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【ニュース紹介】愛知県の岡崎警察署に勾留されていた男性が死亡

2023-03-03

今回は、岡崎警察署で起きた勾留中男性の死亡事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

愛知県岡崎警察署で今月4日、留置場に勾留されていた43歳の男性が息をしていない状態で見つかり、その後、搬送先の病院で死亡しました。男性は暴れたため保護室に移され、全裸の状態で、ベルト手錠などで140時間以上、拘束されました。
死亡した男性の父親(71)
「裸で暴行を受けたら、そりゃあ無念だと思うよ」
監視カメラには署員が、横たわる男性に対し、足で蹴って体を動かそうとした様子も映っていました。また、県警関係者への取材で、和式の便器に後頭部が水につかった状態で放置されていたことが分かりました。
死亡した男性の父親
「はっきりいって、警察に殺されたと思っている」
男性は糖尿病を患っていて、医師の診断を受けさせて薬を処方する義務がありますが、一部の署員は「忘れていた」と話しています。また、拘束時間については、「拘束時間は長すぎると思ったが、上司の指示がなかったため外せなかった」という趣旨の説明がされています。
死亡した男性の父親
「警察でそんなことがありうるとは思っていなかった。素直に非を認めよと言いたい」
愛知県警は、特別公務員暴行陵虐容疑も視野に、担当した署員から事情を聞くなどして経緯を調べています。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/f008f20a3661f310b7e70c5c0154fbc8754bd58d 12月16日 日テレNEWS 「勾留中の男性死亡 後頭部が便器に…放置か 全裸で140時間以上“拘束”も 父親「無念だと思う」 愛知」より引用)

【特別公務員暴行陵虐罪とは?】

ニュースでは、特別公務員暴行陵虐の疑いを視野に、担当署員から事情を聞くなどして経緯を調べるとあります。
聞きなれない罪名ですが、特別公務員暴行陵虐罪とはどのような犯罪でしょうか。

刑法第195条1項は、「裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときは、七年以下の懲役又は禁錮に処する」としています。
また、同条2項は、「法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときも、前項と同様とする」としています。
「暴行」は身体に対する不法な有形力の行使、「陵辱」や「加虐」は暴行以外の方法で精神的又は肉体的に苦痛を与える行為とされています。

ケースでは、署員が横たわる男性を足で蹴って体を動かそうとしたり、和式の便器に後頭部が水につかった状態で放置する、男性に必要な服薬を失念するなど、信じがたい不祥事が記載されています。

通常の身体拘束であっても、被疑者・被告人にもたらす心身の悪影響は無視することができません。
ましてや、勾留中にケースのような待遇を受けていたのであれば、被疑者・被告人が受けるダメージは計り知れないでしょう。

ケースの事件においては、勾留されていた男性が死亡し、最悪の結果となってしまいました。
このような事態を回避するためには、随時、弁護士が接見などを通じて勾留の状況を把握し、必要に応じて捜査機関に抗議を行う必要があるでしょう。
勾留中、留置担当者の言動に関して疑問をお持ちの方は、すぐに弁護士に報告し、必要な措置をとってもらうことを強くおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
留置場、拘置所の担当者の言動について疑問のある方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

ご相談は
フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)
にてご予約を受け付けております。

 

【ニュース紹介】名古屋市昭和区で起きたタクシー強盗事件

2023-02-28

今回は、名古屋市昭和区で起きたタクシー強盗事件の報道について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

名古屋市昭和区で21日未明、男がタクシーの運転手を殴って料金を支払わず逃走し、警察は強盗事件として捜査しています。
警察によりますと21日午前2時前、名古屋市昭和区でタクシーの男性運転手(46)が目的地の地下鉄「八事駅」前に到着したため、後部座席で寝ていた客の男に声をかけて起こしました。
男は「お前の態度は何だ」と言い、運転手の顔を2回殴ると、乗車料金およそ3400円を支払わずにそのまま逃走しました。運転手にケガはありませんでした。
逃げた男は30代くらい、短い茶髪で身長は170センチほど、マスクは着けず、中区・錦の繁華街から1人で乗車したということです。
警察はタクシーのドライブレコーダーの映像を解析するなどして、男の行方を追っています。
(https://news.goo.ne.jp/article/tokaitv/nation/tokaitv-20221221-1558-23992.html 12月21日 東海テレビ 「タクシー車内で起こされ「お前の態度は何だ」30代位の男が運転手殴り料金支払わず逃走 強盗事件として捜査」より引用)

【タクシー降車時に、運転手に暴行・脅迫を加えると】

所持金不足などを隠してタクシーに乗車し、詐欺の疑いで検挙されるケースがときおりみられます。
しかし、初めから料金を払うつもりがないのであれ、到着したときに払いたくなくなったのであれ、降車時に運転手を暴行、脅迫し、逃走した場合には、強盗の罪に問われる可能性があります。
強盗の罪の法定刑は5年以上の有期懲役となっており、特に減軽事由なく有罪判決が確定すれば、即、実刑判決となります。
以上から、強盗罪が極めて重い犯罪であるということができます。

【すぐに弁護士に相談】

前述の通り、強盗罪の罪責は重く、逮捕される可能性、身体拘束が長期化する可能性はかなり高いと考えられます。
タクシー強盗事件を起こしてしまった場合は、すぐに刑事事件に詳しい弁護士と相談し、今後の行動についてアドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
強盗事件に関してお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

*その後、犯人の男は出頭し、逮捕されたとのことです。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/00eb149e25536417249764d6b0be65d740c6d4dd)

毎日新聞の特集(東京五輪汚職)に星野弁護士のコメントが掲載されました

2023-02-25

当事務所の星野弁護士のコメントが、令和5年2月22日に配信された毎日新聞の【特集】東京五輪汚職で紹介されています。

~取材の内容~

2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックを巡る談合事件においては、これまで数多くの逮捕者が出ていますが、談合があったとされる2018年度から大会が閉幕した21年度までに組織委員会が結んだ契約のうち、特命随意契約の件数が競争契約の約1.5倍に及び、契約総額も約1.2倍と上回ったことが組織委の清算法人への取材で判明したようです。
会計法は、国などが結ぶ契約は競争契約が原則で随意契約を例外とするが、組織委では逆転していた形となります。

~星野弁護士のコメント~

この問題について、元会計検査院の官房審議官の星野弁護士は
不公正な事態を回避するために国の会計法令は競争契約を大原則としている。
しかし、組織委の規定は、競争契約が不適切と組織委が判断すれば1社見積もりによる契約が締結でき、国の会計法令とは正反対の運用が可能となっている。
組織委には、国民の理解と納得を得られる予算執行をするとの決意と管理体制が欠如していたと言われてもやむを得ない
とコメントをし、その内容が令和5年2月22日に配信された毎日新聞の記事に掲載されています。

記事の詳細は こちらをクリック

https://mainichi.jp/articles/20230222/k00/00m/040/317000c

【裁判紹介】現住建造物等放火事件の裁判例を紹介

2023-02-22

現住建造物等事件の裁判例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

【事案】

被告人は、息子と2人で居住する本件家屋からの立ち退きを迫られ、本件家屋の住宅ローンを含む多額の夫の借金により本件家屋を失う悔しさや愛着のある自宅を他人に取られたくないなどの思いから、本件家屋に火を放ち、本件家屋とともに自分も死んで消えようなどと考え、本件犯行に及んだ。
裁判所は、被告人を懲役2年6月、その刑の一部である懲役6月の執行を2年間猶予するとの判決を言い渡した。
(「名古屋地判平成28年6月24日)」を引用・参照)。

【現住建造物等放火罪について】

(現住建造物等放火)
第108条 放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

108条はタイトルのとおり「現住建造物等放火罪」について定めています。
現在においても専ら問題となるのは建造物等(「建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑」)の中でも「建造物」に対する放火ですから、以下では建造物を客体とするに場合を想定して解説いたします。
まず、注意すべきなのは、108条は「現に人が住居に使用」する「建造物」と、「現に人がいる」「建造物」をともに処罰する規定になっているということです。
つまり、「建造物」に人が住んでいなくとも「現に人がい」れば現住建造物等放火罪は成立し得るということになり、逆に「現に人がい」なくとも「現に人が住居に使用」していれば同罪は成立するということです。
本件では、被告人は息子と2人で居住している建造物に放火したというのですから、仮に放火時に建造物内に人がいなかったとしても後者の現住性を満たすことになり、現住建造物等放火罪の成立が否定されることはありません。

【現住建造物放火事件における弁護活動】

本裁判例では、刑法27条の2に基づき、刑の一部執行猶予判決が下されています。
もっとも、現住建造物に燃え移る危険性の高いことを認識しながら、同建造物に放火し畳を燃やしたとして現住建造等放火未遂罪が問われたケースにおいて、懲役3年の実刑判決が下された例もあります。
つまり、未遂罪にとどまる場合の方が処断刑が重くなることもあるのであり、未遂だから刑は重くならないだろうと安易に考えるのは禁物といえます。
また、さらに注意すべきこととして、現住建造物等放火罪は(上述のとおり)法定刑として「死刑又は無期」を規定していることから、原則として裁判員裁判対象事件(裁判員法2条1項1号)となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、放火事件を含む刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
現住建造物放火事件(放火事件)で逮捕・起訴された方のご家族等は、365日/24時間いつでも対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお問い合わせ下さい。

【ニュース紹介】愛知県豊橋市で起きたひき逃げ事件

2023-02-19

今回は、愛知県豊橋市で起きたひき逃げ事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

令和4年11月、愛知県豊橋市の交差点で、女子高校生をひき逃げしたとして62歳の男が逮捕されました。
過失運転致傷などの疑いで逮捕されたのは、豊橋市の自称・自営業の男性です。
警察によりますと男性は令和4年11月、豊橋市上野町の交差点で車を運転中、自転車に乗っていた女子高校生(15)をはねてけがをさせ、そのまま逃げた疑いがもたれています。
女子高校生はあごの骨を折るなどの重傷です。
男性は「救護せず立ち去ったことは間違いない」などと容疑を認めています。
現場は赤と黄色が点滅する信号のある交差点で、警察は事故の原因を調べています。
(https://www.nagoyatv.com/news/?id=016873 令和5年1月10日 メ~テレ 「女子高校生をひき逃げ疑い 62歳の男逮捕」より ※氏名等の個人情報については加筆を行い、秘匿しています)

【すぐに弁護士の接見を受ける】

紹介したひき逃げ事件の被害者はあごの骨を折るなどの重傷であり、また、ひき逃げという行為の性質上、逃亡のおそれが高いと判断され、身体拘束が長期化する可能性が見込まれます。
ひき逃げ事件を起こし、逮捕、勾留されてしまった場合には、速やかに弁護士の接見を受け、今後の弁護活動に関してアドバイスを受けることが重要です。

知り合いに信頼できる弁護士がいれば、捜査機関などに依頼してその弁護士の接見を受けることができますが、弁護士の知り合いがいない、という事態も珍しくありません。
このような場合であっても、当番弁護士を依頼することにより、一度だけ、無料で接見を受けることができます。
被疑者本人が当番弁護士を呼ぶ際は、警察官や検察官、裁判官に当番弁護士を呼ぶように依頼しましょう。
また、被疑者の家族も当番弁護士の派遣を依頼することができます。
この場合は、被疑者が逮捕された場所の弁護士会に連絡し、当番弁護士の派遣を要請します。

【国選弁護人と私選弁護人について】

当番弁護士の接見は無料ですが、接見後、引き続き弁護活動を行うことはできません。
弁護活動の継続を希望する場合には、国選弁護人制度の利用や、私選弁護人の選任が必要です。

国選弁護人は、資力要件を満たした(一定程度、経済的に難のある方向けの制度です)被疑者について勾留決定が出されている場合において、被疑者の請求により国が付する弁護士です。
弁護士費用は原則として無料ですが、国選弁護人となる弁護士はランダムに決められ、必ずしも刑事事件に熟練しているとは限らない弁護士が国選弁護人となることもあります。

私選弁護人は、被疑者やその家族において弁護士費用を負担し、選任する弁護士です。
近年では多くの法律事務所がホームページを解説しており、得意とする事件について紹介しています。
その中から、刑事事件に詳しい弁護士を探し出し、事件解決を依頼するのが通常です。
自ら刑事事件の得意な弁護士を選んで事件解決を依頼するため、納得のできる弁護活動を期待することができます。

それぞれのメリット、デメリットを把握し、自身に合った弁護士を選んで事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族がひき逃げの疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【解決事例】器物損壊事件で勾留阻止と不起訴処分を獲得

2023-02-16

【事案の概要】

愛知県春日井市在住のAさんは、同市内のスーパーマーケットの駐車場に停められていたVさんの乗用車に、自宅の鍵を使って複数の傷をつけていたところ、現場に張り込んでいた愛知県春日井警察署の警察官に器物損壊罪の疑いで現行犯逮捕されました。
スーパーマーケットの駐車場では、同様の事件が多発していたことから、春日井警察署の警察官が付近を警戒しており、逮捕時の取調べで、「これまでも同様のことをしたことがある」と認めました。
Aさんの旦那様は、「妻は精神的疾患のため、精神的に不安定な状態なのでとても心配です」とご相談時お話しされました。
(守秘義務の関係から、一部事実と異なる表記をしています。)

【具体的な弁護活動】

今回の事案では、検察官が、Aさんについて勾留請求を行いました。
そのため、弁護士が、勾留請求による意見書にて、①証拠隠滅のおそれがないこと、②Aさんは精神的な疾患を抱えているため、身体拘束による精神的負担をかけるべきではないこと、③同居する家族による監督が期待できることを挙げて、勾留せず在宅での捜査によるべきと主張しました。
その結果、勾留請求は却下となり、在宅での捜査となりました。
また、複数の被害者の方がいましたが、被害者の方全員と示談交渉を行い、宥恕条項付きの示談を締結することができ、さらに刑事告訴の取り下げもして頂きました。
その結果、Aさんは不起訴処分となりました。

【まとめ】

逮捕された場合、検察官が警察官より身柄の送致を受けた後に、証拠隠滅などのおそれがあるとして、さらなる身体拘束として勾留請求が送致から24時間以内にされる場合があります。
勾留請求が認められると、延長された場合を含めると最大で20日間も身柄を拘束されるため、会社や学校を辞めなければならないといったリスクが生じます。
そのため、勾留を回避するために、検察官や裁判所に対して勾留請求をしないよう書面等で働きかける刑事弁護活動があります(勾留請求に対する意見書)。
今回の事案では、勾留請求に対する意見書にて、Aさんが精神的疾患を抱えているため、長期間にわたる身体拘束により精神的負担をかけるべきではないと主張したことが、勾留阻止となった理由の一つと考えられます。

また、器物損壊罪(刑法第261条)は親告罪(刑法第264条)であるため、被害者の方による刑事告訴があってはじめて公訴が提起される犯罪です。
そのため、被害者の方との示談交渉により、刑事告訴を取り下げていただくことができれば、裁判とはならず、事件は終了します。
少しでも刑事処分を軽くしたい・前科を回避したいと考えている場合は、刑事事件に強い弁護士による、被害者の方に配慮した適切な示談交渉を行う必要があります。

お困りの方は刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

愛知県瀬戸市における窃盗事件

2023-02-13

今回は、侵入盗事件の報道を一部改変したフィクションを題材に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

愛知県瀬戸市内のアパートから現金数百万円を盗んだとして逮捕された30代の男性3人の中に、被害男性の知人がいて留守にすることを事前に知らせていたことが新たにわかりました。
窃盗などの疑いで愛知県瀬戸警察署に逮捕され、某日送検された愛知県瀬戸市在住の無職男性3人は10月、愛知県瀬戸市内のアパートに侵入し現金数百万円を盗んだ疑いがもたれています。
3人はインターホンを押して、住人の留守を確認したあと2階のベランダから侵入していました。
被害にあった男性によりますと、男らの中に知人がいて留守にすることを事前に知らせていたということです。
(報道内容を一部改変したフィクションです)

【ケースの事件について解説】

ケースでは、はからずも被害男性自身が犯人に留守の日を教え、侵入盗を容易にしてしまいました。
知人として信用して留守の予定を伝えたのであれば、やりきれない思いでしょう。

【想定される弁護活動】

刑事事件では、刑事弁護に熟練した弁護士にいち早く事件解決を依頼することが重要です。
被疑者が逮捕され、留置の必要が認められると、逮捕時から48時間以内に、検察へ身柄が送致されます。
身柄を受け取った検察官は、身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、被疑者の勾留を請求するか、釈放するかを判断します。

勾留請求を受けた裁判官が勾留決定を出すと10日間、延長決定が出されるとさらに最長10日間勾留されることになります。
捜査中に釈放されることなく、勾留されたまま起訴された場合は、自動的に起訴後勾留に移行し、再び身体拘束が継続します。

特にケースの事件では、共犯者がいること、被害額が数百万円と多額であること、被害者と近しい間柄にある者がいることから、身体拘束は長引く可能性が高いと思われます。
また、ケースのような侵入盗においては、被害額が数百万円となると、初犯であっても実刑判決を受ける可能性が十分にあります。

まずは弁護士の接見を受け、取り調べへの対応や被害者との示談など今後の事件解決に向けて十分なアドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族が窃盗事件、侵入盗事件を起こして逮捕され、お悩みの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【ニュース紹介】愛知県豊橋市で起きた人身事故

2023-02-10

今回は、愛知県豊橋市で起きた人身事故の報道をもとに、過失運転致傷事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

8日夕方、愛知県豊橋市の市道で、近くに住む73歳の女性が軽乗用車にはねられ意識不明の重体となっています。警察は軽乗用車を運転していた21歳の男を現行犯逮捕しました。
8日午後5時すぎ、豊橋市瓜郷町の市道で、近くに住む73歳の女性が、南から来た軽乗用車にはねられました。
女性は病院に運ばれましたが、意識不明の重体です。
軽乗用車を運転していたのは、市内に住む自称・会社員の21歳の男で、事故を起こしたあと自ら110番通報し、過失運転致傷の現行犯で逮捕されました。
現場は、田んぼや畑に囲まれた道幅の狭い直線道路です。
警察によりますと、現場には女性の自転車が倒れていて、女性が立ち止まっていたところ車にはねられたということです。
(https://news.goo.ne.jp/amp/article/tokaitv/nation/tokaitv-20221209-0632-23710.html12月9日 gooニュース 「田畑に囲まれた狭い道路…現場近くに住む女性が軽乗用車にはねられ重体 運転していた21歳男現行犯逮捕」より引用)

【過失運転致死傷罪について】

過失運転致死傷罪は、自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合に成立します(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)。
運転免許を受けておられる方は、教習所の座学などにおいて、事故を起こした際、「行政上の責任」、「民事上の責任」そして「刑事上の責任」を問われ得る、と習った覚えがあるでしょう。
人身事故を起こしてしまうと、過失運転致死傷罪その他の犯罪に問われることになる可能性がありますが、この点が「刑事上の責任」の一面というこができます。

【逮捕された場合】

ケースの21歳男性は過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕されています。
逮捕されてしまった場合は、あらためて言及するまでもありませんが、今まで通りに会社へ出勤したり、学校へ登校することができなくなります。
円滑な社会復帰を実現するためには、早期の身柄解放を目指すことが重要になります。

【刑事事件に熟練した弁護士に事件解決を依頼】

過失運転致死傷事件においては、前述した身柄解放活動をはじめ、被害者との示談交渉など、行うべき弁護活動が多々あります。
身体拘束を受けている被疑者が、みずからこれらの弁護活動を行うことは事実上不可能です。
すぐに刑事事件に熟練した弁護士の接見を受け、事件解決を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族が過失運転致死傷の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【解決事例】傷害事件で不起訴処分を獲得

2023-02-07

傷害事件において、弁護活動の結果、不起訴処分を獲得した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

【事案の概要】

Aさんは名古屋市守山区にある自宅で、友人Vさんと口論となり、Vさんを殴って傷害を負わせたとして、愛知県守山警察署において傷害罪で逮捕されました。
Aさんの家族は「Vさんとは家族ぐるみの付き合いです。先ほどVさん宅に謝罪に伺いましたが、Vさんから『Aさんとは長い付き合いだし、被害届を取り下げるか悩んでいるが、少し待ってほしい』と言ってくれました。でもこの先が不安でしょうがありません。」とお話しされました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

【暴行罪・傷害罪の刑罰について】

①傷害罪(刑法204条)
刑罰:15年以下の懲役、50万円以下の罰金

②暴行罪(刑法208条)
刑罰:2年以下の懲役、30万円以下の罰金、拘留、又は科料

【傷害罪とは】

傷害罪は、「人を傷害した」ことで犯罪が成立します。
傷害とは、判例上「人の生理的機能に障害を与えること」とされています。
例えば、出血や骨折など怪我をさせること、病気にかからせることなどは、傷害になります。

なお、女性の毛髪を根元から切断することは「人の生理的機能に障害を与えること」とはいえないとして、暴行にとどまるという判例(大判明治45・6・20)があります。
つまりこの場合は、暴行罪が成立します。

暴行罪と傷害罪の関係は

①人に暴行を加えることによって、暴行罪が成立し、
②人を傷害する結果が生じたときには、傷害罪が成立する

となるでしょう。

【弁護活動について】

Vさんに対し、「Aさんが謝罪と弁償をしたいと言っているので、話を聞いてもらえないでしょうか。」と伝えたところ
Vさんより「私にも悪いところはありました。弁護士さんが間に入ってくださるなら安心です。」と示談交渉を受け入れてもらうことができました。
その後、Aさんが作成した謝罪文をVさんに渡し、示談をまとめ、示談金をVさんにお支払いし、Vさんより「被害弁償を受けたので、Aさんを許してほしい」旨の書類を頂くことができました。
そして、これらのことを検察庁に提出した結果、早期にAさんは釈放され、不起訴処分となりました。

【まとめ】

傷害事件や暴行事件で、刑事裁判になると懲役刑や罰金刑などの刑罰を受ける可能性があります。
傷害事件や暴行事件を起こしたら、事実を認めている場合、傷害事件や暴行事件を争う場合、どちらの場合でも、すぐに傷害事件、暴行事件、刑事事件に強い弁護士に相談することが重要です。
加害者が逮捕されている場合、被害者に対し、自ら謝罪や示談交渉をすることはできませんし
被害者が加害者からの直接の接触を、恐怖などから断ることも大変多いのです。

被害者との示談交渉は、法律の専門家である弁護士に任せることを強くお勧めします。

このコラムをご覧の方で、傷害事件、暴行事件に限らず、被害者との示談を希望されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、示談に関するご相談を

フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)

にてご予約を受け付けております。

 

【ニュース紹介】息子の急病を騙り、高齢女性から現金をだまし取った疑いで逮捕

2023-02-04

今回は、愛知県で発生した、高齢女性を狙った詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

医師や息子の関係者などになりすまし、高齢者から現金200万円をだまし取ったとして、男女2人が詐欺の疑いで逮捕されました。
詐欺の疑いで逮捕されたのは名古屋市中区の会社員(28)と、名古屋市東区のアルバイト(22)の2人です。
警察によりますと、2人は今年4月、他の者と共謀して愛西市の78歳の女性に対し病院の医師や息子の関係者になりすまして「息子さんが吐血した。救急車に乗っている」「診察代が払えず現金が至急必要」などとうその電話をかけ、現金200万円をだまし取った疑いが持たれています。
28歳会社員の被疑者は犯行当時キャバクラ店の店長で、同じ店舗でフロア店員として働いていた22歳アルバイトの被疑者を、オレオレ詐欺の現金の受け子役に、勧誘したとみられています。
警察は、2人の認否を明らかにしていませんが、同様の手口で1000万円以上をだまし取っていたとして余罪を調べています。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/c516189123274ad8bf4586e912fe775e7e880555 11月8日 メ~テレ 「「息子さんが吐血した。救急車に乗っている」医師などになりすまし現金200万円だまし取った疑い」を一部加工 ※被疑者氏名を伏せてあります)

【想定される弁護活動】

ケースの事件においては、身体拘束の長期化が見込まれます。
複数名での犯行であること、余罪が追及されていることから、捜査による事件の解明に時間を要するからです。
ケースの事件とは別の件で、改めて逮捕される可能性も十分想定されます。

身体拘束が長期化すると、被疑者の心身に悪影響を与え、スムーズな社会復帰も困難になります。
早期に弁護士を依頼し、身柄解放活動や、余罪の嫌疑で改めて逮捕しないよう働きかけることが大切です。
身体拘束の長期化が不可避であっても、弁護人が存在することにより、被疑者の心の支えとなります。

【実刑判決を受ける可能性】

逮捕された被疑事実については、被害額は200万円となっています。
これだけでも、十分な被害弁償がなされなければ、実刑判決を受ける可能性があります。
さらに、逮捕された2人には、同様の手口で1000万円以上をだまし取っていたという余罪の嫌疑がもたれており、余罪についても起訴、有罪判決を受ければ、実刑判決を受ける可能性が非常に高くなります。

【起訴された場合の弁護活動】

犯行にあたっては従属的な立場であったなどとして執行猶予付き判決を目指す方向、なるべく短い刑期に留まるよう目指す方向など、弁護活動にはさまざまな方向性が考えられます。

まずは接見にやってきた弁護士からアドバイスを受け、今後の対策についてアドバイスを受けましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族がオレオレ詐欺の疑いで逮捕され、お悩みの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

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