名古屋市名東区の過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪で逮捕 困ったら弁護士へ
仕事帰りのAさんは,飲酒した後自分の車を運転して,居酒屋をはしごしていました。
Aさんは、歩行者Vさんを見落として、Vさんとの人身事故を起こし、Vさんにけがを負わせました。
怖くなったAさんは飲酒運転の発覚と逮捕を恐れて逃走し、事故時に飲酒していたことを隠すため帰宅後にも飲酒しましたが、同日愛知県警察名東警察署の警察官に逮捕され、後に勾留されました。
(フィクションです)
~なぜ「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」が新設されたのか~
昨日のブログで解説した通り、現在、人身事故後に飲酒運転などの発覚を免れる行為については「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」の適用があります。
「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」は、犯人の「逃げ得」を防止しようという目的で2013年に新設された罰則規定です。
「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」が新設される前はどのような状況だったのか整理してみます。
飲酒して人身事故を起こすと、過失運転致死傷罪と道路交通法の酒酔い運転もしくは酒気帯び運転として罰せられます。
しかし、アルコールの影響が大きい正常な運転が困難な状態で人身事故を起こしてしまうと、危険運転致死傷罪が問われます。
また、車の運転中に人身事故を起こしたにもかかわらず、被害者を救護することなく現場を離れた場合、ひき逃げとして救護義務違反などに問われます。
ここで、危険運転致死罪が適用される状況だったとして、犯人が現場から逃走したとした場合を考えてみます。
逃走している間に、身体中のアルコールが減少し、自動車の運転への影響も低下するものと考えられます。
この場合、正常な運転が困難なおそれがある状態で車を運転し、人身事故を起こした(危険運転致死傷)ことを検察官が立証することが困難になります。
そのため、成立しうる犯罪は、「過失運転致死傷とひき逃げ(救護義務違反)」ということになり、最長で15年以下の懲役が科されることとなります。
「危険運転致死罪」が適用されたとすれば、最長で懲役20年の刑が言い渡される可能性があります。
つまりは、現場から逃走しなかった場合と比較し、刑が軽くなってしまうのです。
このように現場から逃走した方が刑が軽くなるという「逃げ得」を防止しようと、「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」が設けられました。
危険運転致死傷罪(死亡)の場合が最長で懲役20年に対し、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪は、最長で懲役12年です。
しかし、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪は、たいてい「ひき逃げ」が加わりますので、最長で懲役18年にすることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,交通事件・刑事事件を専門としている弁護士事務所です。
過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪で逮捕・勾留されてお困りの方は、初回無料法律相談や初回接見サービスをご利用になれます。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までお気軽にご相談ください。
(愛知県警察名東警察署への初回接見費用:37,100円)

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