傷害罪で保釈を目指すなら

傷害罪で保釈を目指すなら

~ケース~

江南市在住のAさんは、会社の飲み会の帰りに江南市内の路上を歩いていたところ、すれ違いざまVさんと肩がぶつかり、口論となった。
腹を立てたAさんは、先にVさんに殴りかかり、その後も一方的にVを殴り続け、愛知県警察江南警察署の警察官が駆け付けるまでAさんの暴行は続いた。
駆け付けた愛知県警察江南警察署の警察官にAさんは現行犯逮捕され、泥酔状態であったものの同署で取調べを受けることになった。
翌朝、目を覚ましたAさんは、自分がVさんに対して行ったことを覚えていなかったため、取調べにおいてひたすら黙秘をした。
そして、Vさんから全治2週間の診断書が愛知県警察江南警察署に提出され、その後Aさんは傷害罪の容疑で起訴された。
(事実を基にしたフィクションです)

~保釈とは~

日本の刑事制度では、起訴後においては保釈という形の身柄解放手段が認められています。
保釈とは、保釈保証金(いわゆる保釈金)の納付を条件として、住居等の制限のもとに被告人の身体拘束を解く釈放制度です。
保釈は、起訴された後、保釈請求書を裁判所に提出するかたちで行われます。
その際、一般的には、弁護人は保釈を認めてもらうために裁判官と面談をしたりするなどして、被告人の保釈をすることの必要性及び保釈しても罪証隠滅等のおそれなどの問題はないという許容性を説明します。

この点、保釈には必要的保釈と裁量保釈があります。
必要的保釈については刑事訴訟法第89条にきていされており、以下の要件を満たしていない場合、必ず保釈が認められることになります。

1.被告人が死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
2.被告人が前に死刑又は無期若しくは長期10年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。
3.被告人が常習として長期3年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
4.被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
5.被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
6.被告人の氏名又は住居が分からないとき。

また、裁量保釈については刑事訴訟法第90条において、「裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。」と規定されて今う。
つまり、第89条に挙げられた要件に該当するため必要的保釈が認められない場合であたとしても、罪証隠滅の恐れが無く、保釈の必要性が高い事を説得的に裁判所へ主張することが出来れば、裁量保釈が認められる場合があります。

~保釈保証金について~

また、保釈保証金についても、できるだけ安くしてもらうよう裁判所と交渉を行うこともあります。
仮に裁判所が保釈を認めた場合でも、保釈保証金が準備できないことも想定されますが、このようなときは、一般社団法人日本保釈支援協会による保釈保証金の立替制度の活用が考えられます。

 

~身柄拘束が続くデメリット~

 

上記のケースのAさんのような暴行・傷害事件での被告人勾留は、裁判が終わるまで所属先の会社や学校を欠勤・欠席する状態が長期間続くことになります。
そして、起訴後の被告人勾留による被告人の身体拘束は原則2か月で、1ヵ月ずつの更新が認められているからです。
その期間は身柄拘束されているわけですから、被告人が解雇や退学処分をうけてしまうおそれは極めて高いといえます。
また、身柄拘束による被告人の肉体的・精神的な負担も非常に大きいものです。
したがって、起訴されてしまった場合には、なるべく早い段階で保釈に強い刑事事件専門の弁護士に弁護活動を依頼し、保釈に向けて行動をしてもらうべきでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士刑事事件専門であり,暴行・傷害事件における保釈請求についての刑事弁護活動も多数承っております。
傷害罪の容疑で起訴されてお困りの方、保釈をご希望の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士までご相談ください。
愛知県県警察江南警察署の初回接見費用 38.200円)

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら