岐阜の公務執行妨害・業務妨害事件 公務執行妨害罪で不起訴処分
<ケース1>
岐阜市在住のAさんは、深夜、岐阜県警察本部の警察官に職務質問をされました。
Aさんは、職務質問にカッとなり警察官を殴り、現行犯逮捕されました。
接見に来た弁護士にAさんは、「警察の職務質問は違法だから抵抗した」と訴えています(フィクションです)。
◆職務行為の適法性を争う
公務執行妨害罪が成立するには、公務が適法でなければなりません。
違法な職務執行であれば、暴力や脅迫をしても公務執行妨害罪は成立しません。
ですので、公務執行妨害事件において公務員が行っていた職務が違法である疑いがある場合には、弁護士が、職務行為の適法性を争い不起訴処分又は起訴されても無罪判決になるよう主張します。
Aさんのようなケースでは、職務質問の違法性を主張することになります。
特に、職務質問で有形力が行われた場合は、職務質問において認められた有形力の行使の限度を超えていなかったかどうかを検討する必要があります。
公務の適法性を争う場合は、
・犯行当時の客観的状況や目撃者の証言、被疑者の話を聞く等の情報収集
・収集した情報を突き合わせ、詳細に検討する
ことが弁護活動の中心となります。
いずれにせよ公務執行妨害罪で逮捕された場合でも、公務員の職務執行に疑問を感じていたら、必ず弁護士に相談しましょう。
<ケース2>
岐阜市在住のAさんは、代金を支払う意図も受け取る意図もないにもかかわらず、偽名でピザ50枚を注文しました。
注文を受けたピザ屋は、注文通りピザ50枚を作り、架空の住所に配達に行きました。
後日、Aさんは、業務妨害罪で岐阜県警察本部に逮捕されました(フィクションです)。
◆業務妨害罪とは
業務妨害罪は、
・虚偽の風説を流布したり、偽計をも用いたり、威力を用いたりして
・他人の業務を妨害した
場合に成立します。
「虚偽の風説」とは、真実でないうわさのことです。
「偽計」とは、人を欺罔・誘惑し、又は他人の無知、錯誤を利用することです。
「威力」とは、暴行・脅迫を含む人の意思を制圧するに足りる勢力を用いることです。
Aさんの場合は、嘘の電話をかけて店を欺罔し、店の錯誤を利用するものであるから、「偽計」業務妨害罪が成立することになります。
次回は、業務妨害罪の弁護活動を詳しくみます。
公務執行妨害・業務妨害で逮捕されたら、愛知名古屋弁護士ノリタケ法律事務所までご相談下さい。