傷害致死罪と殺人罪

傷害致死罪と殺人罪なら

~ケース~

四日市市在住のAさんは、友人のVさんとなり、カッとなって近くにあった鉄パイプでVさんを殴った。
AさんはVさんの肩のあたりを殴るつもりだったが、Vさんが避けようとして動いたため、Vさんの頭に鉄パイプが当たってしまった。
その結果、Vさんは頭がい骨骨折、脳挫傷の傷害を負い、死亡した。
その後、Aさんは三重県警察四日市北警察署の警察官により殺人罪の容疑で逮捕された。
Aさんとしては、Vさんを殺害するつもりは無かったため、殺人罪に問われてしまうことに納得がいかず、刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼した。
(事実を基にしたフィクションです)

~殺人罪と傷害致死罪における故意~

傷害致死罪については、刑法第205条において、「身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。」と規定されています。
一方、殺人罪については、刑法第199条において、「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。」と規定されています。
傷害致死罪殺人罪も、結果的に他人の生命を奪っている点では変わりありませんが、殺人罪には死刑や無期懲役も規定されている点、殺人罪の場合懲役刑の下限が5年のため、減軽がなければ執行猶予は見込めない点など、両罪の法定刑には大きな開きがあります
今回は、殺人罪傷害致死罪の違いについて考えてみたいと思います。

傷害致死罪殺人罪も、人に傷害を負わせ、その傷害によってその人を死亡させた場合に成立する犯罪のため、外見上は似ていますが、行為者の主観面において大きな違いがあります。
この点、殺人罪は殺意をもって行為に出て、それによって人を死亡させた場合に成立する犯罪です。
一方、傷害致死罪は、殺人の故意はなく、暴行または傷害の故意だけをもって行為に出て、傷害を負わせ、それによって人を死亡させた場合に成立する犯罪です。
このように、傷害致死罪は、行為時に殺意がないという点で、殺人罪と異なるため、法定刑も殺人罪に比べて軽くなっています。

上記のケースにおいて、Aさんは鉄パイプを使っているものの、実際に殴ろうとしたのはVさんの肩のあたりです。
その為、その点を主張し、Aさんに殺意が無かったということが立証出来れば、傷害致死罪が成立する可能性があります。

~執行猶予獲得に向けた弁護活動~

上記のケースにおいて、Aさんが殺人罪ではなく傷害致死罪に問われる場合、執行猶予が付く可能性が出てきます。

執行猶予とは、言い渡される懲役刑が3年以下の場合で、酌むべき情状があり、過去5年間禁錮以上の刑に処せられていないときであれば、付く可能性があります。
そして、傷害致死罪の有罪判決に執行猶予が付くか否かは、「酌むべき情状」の有無にかかっています。

傷害致死罪の場合、過失致死罪とは違い、傷害の故意はあるため、故意の犯罪行為によって人を死亡させています。
そのため、検察官・裁判官としては、簡単には「酌むべき情状」を認めてくれないケースが多いです。
したがって、公判では、被告人に有利な情状を、的確に主張していくことが大切です。
被告人にとって有利な情状としては、例えば同種前科がなく、行為態様にも顕著な悪質さまではなく、犯行後の証拠隠滅行為等もしていない等が考えられます。
そして、このような有利な情状を裁判において的確に主張していくためには、出来るだけ早い段階から刑事事件に強い弁護士を付け、早期に被疑者・被告人の方の話を聞き、事件を詳細に調べ、証拠を集めるといった弁護活動を開始してもらうことをお勧めします。

上述させていただいたように、殺人罪傷害致死罪では法定刑が大きく異なります。
当然、Aさんは犯罪を犯してしまった以上処罰を受けなければなりませんが、必要以上に重い刑事処分を受けることは避けなければなりません。。
その為には、弁護士が被疑者・被告人側に立ち、殺意がなかったことを主張することが必要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が多数在籍しております。
四日市市傷害致死罪で事実を明らかにしたいとお考えの方、執行猶予を目指される方はぜひ弊所の弁護士にご依頼ください。
(三重県警察四日市北警察署への初回接見費用 40,600円)

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