名古屋市の堕胎事件 不起訴処分獲得を目指す弁護士
名古屋市守山区在住20代女性無職Aさんは、愛知県警守山警察署により堕胎罪の容疑で書類送検されました。
同署によると、Aさんは妊娠20週でありながら、インターネットを通じて国内で未承認の経口妊娠中絶薬を購入し、自ら堕胎したそうです。
Aさんは、「交際相手からおろしてと言われてやった。薬は2万円くらいだった。」と供述しているそうです。
今回の事件は、平成22年11月19日の共同通信の記事を基に作成しました。
ただし、地名、警察署名は変えてあります。
~堕胎罪とは~
堕胎罪とは、自然の分娩期に先だって人為的に胎児を母体外に分離・排出させる行為(堕胎)を処罰する罪です。
胎児や妊娠中の女子(妊婦)の生命・身体を保護することを目的としています。
堕胎罪の法定刑は、1年以下の懲役です(刑法212条)。
~不起訴処分を目指す~
不起訴処分とは、容疑者・犯人を起訴するか否かの判断権限を持つ検察官が、起訴をしないという決定をすることで刑事裁判をせずに事件を終了させることを言います。
不起訴処分となると、刑事裁判は行われず、前科回避や釈放などの大きなメリットが得られることになります。
不起訴処分を獲得するためには、弁護士から検察官に対して、
・証拠が不十分であること
・アリバイの存在
・被害弁償や示談の成立
・告訴の取消、被害届の取下げ
などの容疑者に有利な事情を主張していくことが重要です。