春日井市で賭博開帳図利罪なら

2019-05-21

春日井市で賭博開帳図利罪なら

~ケース~

Aさんは春日井市内でマージャン屋(雀荘)を経営している。
Aさんの経営する雀荘で行われている麻雀は、いわゆる賭け麻雀であり,レートは店が指定していた。
店が指定するレートには3種類あり,卓についた3人ないし4人の合意によってレートが決まっていた。
また,客同士の金銭トラブル防止を目的に,ゲーム前に一定金額をチップに交換するシステムとなっていた。
ある日,Aさんの経営する雀荘に愛知県警察春日井警察署によるガサが入り,Aさんは賭博開帳図利罪の疑いで逮捕された。
そこで、Aさんの家族は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に初回接見を依頼した。
(実際にあった事件を基にしたフィクションです)

※風適法など他の法令違反はないものとします

~賭け麻雀~

雀荘や仲間内で麻雀をする場合,ほとんどの場合がお金を賭けて楽しまれることが多いでしょう。
テンピン(1000点で100円)やテンゴ(1000点で50円),管轄署のレート以下ならば賭博罪とならないといった俗説がありますが大きな誤解です。
実際に,テンピンやテンゴであっても摘発された事例もあります。
ただ,些細な賭け麻雀を摘発することは無用の反発を招くとされており,実際に(雀荘でしていた場合でも)仲間内の賭け麻雀が摘発されることはあまりありません。
実際に摘発されるお店は,風適法の無許可営業であったり,高レート営業であったり,反社会的勢力が関係している場合が多いようです。

賭博罪には単純賭博罪と常習賭博罪および賭博開帳図利罪があります。
単純賭博罪は50万円以下の罰金または科料ですが常習賭博罪の場合は3年以下の懲役となります(刑法185条および186条)。
また,賭博を主宰し利益を図ったものは賭博開帳図利罪(186条2項)が成立します。
法定刑は3ケ月以上5年以下の懲役となっています。

~賭博の主宰~

賭博開帳図利罪は「賭博の主宰」および「図利の目的」が要件となっています。
「賭博の主宰」とは賭博を管理支配していたということが必要になります。
雀荘の場合,4人(もしくは3人)が卓を借りるいわゆるセット打ちの場合には店側がレート等を指定する余地は基本的にありません。
しかし,個々の客が集まり賭け麻雀をするいわゆるフリー打ちの場合,基本的に店が指定するレートで賭け麻雀をすることになりますが,この事実を持って店が賭博を管理支配していたとまではいえないでしょう。
また,「図利の目的」とは「賭博をする者から,寺銭,または手数料等の名義をもって,賭場開設の対価として,不法な財産的利得をしようとする意思」をいいます(最判昭24・6・18)。

実際に雀荘の経営者が賭博開帳図利罪に問われた事件で,裁判所は

①レートを店側が決めていた
②レートごとにゲーム代が異なっていた
③レート及びルールを店が客に説明していた
④店が預り金を徴収していた
⑤店がトップになった者からトップ賞を徴収していた

という事情から店による管理支配および図利の目的を認め,賭博開帳図利罪の成立を認めました。
このうち,①③④は賭博の主宰,②⑤は図利の目的にあたるといえるでしょう。
特に,⑤に関しては,トップ賞すなわち勝者から金銭を徴収しているのですから「寺銭」に該当します。
寺銭とはカジノにおけるコミッションと同様に,賭博開帳者が対価として勝者から受取るものをいいます。
②に関しても,レートの異なる場を用意した手数料として対価を得ているとされたと思われます。

~Aさんの場合~

Aさんの場合,レートを店が指定していたことやゲーム前に一定金額をチップに交換させていたことから上記の①③④を満たしているといえるでしょう。
なお,店の用意したチップなどのやり取りであっても即座に換金可能であることから,当然に賭博罪となります(上記の通り摘発されないことが多いです)。

Aさんの場合,店が一定金額をチップに交換させていたとはいえ,レートは客が選択可能でありトップからトップ賞の徴収などの寺銭なども受け取っていませんでした。
そのため,賭博の多少の管理支配はあったとはいえ,その管理支配は客同士のトラブルを防止し,それによって客の入りをよくする(=ゲーム代での利益をあげる)目的であったといえますので賭博開帳図利罪とはならない可能性が高いでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件に強い法律事務所です。
雀荘のみならず,風俗営業を営む方で逮捕されてしまいお困りの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
初回接見や事務所での無料法律相談のご予約を24時間受け付けています。
愛知県警察春日井警察署の初回接見費用 38,500円)