき,数日間の旅行をするときなどは予め裁判所の許可が必要となります。条件を守らなければ,保釈保証金を没収されます。
・再び収容される
→はじめに述べたように,保釈は勾留の効力は一時的に「停止」するにすぎません。したがって,条件を守らなければ,保釈保証金を没収うされるほか,再び留置場等へ収容されることになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、覚せい剤取締法違反をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件で保釈をご検討中の方は,ぜひ一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。0120-631-881で,24時間,無料法律相談,初回接見サービスを受け付けております
下着の窃盗
下着の窃盗について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県豊橋市に住むAさんは、近所に住む面識のないVさんに好意を抱いていました。ある日、AさんはVさんが自宅の鍵をポストに入れて外出しようとするところに出くわしました。そこで、Aさんはたまたま鍵のかかっていなかったポストから鍵をとってVさん宅に侵入し、タンスにあった下着を懐に入れてVさん宅を出ました。そうしたところ、AさんはVさんの交際相手である男性Wと出くわし、その場で、現行犯逮捕されてしまいました。Aさんの母親は、豊橋警察署からAさん逮捕の連絡を受け、弁護士にAさんとの初回の接見依頼しました。
(フィクションです)
~窃盗罪~
窃盗罪は、ご存知のように他人の財物を窃取した場合に成立する可能性のある罪です。
窃盗罪が成立するには、他人の財物を「窃取」したこと、および「不法領得の意思」があったことが必要です。
まず、「窃取」とは、他人の意思に反して物の支配を移転することを指します。
この支配の移転が完遂できれば窃盗罪は既遂となる一方、移転に着手したものの完遂できなければ未遂にとどまります。
問題はどの時点で完遂したと言えるかですが、それは対象物の特性や周囲の状況などにより異なります。
上記事例のように下着を盗んだ場合であれば、懐に入れた時点で自己が支配するに至ったとして、窃盗罪は既遂になる可能性が高いでしょう。
次に、「不法領得の意思」とは、権利者(他人)を排除し、対象物をその経済的・本来的用法に従い利用・処分する意思を指します。
こうした要件が要求される趣旨は、物を一時的に借りるだけの行為や、隠したり壊したりして物の利用を妨げる行為との区別をすることにあります。
この点、AさんはVさんの下着を盗んでいる以上、権利者排除意思が認められることは明らかです。次に、経済的利用処分意思についてですが、下着については、本来、それを身に着けることが経済的な利用処分ということになるでしょう。もっとも、こうした意図で下着を盗む人は少ないです。むしろ、下着を盗むことで自己の性的欲求を満たそうというのが本心ではないでしょうか?ただ、その場合でも、不法領得の意思は認められると考えられると考えられています。
~不起訴の獲得は可能か~
刑事事件では、その全てが裁判にかけられて刑罰を科されるわけではありません。
ある事件について刑事裁判を行うかどうかは検察官が判断し、検察官の判断次第では不起訴となってそのまま事件が終了することもあります。
この点は逮捕されようがされまいが変わらないので、逮捕されたからといって必ず起訴されるかというとそういうわけではありません。
不起訴の理由には様々なものがありますが、そのうちの一つとして起訴猶予というものがあります。
起訴猶予とは、被疑者の境遇、犯罪の内容、犯罪後の事情などの多種多様な事情を考慮し、有罪立証の見込みがある場合でも敢えて起訴を見送ることです。
犯罪の疑いが晴れるわけではありませんが、不起訴であることには変わりないことから、前科が付くのを回避できます。
窃盗事件には様々な態様のものがありますが、たとえば少額の万引きとは異なり、住居侵入・窃盗事件というのは決して軽いものではありません。
ただ、被害者との示談が締結するなど、事情次第では不起訴となることもありえます。
ですので、もし不起訴を目指したいということであれば、一度弁護士にご相談されることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。
器物損壊罪で示談をするなら
器物損壊罪と示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県田原市に住むAさんは、同僚のVさんと仕事中に意見が衝突することが多々ありました。そこで、Aさんは、ある日、Vさんを困らせようと思い、Vさんの仕事上のデータが入ったUSBを隠しました。
数日後、Aさんは田原警察署から器物損壊罪の疑いで事情を聴かれることになりました。VさんがUSBがなくなったことに気付き、田原警察署へ告訴状を提出して、田原警察署が捜査を続けていたところ、VさんのUSBを取ったのがAさんということが判明したようです。Aさんは自分のしたことを申し訳なく思っており、Vさんと示談してVさんに告訴状を取り下げてもらいたいと考えています。
(事実を基にしたフィクションです。)
~器物損壊罪とは~
器物損壊罪は刑法261条に規定されています。
刑法261条
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
以上の規定から器物損壊は、
①他人の物
②損壊
③故意
という要件がそろってはじめて成立する罪だということが分かります。
この点、USBはVさんの物で①「他人の物」に当たることは明らかです。
次に、②の「損壊」についてですが、「損壊」という言葉を聞くと物を壊す、というイメージがあるかと思いますが、器物損壊罪の損壊は物の本来の効用を失わせること、と解されています。
この点、AさんがVさんのUSBを隠匿するという行為によって、Vさんが必要な時にUSB内のデータを使用することが出来なくなるという、USBの本来の効用を失わせることにつながってしまいます。
したがって、AさんがVさんのUSBを隠匿する行為は器物損壊罪の「損壊」に当たります。
なお、USB内のデータの内容次第では、私用文書等毀棄罪というより重い罪が成立する可能性もあります。(5年以下の懲役)
~親告罪に問われたら~
器物損壊罪は親告罪です。
親告罪とは、被害者からの告訴がなければ検察官が起訴(公訴の提起)をすることができない犯罪の種類のことです。
つまり、被害者からの告訴無しに、捜査機関が単独で逮捕や捜査を進めることができない犯罪のことを言います。
したがって、親告罪における最も早い刑事事件解決の方法としては、被害者と示談交渉を行い、告訴を取り下げてもらうことです。
示談交渉の結果、被害者が告訴を取り下げてくれれば、検察官は起訴することが出来ず、刑事事件としてそれ以上進展することはありませんので、被疑者の負担を減らすことに繋がります。
また、当然刑事処分を受けることもありませんので、前科が付く恐れもありません。
その為、器物損壊罪といった親告罪に問われた場合、出来るだけ早く刑事事件に強い弁護士に依頼し、示談交渉を進めてもらうことをお勧めします。
示談交渉はスピードが命です。
もし、謝罪や示談交渉が遅れてしまい、被害者の気分を害してしまうと、示談が難航、あるいは示談に取り合ってくれなくなってしまう恐れがあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、器物損壊罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。弊所には示談交渉を得意とする弁護士が所属しております。お困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談,初回接見サービスを24時間受け付けております。
少年の共同危険行為と接見禁止
少年の共同危険行為と接見禁止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県岩神待ちに住む高校2年生のAくん(17歳)は、数人の友人とともに、国道を原動機付自転車で連なって走行し、わざと蛇行運転する等の暴走行為をしていましたが、通報を受け駆けつけた愛知県足助警察署の警察官に、集団暴走行為による共同危険行為等とみなされ、Aくんたちは逮捕されてしまいました。警察からAくんが逮捕されたとの知らせを受けたAくんの両親は、Aくんに接見禁止決定が出ているということで、少年事件に強い弁護士に初回接見を依頼しました。接見した弁護士は接見禁止解除に向けて弁護活動を始めました。
(フィクションです。)
~共同危険行為とは~
共同危険行為とは、2名以上の自動車(オートバイを含む)または原動機付自転車の運転者が、2台以上の自動車または原動機付自転車を連ねて通行または並走させて、共同して著しく道路における交通の危機を生じさせるまたは、他人に迷惑を及ぼす行為のことをいいます。
