暴力行為等処罰に関する法律違反事件を弁護士に相談

2021-06-15

暴力行為等処罰に関する法律違反事件を弁護士に相談

暴力行為等処罰に関する法律違反事件弁護士に相談したいというケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは、元交際相手のVさん(女性・20歳・愛知県豊明市在住)に、「ヤクザ使ってお前の家族つぶすぞ、お前の夢つぶすぞ」などと、暴力団の構成員を装って脅迫しました。
恐怖を感じたVさんが通報したことにより、Aさんは愛知県愛知警察署の警察官により暴力行為等処罰に関する法律違反の容疑で逮捕されました。
Aさんの家族は、まさかAさんが逮捕されるようなことをするとは夢にも思わず、逮捕の知らせを聞いてどうすればよいのか分からず困ってしまいました。
そこでAさんの家族は、ひとまず愛知県刑事事件に対応している弁護士に相談してみることにしました。
(2020年11月5日に神戸新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【暴力行為等処罰に関する法律違反とは】

暴力行為等処罰に関する法律は、集団的暴力・脅迫・器物損壊や、銃砲刀剣類を用いた傷害、常習的な傷害・暴行・脅迫・器物損壊などについて、刑法の規定よりも重く処罰するために定められた法律です。
この暴力行為等処罰に関する法律は、暴力団及びその構成員による暴行・脅迫行為等を取り締まるための法律であると考えられています。
以下では、刑事事件例のAさんの行為に適用されたと考えられる暴力行為等処罰に関する法律第1条の条文を検討していきます。

暴力行為等処罰に関する法律第1条
団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して刑法第208条(注:暴行罪)、第222条(注:脅迫罪)又は第261条(注:器物損壊罪)の罪を犯したる者は3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処す。
(注書きは追記したものです。)

まず、Aさんの「ヤクザ使ってお前の家族つぶすぞ、お前の夢つぶすぞ」という発言は、刑法第222条の脅迫罪に該当すると思われます。
そこで、刑法第222条の条文を見ていきます。

刑法第222条1項
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

刑法第222条第2項
親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。

刑法第222条の脅迫罪は、一般人であれば畏怖するのに十分な害悪の告知がなされた場合に成立します。
刑事事件例のAさんは、Vさんに対して「ヤクザ使ってお前の家族つぶすぞ、お前の夢つぶすぞ」と発言しているところ、通常人であれば自分や家族の生命、身体などに危害が加えられてしまうと畏怖すると考えられます。
よって、Aさんには脅迫罪が成立すると考えれます。

次に、(上記のようにAさんの行為が刑法第222条の脅迫罪に該当するとしても、)暴力行為等処罰に関する法律第1条の集団的脅迫が成立するためには、刑法第222条の脅迫行為が「団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して」なされる必要があります。

前述した通り、暴力行為等処罰に関する法律は、暴力団及びその構成員による暴行・脅迫行為等を取り締まるための法律と考えられています。
そのため、暴力行為等処罰に関する法律第1条の「団体若は多衆の威力を示し」とは、例えば、暴力団の構成員が所属している暴力団の威力を示すことをいいます。
また、暴力行為等処罰に関する法律第1条の「団体若は多衆を仮装して威力を示し」とは、例えば、暴力団の構成員であると装って威力を示すことをいいます。

刑事事件例のAさんは、「ヤクザ使ってお前の家族つぶすぞ、お前の夢つぶすぞ」と発言し、反社会的勢力を偽装して威力を示しています。
そのため、「団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して」脅迫行為がなされたといえると考えられます。

以上より、Aさんには暴力行為等処罰に関する法律違反の罪が成立すると考えられます。

【暴力行為等処罰に関する法律違反の刑罰】

集団的脅迫による暴力行為等処罰に関する法律違反をした者には、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられます(暴力行為等処罰に関する法律第1条)。
この刑は、刑法第222条の脅迫罪を犯した者に科せられる2年以下の懲役又は30万円以下の罰金よりも重い刑罰となっています。

このような重い刑罰が規定されている集団的脅迫による暴力行為等処罰に関する法律違反で起訴された場合に、執行猶予付き判決を得たり刑罰を軽くしたりするには、被害者の方への真摯な謝罪と被害弁償を含む示談が重要です。
示談交渉では、被害者の方の気持ちに十分に配慮した上で加害者の方の真摯な謝罪の気持ちを示談交渉結果に反映させる必要があるため、刑事弁護士には刑事事件の専門的知識と豊富な経験が必要とされます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、数少ない刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
暴力的処罰行為に関する法律違反事件を起こした場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。