共同危険行為を犯して逮捕・起訴されてしまうと「2年以下の懲役または50万円以下の罰金」の法定刑で処罰を受けることになってしまいます。暴走行為などによる共同危険行為事件の特徴としては、検挙・逮捕される者に占める未成年者の割合が多い点です。
もし、未成年者が暴走行為による共同危険行為で警察に検挙・逮捕されてしまった場合には、少年事件として手続きが進み、逮捕および観護措置による身体拘束を受ける可能性があります。また、前歴や暴走行為の危険性・悪質性または本人の反省度合いによっては少年院へ送致される可能性も考えられます。
~接見禁止とは~
接見禁止とは、原則として検察官の請求を受けた裁判官が、被疑者(少年)が逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があると認めた場合に、勾留されている被疑者と弁護人又は弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁じることをいいます。暴走行為で逮捕・勾留された場合は、この接見禁止決定が出る可能性があります。ただし、接見禁止決定はあくまで「勾留中」に出されるものですから、少年に対して観護措置決定が出て少年鑑別所に収容されている場合は接見禁止決定を出すことはできません。
接見禁止解除とは、接見禁止の効力を解き、弁護人又は弁護人となろうとする者以外との接見(面会)を可能とすることをいいます。
接見禁止を解除するための手段として、接見禁止の裁判に対する準抗告・抗告の申立てがあります。これは法律(刑事訴訟法)上認められた手続きです。他に、接見禁止の全部又は一部解除の申立てがあります。全部解除となれば、制限なく接見できます。また、一部解除とは、裁判官・裁判所が認めた範囲の人のみ接見を認める処置です。事件関係者との接見は認めないが、事件に全く関係のない家族等なら接見を認めるなどという場合に一部解除となります。
ですから、子ども様との一刻も早い接見をお望みの場合は、弁護士に法律上の異議申立てや全部又は一部解除の申し立てを行ってもらいましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。接見禁止が付いてお困りの方、その他刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
未成年者誘拐罪で逮捕
未成年者誘拐罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県小牧市に住む38歳の男性は、同市内に住む10歳の女の子を、同市内の路上で車に乗せて誘拐したところ、愛知県小牧警察署に未成年者誘拐罪で逮捕されてしまいました。2人はオンラインゲームのチャット機能を用いて知り合ったとのことです。
(フィクションです)
~未成年者誘拐罪~
未成年者略取誘拐罪は刑法224条に規定されています。関連する規定をご紹介します
刑法224条
未成年者を略取し,又は誘拐した者は,3月以上7年以下の懲役に処する。
刑法229条
第224条の罪(略)は,告訴がなければ公訴を提起することができない。
「略取」とは,略取された者の意思に反する方法,すなわち暴行,脅迫を手段とする場合や,誘惑に当たらない場合でしかも相手方の真意に反する方法を手段として,未成年者を自分や第三者の支配下に置くこと,「誘拐」とは,欺罔(騙すこと)や誘惑を手段として,他人を自分や第三者の支配下に置くことをいいます。「誘拐」と「略取」とをあわせて「拐取」ということもあります。
この暴行や脅迫,欺罔や誘惑は,必ずしも誘拐される未成年者に向けられる必要はありません。また,未成年者略取・誘拐罪の主体に制限はないため,未成年者の親族であっても未成年者誘拐罪の犯人となり得ます。ですから,例えば,未成年者の祖父が,その母親に対して,「ちょっと一緒に出掛けてくるから」などと言って,そのまま自宅に連れ去って家に帰さなかった,という場合にも未成年者誘拐罪が成立する可能性があるのです(もっとも,このような連れ去り行為が,例えば母親から虐待されている未成年者を保護するためであった場合など,子の利益に合致するという例外的な場合であれば,当該連れ去り行為は違法性を欠くとして,未成年者誘拐罪が成立しないこともあります。)
~監禁罪も成立する可能性~
男性が、女の子を車に乗せて脱出不可能にした行為は、監禁罪に当たる可能性もあります。
監禁罪は刑法220条に規定されています。
刑法220条
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
「監禁」とは、人が一定の区域内から脱出することが不可能又は著しく困難にすることをいいます。そして、監禁といえるためには、被監禁者の自由の拘束が完全なものであることを要しないとされています。したがって、一応、脱出の方法がないわけではないけれども、生命・身体の危険を冒すか、又は常軌を脱した非常手段を講じなければ脱出できないような場合であれば監禁といえます。また、監禁罪の監禁は「不法」であることが必要です。したがって、正当な監禁は違法ではなく処罰されません。不法かどうかは、社会通念に従って判断されます。
監禁中に交通事故に遭い、被害者に怪我を負わせたり、被害者を死亡させた場合は監禁致死傷罪が成立する可能性があります。
過去の判例では、自動車の後部トランクに人を監禁していた状態で、路上停車していたところ、たまたま後続の自動車が前方不注視で時速約60kmのまま追突したことが原因で、トランクに監禁されていた被害者が死亡した事案で、監禁致死罪の成立が認められています(最高裁決定平成18年3月27日)。
監禁致死傷罪は刑法221条に規定されています。
刑法221条
前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
つまり、監禁致死傷罪は、①監禁罪を犯すこと、②人を死傷させること、③①と②との間に因果関係が認められること、によって成立する犯罪です。
「傷害の罪と比較して、重い刑により処断する」とは、致死罪の場合は「傷害致死罪」の例にならい「3年以上の有期懲役」、致傷罪の場合は、傷害罪(15年以下の懲役又は50万円以下の罰金)と監禁罪とを比較した場合、上限は傷害罪が重く、下限は監禁罪の方が重いですから、「3月以上15年以下の懲役」に処せられる、ということです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
痴漢で不起訴なら名古屋の刑事弁護士
痴漢と不起訴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県半田市に住むAさんは,満員電車内で,突然,Vさんから「この人痴漢です」と言われ腕を捕まれました。Aさんは,痴漢をした覚えは一切ありませんでした。Aさんは全く身に覚えがなかったため,無実であることを主張しようと,次の駅で降り,駅員に促されるまま駅の事務室へ行きました。そうして,Aさんは,事務室で駅員へ説明していると,通報を受け駆け付けた半田警察署の警察官から警察署まで出頭するよう言われました。Aさんは求めに応じ出頭し取調べに応じましたが、犯行は以前として否認したました。Aさんは逮捕されることなく帰宅を許されましたが、今後が不安です。そこで、弁護士に何とか不起訴処分を獲得できないか相談することにしました。
(フィクションです。)
~痴漢はどんな罪?~
痴漢は愛知県魅惑行為防止条例(以下、条例)に規定する卑わいな行為の禁止の罪に当たります。
痴漢の罪は条例2条の2第1項1号に規定されています。
第二条の二 何人も、公共の場所又は公共の乗物(第三項に定めるものを除く。)において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
一 人の身体に、直接又は衣服その他の身に付ける物(以下「衣服等」という。)の上から触れること。
二 衣服等で覆われている人の身体又は下着をのぞき見し、又は撮影すること。
三 前号に掲げる行為をする目的で、写真機、ビデオカメラその他の機器(以下「写真機等」という。)を設置し、又は衣服等で覆われている人の身体若しくは下着に向けること。
四 前三号に掲げるもののほか、人に対し、卑わいな言動をすること。
本罪は故意犯ですから,本罪が成立するには,犯人の故意,つまり触れてやろうという意図が必要です。ですから,満員電車内などでたまたま(偶然に)他人の身体に触れたという状況が認められる場合には,故意がなく,本罪は成立しません。
罰則は,
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
常習痴漢の場合は
2年以下の懲役又は100万円以下の罰金
です。
~不起訴~
Aさんが獲得を目指している不起訴とは,検察官が下す終局処分(その事件について起訴・不起訴を終局的に決める処分)の一種で,その意味は文字通り,起訴されないということです。
起訴されないということは、刑事裁判を受ける必要がない、懲役・罰金などの刑罰を受けない、刑務所に服役する必要がない、前科がつかない、ということを意味しています。
不起訴の理由は様々ありますが、多い理由としては起訴猶予と嫌疑不十分
です。
起訴猶予は犯罪の成立が明らかであるものの情状に鑑みて不起訴とするもの、嫌疑不十分は犯罪を立証するに足りるだけの証拠が集まらず不起訴とするものです。
起訴猶予での不起訴処分獲得を目指すのか、嫌疑不十分での不起訴処分獲得を目指すのかは、痴漢に対する認否の状況によります。
つまり、痴漢を認める場合は起訴猶予による不起訴処分獲得を目指しますし、認めない場合は嫌疑不十分による不起訴処分獲得を目指します。
起訴猶予による不起訴を目指す場合は被害者と示談交渉を始め、示談を成立させる必要が前提条件です。
もっとも、痴漢したあなたと直接、示談交渉に応じる被害者は少ないでしょう。
そこで、起訴猶予による不起訴を目指す場合は、弁護士に示談交渉をご依頼ください。
弁護士であれば示談交渉に応じてもよいという被害者の方も多いですし、円滑に最後まで話をまとめ適式な形で示談を成立させることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。
万引きで逮捕
万引きで逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
Aさんは、帰宅途中、愛知県春日井市の自宅近くにあるドラッグストアに行き、出来心で万引きをしてしまいました。
しかし、万引きの状況を見ていた従業員が110番通報し、駆けつけた愛知県春日井警察署の警察官によって警察署に連れて行かれ、その後、万引きを行った容疑で逮捕されてしまいました。
その後、春日井警察署から連絡を受けたAさんの夫は、刑事事件に強い弁護士に相談することに決めました。
(フィクションです。)
~万引きとは~
みなさんも、「万引き」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。
この「万引き」という行為は、刑法235条の「窃盗罪」に当たります。
(窃盗)
第二百三十五条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
警察庁の統計によれば、「万引き」の認知件数は刑法犯の中でも最多です。
上記のとおり、万引きの罰則は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
初犯であれば起訴猶予による不起訴、略式罰金で終わることも多い犯罪ですが、常習的に繰り返すと懲役、実刑を科されることも否定はできません。
窃盗罪の量刑はケースバイケースで、被害金額、行為態様、常習性、前科・前歴の有無などが勘案されて決まります。
~万引きの弁護活動~
万引きで起訴猶予による不起訴処分となるには、被害者の方への被害弁償、示談の成立が重要です。
これは万引きに限らず、他の犯罪も同様に当てはまることです。
なお、身柄が拘束されていない在宅事件であれば被害者と直接示談交渉をすることも不可能ではありません。
他方で、身柄を拘束された身柄事件の場合は、物理的に示談交渉することができなくなってしまいます。
そのため、不起訴処分を目指すには窃盗罪で逮捕されてしまった段階で弁護士を依頼し身柄拘束の回避や迅速な被害者対応をすることが重要になります。
勾留されてしまった場合には準抗告を申立て、認められれば釈放され在宅事件となることもあります。
万が一、直接の示談交渉が可能となった場合でも、被害者の方は加害者に対し不信感や警戒心など持っていますので直接示談をしたいと連絡したとしても応じてくれないことがほとんどでしょう。
弁護士が相手であれば窃盗の被害者の方も話を聞いていただける場合も多いでしょう。
また、万引きの場合、被害者である店舗は示談交渉などを受け入れてくれないことも多いですが、弁護士を間に入れることによって被害の弁償金だけでも受け取って頂ける場合もあります。
示談成立とまでいかなくとも万引きによる被害を弁償をすることは有利な情状となり、検察官が事件を不起訴処分とする可能性もあります。
万引きをしてしまった場合、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事・少年事件専門の法律事務所です。無料法律相談、初回接見サービスのご予約を0120-631-881で24時間受け付けております。
« Older Entries Newer Entries »
